日本茶を「かっこよく」伝えていきたい|#自分らしくはたらく【レストラン 1899お茶の水:井上澄夏】

日本茶を「かっこよく」伝えていきたい|#自分らしくはたらく【レストラン 1899お茶の水:井上澄夏】

お茶をテーマにしたレストラン「RESTAURANT 1899 OCHANOMIZU」では、お茶を淹れてくれる専属スタッフである「茶バリエ」が、本格的なお茶を提供してくれています。そんな茶バリエが考える、おもてなしとは? 茶バリエとして活躍している井上澄夏さんにお伺いしました。


普段口にする飲み物といえば、コーヒーや紅茶やジュースなど、今やたくさんの種類があって飽きることはありませんが、日本人として一番馴染みがあるものと言えば、日本茶。煎茶や抹茶など様々な種類があり、若い世代には意外と飲み慣れていないこともあるかも知れません。しかし、海外では、栄養価の高さや渋みの中にある旨味が気に入られ、日本茶への関心が高まりつつあります。お茶を求めて、日本へ訪れる人も多いそう。

お茶の水に100年以上に渡って続くホテル「ホテル龍名館お茶の水本店」の1階に、お茶をテーマにしたレストラン「RESTAURANT 1899 OCHANOMIZU」があるのは知っているでしょうか? ここでは、お茶を淹れてくれる専属スタッフである「茶バリエ」が、お湯の温度を管理しながら、茶葉に合わせて抽出時間を変え美味しいお茶を入れてくれるのが特徴です。

茶バリエと聞いてもあまり馴染みがないと思いますが、一体どのようなキャリアを積み重ねているのでしょう。茶バリエとして活躍している井上 澄夏さんにお話を伺いました。

日本茶の素晴らしさ、楽しみ方を伝える茶バリエ

茶バリエとはどんなお仕事なのですか?

飲食店でのホール業務のような料理の配膳をイメージされると、なんとなく雰囲気がわかるかと思います。

茶バリエというのは、「茶葉のソムリエ」という意味をもった、1899オリジナルのスタッフの呼称です。社内でお茶についての研修を受け、提供するお茶の特徴や効能、淹れ方を理解し、お客様に提供できるようになると、茶バリエとして店頭に立てるようになります。わたしは、更に日本茶の知識を深めることで、お客様により一層お茶の魅力を伝えられるようになりたくて、日本茶インストラクター協会が認定する「日本茶アドバイザー」という資格をとりました。

試験の内容は全てお茶に関することで、お茶の健康効果だったり、茶葉を摘み取ってから手元に届くまでの工程、良いお茶と悪いお茶はどこで見分けるのか? などを勉強しました。入社するまでは、お茶の知識は全くなかったのですが、勉強していくうちに「お茶ってビタミンが豊富で、こんなにも体にいいのか」といった興味がどんどん湧いていきました。そのため、もっとお茶の魅力を伝えていかなくてはと気合いを入れることが出来ました。

接客のプロ・茶バリエとしてお仕事をされていますが、心がけていることってありますか?

接客業をすることによって、自分が発する言葉で相手がどう受け取るか? を意識するようになりました。同じ言葉だとしても、人によって受け取り方は違うので、どうすればちゃんと伝わるかというのを会話や雰囲気によって考えています。

例えば、お客様の様子を伺いつつ、「目的」「間柄」を把握し、会話の糸口などを考えて話をかけるように。

話す内容はお茶に関してが多いのですが、いらっしゃったお客様全員がお茶に関して詳しい情報を持っているわけではないので、専門用語をたくさん並べるのではなく、単純に楽しんでもらえるような説明をできるよう心がけています。お客様が楽しんでいる風景の隣にお茶が添えられている、といったイメージです。

もちろん、あえて説明を省く場合もあります。お客様の様子を見て、話の内容を変えるように、邪魔にならない会話に気を付けています。

所作で気を付けていることは?

茶道の歴史、精神性を大切にしながらも、あえてそれだけにこだわりすぎず、1899流のお茶のおもてなしをすることを心がけています。1899流のお茶のおもてなしでは、お客様にお茶を自由に楽しんで頂くことを目指しているので、わたしたちも楽しくお茶を淹れています。

新しくオープンするホテルの担当もしているようですが、「お店づくり」で気づいたことはありましたか?

12月1日に新橋にオープンする、「ホテル1899東京」の開業の準備にあたって意識しているのは、世の中の動向を見つつ自分たちのブレない部分をしっかりと伝えていくことです。例えば、備品にもこだわっていて、「お茶の要素」をどのように入れ込むのかを全体のバランスを考慮しながら選定しています。例えば、アメニティだったり、ちょっとした飾りにもお茶を連想するイメージのものを選んだり。「これはブランドに合っているのか?」と常にメンバーと協議しながら進めています。

ただ、「このブランドはこういう風に伝えていく」という部分は、曖昧な表現ではなく、具体的に伝えていかないとスタッフ間でも認識の違いが生まれてしまいます。それがずれないようにしっかりとしたブランドを確立させていくことが大切だと感じています。

同じ温度感を伝えることは難しいですが、ブランディングをしっかりと確立させることで、私たちが伝えたいことは実現できるのでは? と、いうワクワク感もあります。

なるほど...かなり難しそうです。認識の違いなど上手くいかない部分もあると思いますが、毎日を楽しくするためにはどんな工夫をされていますか?

大体のことは、自分の中で楽しく変換しています。何か仕事で落ち込んだ時も、「1年後にはいい経験になっている」と捉えるようにしています。私はあまり、人からの感情を引きずることはないのですが、マイナス面がある時は、しっかりと割り切ることも必要だと思っています。自分が悪いと思ったことは、しっかりとどうしてその結果になったのか、原因を考えるようにしています。


毎日を楽しもうと意識するよりは、自分の気持ちを全部プラスに持っていくように。接客業は、ポジティブに生きることが必要です。スタッフ同士の仲が悪かったり、自分が楽しんでいないと、それがお客さんに伝わってしまい、良いものが提供できないと思うんです。テクニックよりも、自分が楽しむことが何より大切だと思っています。

現在入社3年目ですが、今後のキャリアについてどう考えていますか?

価値を創造したい、という思いが根っこにあるので「日本茶をかっこよく」するイメージに変えたいと思っています。「日本の魅力を伝えたい」という夢があって、形にはできない価値を作っていくのが目標です。

なので、「お茶をかっこよく親しみやすくするための知識」を今後も学んでいきたいと思っています。
例えば、コーヒーといえば、カフェといったおしゃれでかっこいいイメージが連想されますが、日本茶は昔ながらであり、おばあちゃんが淹れてくれた飲み物、といったような暖かいイメージが強くあります。そんな暖かさを、同世代の人や海外に住まれている人などに伝えていきたい、日本らしさはあるけれど、スマートなかっこよさもある。そんな風に日本茶のイメージを変えていきたいです。

ありがとうございました

ライターまとめ

井上さんは、日本茶が好きという純粋な気持ちから、休日にも友達とカフェでお茶を頼むことがよくあると言っていました。「好き」というストレートな思いが、そのまま龍名館ブランドに反映され、ブランドとして確立されているのでしょう。

技術と、そしておもてなしの心を両立されている「茶バリエ」という職業は、とても魅力的で純粋でした。


私たちと深く馴染みのある、日本茶をさらに"かっこよく"した1899流のレストラン「RESTAURANT 1899 OCHANOMIZU」には、まさに井上さんが伝えたいと話していた若い女性客や、海外から来た旅行者が多く訪れています。茶道とも違う1899流のおもてなしだからこそ気軽に行きやすく、本格的なお茶を楽しもうと思えるのではないでしょうか。

抹茶ビアガーデンを9月29日まで開催中

現在、「抹茶ビール」を含む6種の“お茶ビール”の飲み放題と、碾茶(てんちゃ)塩を使った「フィッシュ&茶ップス」など10品の“お茶料理”を提供する、お茶づくしの「抹茶ビアガーデン」を開催中。屋外のビアテラス32席と店内48席で楽しめるのだそう。

飲み放題は、2時間制で、税込価格3500円。HPから予約すると同3000円とお得なので、ぜひサイトもチェックしてみてくださいね。

RESTAURANT 1899

http://www.1899.jp/ochanomizu/

御茶ノ水駅から徒歩3分の「茶を食す」和食ダイニング。お茶を飲むのはもちろん、体に良いお茶を和食に取り入れた新しい和食で「お茶のあるおもてなしの食風景」をお届けします。貸切パーティー・歓送迎会・忘年会・新年会プランにもご利用いただけます。

この記事のライター

Cinq(サンク)-よくばり女子のはたらきかた-

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