逆境こそ、楽しむ
「逆境こそ、楽しんで生きなさい」
これは、私が子どもの頃から愛読している、ある漫画に登場する名言の1つです。恋に仕事に悩む主人公を見守る母親が、娘に送った言葉なのですが、主人公と同じ目線でこの言葉に強く励まされたことを今でも強く覚えています。
逆境とは辛く苦しいもので、歯を食いしばって乗り切るものだと幼心に思っていたのですが、この言葉を胸に刻んでからは文字通り「逆境を楽しむ」練習をしています。すると、少しずつではありますがどんな時でも前向きさを忘れない強さを手に入れることができたのです。
今回は、そんな自身の経験も踏まえ、逆境に強くなるための3つの考え方をご紹介します。
事実に「良い」も「悪い」も存在しないことを知る
皆さんは、自分にとって不都合な出来事が起こったとき、どのような気持ちになるでしょうか。「なんで私ばかりこんな目に……」と落胆しますか?それとも「最悪だ」と苛立ちを覚えますか?
実は、出来事そのものに良い・悪いは存在しません。その出来事に対して「良い」か「悪い」かを決めているのは紛れもなく自分自身。一見、あなたにとって悪いと思われる出来事も、見方や捉え方を変えれば大きなチャンスにも成り得るのです。そして、それを決めるのは目の前に置かれた事実ではありません。あなたの気持ちひとつで変化できるということ。
つまり不運な出来事は、あなたの心がけ次第で幸運にもなるのです。そのことを知っていれば、どんなに大変な状況が降りかかっても、決して不幸になることはありません。
足るを知る
逆境に弱い人は、自分の手にしていないものばかりを見る癖がついている場合が多いです。例えば「なんであの時、ああしなかったんだろう」や「なんで私にはこれがないんだろう」と後悔や渇望ばかりに意識をおいているのですね。
しかし、これだといつまで経っても自分自身が満ち足りることはありません。逆境に強いタフな精神力を養うためには、自分が手にしていないものを見ないことです。そして自分が今手にしている豊かさを噛みしめましょう。
お金がなくて不安かもしれない。でも、あなたには五体満足で健康な体がある。今日、温かい布団で休むことができる。それがあれば充分だ。……というように、今の自分が持っている価値や資産に目を向けてみてください。その充足感こそが、前に進む力となっていくのです。
自分がどうしたいかで判断をする
逆境に強くなるために大切な3つめのこと。それは、あらゆる選択を他人に委ねず自分の軸で判断することです。不安な時、自信をなくしてしまう時。こういう事態はとくに自分の出す答えが揺らぐ場合が多いですよね。
本当にこの道を選んでいいのか。
誰かに自分の先行きを決めてもらいたい気持ちになります。
しかし、こういう時に誰かの意見を参考にすると、どんどん自分の力で乗り越えることができなくなってしまいます。逆境が訪れた時は置かれた状況で自分が良いと思う最善の策を選びましょう。
自分で考え、自分で答えを出す。
その単純かつ当たり前の作業の繰り返しが、あなたに揺るぎない自信と強さを与えてくれるはずです。
逆境はターニングポイントに訪れるチャンス
いつも実感します。
逆境とは自分の人生をより良くさせるためのターニングポイントなのだと。どんなに努力をしても、うまく行かないこともあります。ですが、それは天からの「本当はその道以外にも最適な方法があるんじゃない?」というメッセージなのかもしれません。
逆境にのまれるのではなく、逆境を乗りこなす強さを持って、ぜひご自身の人生を豊かなものにして行きましょう。