楽しかったはずなのにモヤッとする…。「優位に立ちたい」女性社会のマウンティング事情



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楽しいのに、チクッとくる言葉がある

『デートより女子会の方が気合いが必要。』
こう話す女子は意外と少なくない。なぜなら、女子会というのは、とても楽しい場所である反面、疲れる場所でもあるから。知らない間に「私より上」「私より下」とお互いをランク付けして、笑顔でスムーズに会話が進めつつ、実は水面下でのバトルを繰り返している。それが女子会の実態である。

褒めてるのに、褒めてない

「○○ちゃんて、メイク上手いよね! 私なんて不器用だからいつもほぼすっぴんなの…。」

相手の話をした後に自分の話を持ちかけるパターンが女子会ではとても多い。一見相手の良いところを褒めているように見せかけて、自分はあなたとは違う、といったようなことをあえて比較するように話すのだ。この場合は素肌に自信がある私はあなたより元がいいといったように解釈できるような発言をすることで、相手を遠回しに落としている。

これを誰か一人が始めると、試合開始。
この後に続くのは優位に立ちたい人たちの、自分語りだ。

自慢したいの!

「今使ってる時計がカルティエなんだけど、もう飽きたから新しいのが欲しくて…。」

「うちは港区住みだけど、どこに住んでるんだっけ?」

「この間も新しいセリーヌ買っちゃって…ブランド物ばっかり買ってバカだよね!」

格付けしあう彼女たちの会話の中には、具体的なブランド名や地名などが頻繁に登場する。悩みや普通の質問と思わせて、実は自分の持ち物を自慢したいのだ。そしてそれがイケてる私だと思っている。そんな女子会中の会話というのは、とてもリアルで面白い。

流行を追っている私、健康をとにかく意識している私、セレブで余裕のある私。そんな自分のイケてる要素をアピールし合うのが女子会なのだ。

「メンズ」もステータスの一部だよ?

女子会に必ず出るオトコの話

「最近こんな人で出会ったの…。」

「彼はこんなことしている人で…。」

自然なガールズトークに見せかけて男にモテる自分を、遠回しにアピール。付き合っている彼の職業も、女子会の中ではいいマウンティング材料となる。

彼の不満を言いつつも、結果的に彼が好きで幸せな私♡ という人は一見嫌な人に見えるだろうが、これはただの惚気でまだまだかわいいレベル。マウンティングをする女性たちは彼の年収についてなど、シビアな内容で勝負する。

なんだってプラスに変えちゃいます!

驚くことに忙しい私、がマウンティング材料となることもある。

「忙しくって、○○ができてない。」

「スケジュールがいっぱいなの…。」

よくよく考えると、「忙しいことをアピールして、一体何が嬉しいの?」 と聞きたくなるような、よくわからないことすら女子会の中では強みとなる。仕事がデキる私、必要とされている私、を遠回しにアピールすることでプライドを保つキャリア系女子たちだ。

また、不幸自慢をする女子も少なくはない。悲しいことをたくさん話して、悲劇のヒロインになったかのように語る。そんな風にストレスを発散しているのだ。

一番かわいいのは、私♡

みんなと記念を写真を撮る時に、絶対的に可愛く見せたいマウンティング女子。自分の良い角度は把握済み。そして人より少し顔を小さく見せるテクニックを使って、みんなより顔が小さくてかわいい私! が完成する。マウンティングとは違っていても、とにかく近くにいる人物を、無意識に私との比較対象として置いてしまうクセがついている。

結果的に疲れる…

だけど、当の本人たちは自分たちがお互いマウンティングし合っているということをちゃんと自覚している。そしてそれが疲れるということも。だけどなぜか女子会という雰囲気が「自分が優位に立ちたい」という負けず嫌いな心に火をつけるのだ。そしていつも終わる頃にはぐったり…。自分の持っているもののありったけをマウンティングの材料にしてしまったことに対し、自己嫌悪に至る。

しかしもっと面倒なのはマウンティングする=嫌いな人というわけではないところ。会話を続けているうちに、話を大げさに盛ってしまうしまうのと同じように、嫌いな人をターゲットにしてマウンティングしている訳ではないのだ。もっと違う話ができたのに…。とただただ後悔することもある。

女子って本当に面倒くさい。

だけどそんなことを繰り返しながらも、女子会という会を定期的に開くことで、自分を高めプライドを保ち、足を奮い立たせているのも事実。プライベートでも戦いあっているのだから、社会的に見た時に、気の強い女子が多く感じるのも仕方のない話だ。