ネガティブ=優秀?! ポジティブよりもネガティブな性格の人が優れていること



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ネガティブ思考の人がポジティブ思考の人より優れていることって?

ポジティブ思考に憧れる人は多いものです。
周囲にいる人と自分を比べてみて「私ももう少し物事をポジティブに考えられたらな」、「どうして私はこうなんだろう…」と悲観的に考えてしまったことがある人は多いことでしょう。けれど、ネガティブ思考は悪いことではないのです。実は、ポジティブ思考の人より優れていることも。今回は、ついネガティブに物事を捉えてしまう人が、ポジティブ思考の人より優れていることを紹介。目から鱗な、ネガティブ思考の魅力を理解していきましょう。

ネガティブな人は危機察知能力に長けている

実は、ネガティブ思考の人は人に騙されにくい傾向があります。
人の意見を聞いたり、耳寄りな情報に触れた時に、“疑う”という思考が備わっているからです。「素直に意見を聞いたり、人を疑わずに生きていける人の方が幸せ」と思う人もいるかもしれませんが、人間社会では人を疑う能力もときには必要です。

極端な話、人を疑わなくなってしまったら詐欺に遭う確率も上がります。例えば「この彼は絶対に浮気しない」と盲信するがあまり、いざ浮気をされたらひどく傷付きます。仕事上、全ての条件を飲んだら後で痛い目を見たり、と。信じすぎるがゆえに裏切りが強くなって自分への負担が増えるのです。

こんな経験をしないためにも、生きていく上で人を疑うことは必要な能力といえます。しかし「疑う」という言葉には良い印象を持たないかたも多いので、「危機察知能力」と呼んでいます。

「必ず儲かる話がある。夢の月収100万以上も…!」というような広告を街中で見たら「怪しい、いかがわしいものなんじゃないの?」と思いますよね。この危機察知能力は、ネガティブ思考の人に優れている傾向があります。もちろんこれほどまで極端な表現になると、ポジティブな人も飛び付くことはないでしょうが、うまい話をされたときに裏を取らず「乗った!」と確認なしに突き進んでしまうのがポジティブ思考の癖なのです。

人がネガティブ思考になる理由

少し話は変わりますが、なぜそもそもネガティブ思考があるのだと思いますか?
人間の歴史は古くからあります。木から地上に生活環境を変えた人間に尻尾はありません。退化して尾てい骨だけが残ったのが、人間の身体です。つまり、要らなくなったものは無くなるというのが自然の法則。

しかし、ネガティブ思考は私たちの頭に残っています。つまり、「ネガティブ思考は生きる上で必要だから存在する」ということなのです。この人は信頼出来る人なのか、今の生活で満足しているのか、仕事は今後もうまくいくのか……。危機察知能力が働くから人間は変われるし、仕事が出来る、そして結婚も出来るのです。このネガティブ思考がなければ、「お金がなくてもなんとかなる、別に働かなくてもいい」 なんて思考になってしまいます。こうならないために、そして生きていくために、ネ
ガティブ思考が身についているのです。

ネガティブ思考は成功しやすい

自分が成功したときのイメージをしておくこと。
このようなポジティブ思考が成功には必要だとされてきました。 が、しかし近年の研究では、ポジティブ思考の大部分は効果が無いことが明らかになっています。

カリフォルニア大学がリアン・ファムらが学生を2つのグループに分けて、Aグループには毎日数分テストで良い点を取った自分をイメージさせて、Bグループにはいつもと同じように過ごしてもらう実験を行いました。実際にテストの成績を比べた結果、「テストで良い点を取ったイメージをしたグループは、何もしなかったグループより成績が悪かった」のです。

ではなぜ良いイメージをさせたグループの方が成績が悪かったのでしょうか?
それはやる気のもとと呼ばれる“ドーパミン”と深く関係があります。ドーパミンが分泌されると、何もしなくても充実した気分になることができるぶん、「目標達成のために頑張ろう」という意欲が無くなってしまうからです。

一方、ネガティブ思考の人は常に先読みをしているため、最悪な事態が起こっても冷静に行動することができます。さらにネガティブ思考の人は、「自分のどこに問題があるのか」を把握しているため、成長に繋がりやすいのです。足りないことを補う判断もできます。

このように、ネガティブ思考は「自分の目標を実現して、成功するためには欠かせないもの」なのです。 先程の実験でも、ポジティブ思考の人たちかの場合は「まぁなんとかなるでしょう」と考えるのに対し、「自分の頑張りは足りないかもしれない。もう少し勉強しなきゃ」と考えるのがネガティブ思考の人。現状になかなか満足できず、努力したからこそ良い点が取れたということです。

これは仕事でも恋愛でも同じ。
「別に、努力なんてしなくてもなんとかなるでしょう」という考えと「この成績じゃダメだから、やり方を変えないと」という考えでは、どちらが仕事で結果を出しやすいでしょう? 「そのうち彼氏も出来るでしょ」と考える人より「今の自分じゃだめだから自分みがきを頑張ろう」の方が結果を出しやすい。ネガティブは人の原動力をつくるのです。

ネガティブな人は、人の痛みがわかる人

さらに、ネガティブ思考の人は他人に優しい傾向があります。
なぜなら、マイナス思考で悩む人の気持ちが理解できるから。

「自分がこう言われたら嫌だな」「されたら嫌だな」「他の人はどう思うかな」と、瞬時に自分に置き換えて相手の考えを読むことができるので、言葉や態度に気を使える人が多いのです。
どうすれば、相手に不快感を与えない言葉遣いができるのか? どうすれば相手から嫌われないようになるか? こう考えているからこそ、悩んでいる人の話も親身になって聞くことができ、自分のことのように捉えることが出来るから、共感もできる。これがネガティブ思考の極意。マイナス思考は決して悪ではありませんし、恥でもありません。
「自己肯定感が低い」と自分のことで悩むのではなく、ネガティブ思考は自分の個性のひとつだと思い、自分の能力を低く見積もることをやめましょう。ネガティブ思考の人は、とても優れた人です。