今回のゲスト♡ YUKAさん
ネイルアーティスト。
サロンワークを中心に雑誌撮影やセミナー講師など、多岐に渡り活動中。
地元名古屋のトータルビューティーサロン『arte HAIR』のほか、2017年4月から東京(渋谷)にサロンをOPENし、2つの拠点を行き来している。
芸能人、モデル、スポーツ選手をはじめ、幅広い年齢層の顧客を担当。
ファッション、アート、カルチャー、ミュージックetc……あらゆる分野からインスパイアしたネイルデザインを発信し続ける。
インタビューする人♡ 渡辺彩季
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。
ウーマンダイアローグ#22 【ネイルアーティスト/YUKAさん】
渡辺:今回のゲストは、ネイルアーティストのYUKAさんです。よろしくお願いいたします。
YUKA:よろしくお願いいたします!
渡辺:私自身、YUKAさんのネイルデザインに一目惚れして以来Instagramをフォローさせていただいて、1年前からサロンにも通っています。YUKAさんのネイルの写真をはじめて見たときの衝撃は、今でも忘れられません! 「このネイルアートをしたい!」という気持ちを抑えられず、つい問い合わせをして予約しました(笑)
YUKA:いつもご来店していただきありがとうございます。そう言っていただけて、大変嬉しいです。
渡辺:毎月ネイルをお願いしているので、施術中に会話を楽しんでいますが、今日はYUKAさんの仕事にフォーカスを当ててお話をさせていただきたいです♡
母親の一言が、ネイルアーティストの世界へ導いてくれました
渡辺:YUKAさんの現在の仕事の内容を教えてください。
YUKA:トータルビューティーサロン『arte HAIR』を経営している会社に勤めていて、名古屋と東京の2つのサロンでネイルアーティストとして働いています。名古屋のサロンではネイルのほかにヘア、まつ毛エクステ、エステなどのメニューもあります。東京のサロンはネイルの施術のみで、1人で経営をしています。
渡辺:名古屋と東京のサロンを行ったり来たり……とても忙しそうですね!
YUKA:サロンワークが中心ですが、ほかにもネイル雑誌の作品作り、セミナーの講師をしています。
渡辺:めまぐるしく活躍されていらっしゃいますね。さらにSNSやブログの更新もマメにされているから、驚きです。時間の使い方がとにかく上手ですよね。人一倍頑張っていらっしゃいますが、昔からずっとネイルの仕事に興味を持たれていたのですか?
YUKA:私は元々美容師だったのですが、腰を痛めてしまって続けることが困難になってしまいました。その時に母が「ネイルアーティストになってみたら?」と助言してくれたんです。それまでは自分のなかにネイルアーティストをするという発想はありませんでした。たしかに美容師は立っておこなう作業が多いので、腰を痛めていると辛いことが多いのですが、ネイルアーティストは座って接客をするので比較的、腰に負担がかからないんですよね。
渡辺:そうだったのですね……とても意外です。ネイル業界の第一線で活躍されているので、てっきり昔から目指してらっしゃったのだと勝手に思っていました。
YUKA:「美容短大時代にネイルの勉強もしていたので、ゼロからのスタートでなかったこと」と「会社がトータルビューティーサロンを経営していたので、ヘアだけではなくネイルの施術もしていたこと」、この2つが大きな決定打となり、ネイルアーティストに転身することを決めました。会社を辞めなくてもよかったというのは大きかったです。
渡辺:転職が当たり前の時代になりましたが、やはり新しい環境で1からスタートするのは大変ですものね。ルールを覚え直すということもですが、一緒に働く人との信頼関係を築くのも時間が必要ですし。
YUKA:そうですね。できれば同じ会社で仕事を続けたいという気持ちがありました。ネイル道具も美容短大時代に一通り揃えていたのでスムーズでしたし、ネイルスクールに通って資格を取りました。ずっと美容師になりたいと思って美容短大に通っていたから戸惑いもありましたが、今となっては美容師からネイルアーティストに転身してよかったと思っています。
渡辺:お母様がYUKAさんを本当によく見ていて、分析されていたことが伝わってきます。おかげで天職に出会えましたね。
YUKA:当時悩んでいた私に「好きで仕事をしている人は、ほんの一部だから。生きていくために仕事をしなさい」と母が言ってくれたんですよ。その言葉が胸に響いたので、従いました。実は、元々ネイルに興味があったわけでもないし、自分の選択肢にはなかったのですが「あ、そうか……」とすんなり耳に入ってきました。
地元名古屋と東京の2つの拠点で活動中!
渡辺:名古屋と東京の2つの拠点で活動している理由について、聞かせてください。
YUKA:美容師時代から名古屋のトータルビューティーサロンで仕事をしていたので、会社的に“そこのサロンにも出勤してほしい”といった条件があります。自分としても、はじめてできたお客様が名古屋に住んでいらっしゃるので、施術をし続けたいという気持ちがあって。
しかし、東京に出てさらなる挑戦をしてみたいと思いました。雑誌の仕事を考えると、編集部が東京にあることがほとんど。サロンワーク以外にも手広く展開したいなら、やはり上京は避けては通れない道です。現在は1ヵ月のうち、1週間は名古屋、3週間は東京というバランスで仕事をしています。
渡辺:名古屋と東京の2つの拠点を行き来するのは大変ですが、毎月実家に帰れるのはうらやましいです。
YUKA:地元も家族も好きなので、自分でもこの働き方が合っていると思います。生まれ育った名古屋は安心感がありますし、大都会の東京からは刺激をもらうことができます。
地道な努力を続けて、夢だったネイル雑誌の表紙を飾ることに
渡辺:YUKAさんのネイルデザインが、雑誌に取り上げられたきっかけを教えてください。
YUKA:Instagram経由で掲載のオファーがきました。
渡辺:SNSの力ですね。「雑誌に載りたいけど、どうしたらいいのかな?」と思っている方って多いと思います。自分から動いてチャンスを掴むこともできるのでしょうか?
YUKA:絶対にできます! 私の実体験で言うと……『ネイルヴィーナス』に関しては、自分で編集部にアポを取って売り込みました。企画の提案をしたり、自分が作ったネイルサンプルを持ち込んだりしましたよ。
渡辺:そうなんですね! 自分からそういったアクションをしている方って少なそうなイメージですが……。
YUKA:そうですね。編集部の方も、自分から手を挙げて積極的に提案してくる人はなかなかいないので、もっとやってほしいとおっしゃられていました。雑誌の仕事をしたいなら、ぜひ勇気を出してアプローチするべきです!
実は2年前からネイル雑誌『ネイルMAX』の表紙を手掛けてみたいと言い続けて、やっと念願が叶いました! 2019年4月号の表紙を担当させていただけたのです。何度も編集部に自分が作ったサンプルをたくさん持っていきました。
渡辺:日本を代表するネイル雑誌『ネイルMAX』の表紙! それだけ熱心にコツコツ編集部に通ってアピールを続けていたなら、納得かもしれませんね。
YUKA:努力が必ず報われるとは限りませんが、行動を起こさないと何も始まりません。自分がやってみたいと思うなら、まずは積極的に動いてみることが大切です。
引き寄せの法則はある! 声に出せば願いは叶いやすくなります
渡辺:私も“引き寄せの法則”はあると信じています。この『ウーマンダイアローグ』という連載も自分がやってみたいと編集部に話してみたことから、はじまりました。元々ドキュメンタリー番組を見て、自分がヒントを得ることが多かったので、そういったものを記事として作れたらいいなって。私はそれまで企画を持ち込んだことがなかったのですが、とんとん拍子に事が進んだので、本当に伝えてよかったなと思います。
YUKA:“縁”って不思議ですよね。私は中学生の頃からアーティストの玉置成実ちゃんの大ファンなのですが、ある日サロンでお客様に施術をしていた時にその話をしたんですよ。そうしたら、そのお客様がたまたま玉置成実ちゃんの知り合いで! 私のことを本人に伝えてくださったのです。そのことをきっかけに玉置成実ちゃんがネイル予約を入れてくださって、実際に今でもサロンに通ってくださっています。
渡辺:すごいミラクル!!!!! 私だったらびっくりして気を失ってしまうかも(笑)
YUKA:いつもライブで遠くからステージを見ていたので……本当に信じられなかったです。ネイルの仕事を頑張っていてよかったです。単純に心で思っていても相手には伝わらないことが多いから、考えを口に出すことの重要性を実感しました。どこにチャンスが転がっているかは分からないので、言ってみて損はないと思います! ほかにもネイルの仕事を通して、いろんな出会いがありました。これからもたくさんのお客様に出会えると思うと楽しみです♪
自分から発信することで世界が広がりました
渡辺:YUKAさんのサロンは広告を出していませんが、競合が多いなかでどのような形で集客をされていますか?
YUKA:新規顧客のほとんどはInstagramからですね。Instagram様様です!
渡辺:YUKAさんのInstagramは大人気ですものね! 私もInstagramから予約を入れた1人です。
YUKA:マメに写真を更新することで、2019年5月現在フォロワーが2万人まで増えました。
渡辺:Instagramにアカウントを開設しているネイルアーティストは多いので、アカウントが目に留まってフォローまでしてもらうというのは簡単なことではないと思います。なにかフォロワーを増やすコツなどはありますか?
YUKA:そういったことをよく聞かれるのですが……実は特別なことは何もしていないんですよ(笑) 難しく考えてしまうと、なかなか投稿できなくなってしまうので、私はあえて考えないようにしています。
渡辺:たしかに頭でっかちになってしまうと、1回投稿するのに時間がかかるし、純粋な気持ちでInstagramを楽しめなくなりそう。
YUKA:そうなんですよ。だから心のままに投稿するのが一番! ただ、自分の好きなテイストが定まっているので、そこはブレないようにしています。あとは、発信を続けることが大切です。
渡辺:YUKAさんはネイルデザインの写真を載せるだけでなく、予約の方法やスケジュールも細かくアップされていますよね。そういった具体的な情報を伝えることで、フォロワーが実際に来店しやすいのだと思います。クーポンマガジンに広告をだすと高いですし、コストをかけなくても顧客が増やせるというのは、商売をしている方全ての参考になりそうですね。
“お客様がリラックスできる環境作り”にもこだわっています
渡辺:ネイルデザインもですが、サロンの内装もYUKAさんらしい世界観が溢れていてかわいいですよね。サロンを訪れる度にワクワクしているのは私だけじゃないはず! 少しずつ模様替えもされたりするので、楽しみのひとつになっています♡
YUKA:インテリアも大好きなので、自分の好みのテイストで統一していますね。あとはDVDを付けたりして。なるべくお客様にリラックスして頂ける環境作りをしています。
渡辺:たしかに! いつも映画やMVを流していらっしゃいますね。
YUKA:席がたくさんあるようなネイルサロンだったら気にならないですが、ネイルアーティストとお客様がマンツーマンの状況だと沈黙がプレッシャーになる方もいらっしゃると思うんですよ。「何か話さないといけないのかな」って。お客様に気を遣わせないためにもBGMの意味でDVDを付けるようにしています。
渡辺:無言の空気に耐えられないという方もいらっしゃいますものね。お客様にとって心地よい時間を作る努力もリピーターが多いポイントだと思います。
自分のネイルでいっぱいの本を出版したい!
渡辺:YUKAさんの今後の目標を教えてください。
YUKA:長年掲げてきた目標として「ネイル雑誌の表紙を手掛けたい」と言い続けてきましたが、それが叶った今は「ネイル雑誌の表紙を手掛け続けたい」と思うようになりました。1回限りではなく、貪欲に! これからも表紙を飾れるようなネイルデザインを生み出せるネイルアーティストで在りたいですね。
渡辺:今回の対談で口にしたことで、また叶っちゃいそうですね!
YUKA:欲を言えば、自分のネイルでいっぱいの本を出版したいです。ネイルデザインの写真集のようなものを作れたらいいなって。
渡辺:モロッコらしい世界観が魅力のYUKAさんのネイルデザインの写真集! 素敵なものが出来上がる予感しかしないです。ネイル業界で働く方の参考になることはもちろん、おしゃれや美術が好きな全ての方の心に刺さりそうですね♡
YUKAさんのInstagram
インタビューを終えて…
ネイルアーティストのYUKAさんとお話しさせていただきました。
私は学生の頃から毎月ネイルサロンに通っていましたが、一概にネイルアーティストと言ってもいろんな方がいらっしゃるなと思います。きっかけも働き方も本当に様々で、サロンの雰囲気も所属しているスタッフの人数、チェーン店か個人経営かによっても全然違ってきます。
そのなかでもYUKAさんの「会社に所属しているけど、1ヵ月のうち3週間は1人でサロンで働いている」「名古屋と東京の2つの拠点で活動している」というケースは、とてもめずらしくておもしろいと思いました。
時代に合った新しい働き方がどんどん出てきていますが、そのなかで自分にぴったりの形を見つけている方はごく僅か。YUKAさんを見習って上手に行動に移したいものですね。
「夢を求め続ける勇気さえあれば、すべての夢は必ず実現できる」
ウォルト・ディズニーの名言です。
地元名古屋から東京に進出して、ネイル雑誌の表紙を手掛けるという夢を叶えられたYUKAさん。
それはもちろん簡単なことではないのですが、高いモチベーションを持って行動を起こすことさえできれば、なんだってできそうです。