「人生の大きな目的は、知識ではなく行動である」ウーマンダイアローグ #45



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今回のゲスト♡ 和田京子さん

和田京子(わだきょうこ)
茨城県出身、東京在住の歯科衛生士、日本小児歯科学会認定衛生士。

2007年 歯科衛生士免許所得
2012年 日本小児歯科学会認定衛生士取得
2018年 食育インストラクターII級取得
2020年 上級救命認定証取得

医科歯科総合クリニック勤務を経て、2014年〜キッズデンタル目黒に勤務。
andGIRL、steady、OZmall、幻冬舎GINGERgolfteam7期生など読者モデルとしても活動中。

インタビューする人♡ 渡辺彩季

渡辺彩季(わたなべさき)
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。

ウーマンダイアローグ#44 【歯科衛生士/和田京子さん】

渡辺:本日は、よろしくお願いいたします。

和田:よろしくお願いいたします。

渡辺:早速ですが、現在の仕事の内容を教えていただきたいです。

和田:キッズデンタル目黒に歯科衛生士として務めています。歯科衛生としての業務と、主任としてスタッフ全員の取りまとめもしています。院長と今後のクリニックの取り組みを計画したり、後輩の育成も担当しています。

渡辺:主任として手広く業務をこなされているのですね。病院は勤務時間が不規則なイメージがありますが、歯科クリニックはいかがでしょうか? 1日のタイムスケジュールを教えてください。

和田:毎日9:00に出勤して、9:30から午前の診療がスタートします。12:00に午前中の診断が終わった後に昼休憩を取り、午後の診断が14:00から18:30まであります。そこから片付けをして帰宅します。基本的に残業をしないように働いているので、遅くなることはありません。

渡辺:自分のなかで“病院勤務=不規則”という勝手な思いこみがあったので、想像していたよりも規則正しい生活を送れそうで驚きました。勤務時間的には、会社務めをされていらっしゃる方と同じくらいですか?

和田:そうですね。朝に出勤して夜に退勤しますし、昼休憩も時間通りにきちんと取れるので、食事も規則正しく3食とることができます。

渡辺:健康的な生活を送れそうですし、残業が無ければ終業後のプライベートの時間も充実しそうですね。数ある職業のなかで京子さんが歯科衛生士を志した理由を教えてください。

和田:一番の理由は、子どもからお年寄りまで、幅広い世代と関われる仕事をしたかったからです。現在は子どもにフォーカスを当てたクリニックに勤務していますが、過去には医科歯科総合クリニックに勤務していた経験もあります。仕事をしているうえで小児歯科の分野をさらに探求したいと思い、小児歯科認定衛生士の資格を取ったのですが、元々は一般診療で幅広い層を診ていました。

渡辺:なぜ、子どもからお年寄りまで関わることができる職業がいいと思ったのですか? 「子どもと関わるのが好き」「自分がおばあちゃんっ子だった」といったエピソードがあるのでしょうか?

和田:特別なきっかけというのはないのですが、仕事をすると考えた時にとにかく人と関わる職業に就きたいと思ったんですよね。毎日、子どもからお年寄りまで幅広い年齢の方に携わる職業は、限られるじゃないですか? 直接関わっていくなかで刺激をもらえますし、いろんなお話をすることができるので楽しそうだなと。あとは、私の母も歯科衛生士だったので、その影響も大きいです。

渡辺:お母様も歯科衛生士をされていらっしゃるのですね。

和田:はい。ブランクはありましたが、現在も現役で歯科衛生士として働いています。歯科衛生士の話をする時は専門用語が付き物ですが、そういった細かい話をしても分かってもらえるのが嬉しいです。仕事に関しての悩み相談や困ったことも聞いてくれるので、歯科衛生士の先輩としても頼っています。

小児歯科認定衛生士を活かして、子育て支援に取り組んでいます

渡辺:歯科衛生士のほかに、小児歯科認定衛生士の資格を取得されていらっしゃいますが、きっとできることも増えるんですよね? 普通の歯科衛生士との違いを教えてください。

和田:小児歯科認定衛生士の資格を取得すると、子どもに特化した治療や子育ての支援ができます。こちらのキッズデンタルでは、0歳から診療を受けることができるのですが、主に虫歯予防や離乳食、授乳、おやつの与え方のアドバイスをしています。

渡辺:0歳で歯科クリニック!? まだ歯も生えていない頃だと思うのですが、どのような目的で通っていらっしゃるのでしょうか?

和田:歯が生える前から、しっかりと正しい知識を身に着けたいという患者様が多いですね。最近は予防意識の高い方が多いので、まだ歯が生えていなくても「今後生えてきた時にどうすればいいですか?」と相談を受けます。また、まだ1本しか歯が生えていなくても「どうやって磨けばいいですか?」と聞きに来てくださる方も多いです。

渡辺:たしかにそういった知識は早めに知っておいた方がいいのかもしれませんね。早い段階でしっかりケアしておくと、本人のためにもなりますしね!

和田:小児歯科にここまで特化している歯科クリニックはめずらしいので、興味のある方はぜひいらしてほしいです。キッズデンタルは、現在学芸大学と麻布十番と成城にあるので、お近くのクリニックを利用していただければと思います。虫歯の治療や予防の他に子どもは転んだり、怪我をしたりすることが多いので、かかりつけのクリニックがあると、歯に何かあった時に安心できますよ。

渡辺:病院全般に言えることですが“かかりつけ”のクリニックがあると安心ですよね。何かあった時に最初からカウンセリングを受けなくても、ある程度状態を把握してもらっていたら、スムーズに診療できますものね。

子どもにフォーカスを当てた環境作りをしています

渡辺:私は今でも歯科クリニックの独特の匂いや機械の音が苦手なのですが「歯医者さんが嫌い」という子どもの対策などはありますか?

和田:そうですね。恐がっている子や嫌がる子はいます。子どもが楽しく通えるように院内全体を明るい雰囲気にしています。インテリアもそうなのですが、対応するスタッフは明るい声や笑顔で迎えるように意識しています。

渡辺:たしかにキッズデンタルは、外観も内装も絵本の中のようにとてもカラフルで明るいですね。

和田:本当に歯医者さんが苦手な子って来るのも億劫じゃないですか? なので、泣いてしまう子や恐がっている子に関しては、クリニックに来ただけでも偉いと褒めるようにしています。また、治療を頑張った子には、ご褒美としておもちゃをプレゼントしています。クリニックに通うことに前向きな気持ちを持ってもらえるように、最善のコミュニケーションをとるようにしています。

渡辺:普通の歯科クリニックではやっていない、めずらしいサービスが多いので子ども達も喜ぶのですね。私がこれまでに通ってきたクリニックのなかでも、歯ブラシをプレゼントしている場所はありましたが、おもちゃのご褒美がある歯科クリニックは初めてです。

和田:子ども向けのクリニックなので、なるべくストレスなく楽しく通っていただけるように工夫しています。ほかにも季節やイベントに合わせて飾り付けをしたり、部屋ごとにコンセプトを変えていたり、モビールを吊るしています。

座右の銘は「能力よりも行動力」

渡辺:仕事をしているうえで、心掛けていることやモットーはありますか?

和田:私の座右の銘は「能力よりも行動力」です。歯科衛生士になってからも、これまでに小児歯科認定試験や子どもに対しての勉強を率先して重ねてきました。最初から高い能力が無くても、コツコツと勉強を積み重ねることで成長できると信じています。なので、妄想を妄想で終わらせないように努力するようにしています。

渡辺:座右の銘の「能力よりも行動力」を意識するようになったのは、いつ頃からですか? その言葉を大切にしている理由も気になります!

和田:歯科衛生士になって2年目になった時に恩師に「自分から学ぶことが大切だ」と教えてもらったんです。その教えが胸に響いて、今でも積極的に行動するようにしています。これは、歯科衛生士の仕事だけではなく、全てにおいてそうだと思っています。

渡辺:早い段階で大切なことを教えてくださった先生に感謝ですね。行動が増えると、必然的に失敗や壁にぶつかる回数も多くなりますが、トラブルを経験することで対応力も身に付きますし、本当に全ての行動から学ぶものがあると思います。

幸せな気持ちにさせてくれる、子ども達が大好き♡

渡辺:京子さんが、仕事のやりがいを感じる瞬間を教えてください。

和田:ありきたりな回答になってしまうかもしれませんが、クリニックに来てくださった方々の役に立てた時です。特に感謝の言葉をいただいた時は感動しますね。子どもからプレゼントをもらうこともあるんですよ!

渡辺:プレゼントですか? 感謝の気持ちを表しているのでしょうか、子どもの感覚ってとても面白いですね。

和田:子どもが自分のためにプレゼントを用意してくれたという気持ちが、もう既に嬉しいです。あとは、スタッフからはよく笑われるのですが、私のことを「プリンセス先生」と呼んでくれる4歳の女の子がいるんですよ。なぜそう呼んでくれるのかは分からないのですが、その子から見たら私がキラキラしているように見えるみたいで(笑) お母さんも「娘が先生に会えるのを楽しみに通っている」とおっしゃってくださっているので、とても嬉しいです。

渡辺:その子は、京子先生に会えるのを楽しみに通われているのですね。ちなみに長く通っている子はどれくらい長いですか?

和田:赤ちゃんの頃から通えるので、長い子だと開院してから10年以上通ってくれています。子どもの成長を一緒に見られるのもやりがいのひとつです。子どもの治療に特化したクリニックなので初診としては小学生くらいまでですが、歯列矯正やクリーニングなどのメニューもあるので社会人になっても通ってくれている子もいらっしゃいます。小さい頃から通うことによってお口の中への意識を高く持つことができるように思います。

渡辺:10年以上も同じ子どもに関わることができるなんて、親心が湧きそうです!

和田:成長過程を見ることができるのは、楽しみのひとつでもあります。これまでに志望校に合格したと報告をしてくれた子もいましたし、留学の一時帰国中に検診に来てくれる子もいます。歯を診るだけでなく、人生を知ることができるので、その時々の近況報告を聞けて嬉しいです。

オンとオフを切り替えて、しっかりリフレッシュします!

渡辺:京子さんは、どのように休日を過ごして、リフレッシュされていますか?

和田:オンとオフとしっかり分けています。仕事とプライベートは、あえて全く違うことをするようにしています。まずは、仕事中は制服なのに対して、休日は和装で出掛けるのが好きなんですよ。小さな頃からおばあちゃんに着物や浴衣を着せてもらっていた影響が強くて、子どもの頃から日本文化が大好きなんです。昔は着せてもらっていたのですが、大人になってからは着付けを自分でするようになり、かれこれ10年以上……自分のペースでゆっくり学んでいます。

渡辺:普段は制服が決まっている分、非日常的な気分を味わえますね。運動などもされていますか?

和田:歯科衛生士の仕事と並行して、読者モデルの活動もしているのですが、幻冬舎のファッション誌『GINGER』のゴルフ部に所属しています。ゴルフレッスンも楽しいし、ゴルフ部に入ったことをきっかけに共通の趣味を持つ友達がたくさんできました。ゴルフ部の活動以外でも割とよくメンバーと出かけることが多いです。ゴルフ部の活動に定期的に参加して、体を動かしてリフレッシュしています。

渡辺:プライベートも充実していますね。毎日すごく楽しそうです! プリンセス先生のキラキラの秘訣は、仕事もプライベートも幸せな時間を過ごせているからではないでしょうか♡

歯科衛生士という職業をもっと広めたい

渡辺:京子さんの今後の目標を教えてください。

和田:今後自分が結婚や出産を経験することによって、より患者さんに寄り添った治療や提案をできるので、歯科衛生士の仕事をずっと続けていければと考えています。小児歯科認定衛生士の資格を活かして、クリニック勤務以外にもママ向けのメディアでコラムを執筆するなど、情報共有をしていきたいです。また、ママ向けに子どもの歯磨きのアドバイスをするセミナーなども開催したいですね!

渡辺:クリニック勤務だと通える患者さんも限られてきますが、メディアなら全国各地から京子先生の情報をキャッチできますね。育児に関しての情報もいろんなジャンルがありますが、歯に詳しいスペシャリストはなかなかいないので、そういった情報を待ち望んでいる方も多いと思います。

和田:あと、歯科衛生士という職業にあまりピンと来ない方も多いと思います。私自身が歯科衛生士としてどんどん発信をして、認知度をアップさせていきたいです。現在、読者モデルの活動をしていますが、メディアに掲載していただく時は、必ず歯科衛生士という肩書きで出ています。自分をきっかけに歯科衛生士という職業を知ってもらえるきっかけになったら嬉しいという想いがあります。

インタビューを終えて…

歯科衛生士の和田京子さんと対談をさせていただきました。読者のみなさんは小児歯科認定衛生士という言葉をご存知でしたか? 私は今回京子さんに教えていただいて初めて知ったのですが、歯科衛生士のなかでも小児歯科認定衛生士は2020年8月現在200名以下しかいないとのことです。それくらい限られたスペシャリストが在籍しているクリニックは、患者様からの需要も高く重宝されそうですね。

また、歯科クリニックはたくさんありますが、子どもに特化しているところはめずらしいので、今回キッズデンタルを通してそういった施設を詳しく知ることができて、私自身とても興味深かったです。今後はさらに活動の幅を広げて子育て支援をされるとのことなので、子どもの歯に関する正しい知識を身に着けておきたいという方は要チェックですね!

人生の大きな目的は、知識ではなく行動である。

イギリスの生物学者、トマス・ハクスリーの名言です。

就職活動に苦戦していた頃は“内定”や“入社”がゴールのように思えましたが、社会人になってからの人生の方が長いことを考えるとキャリアは人生そのもの。京子さんのようにコツコツと努力を続けることができれば、着実に自分のスキルを伸ばせるし、手広い業務をこなすことができます。社会人になってからも可能性を広げたいなら、自分から勉強する姿勢が大切です。行動する量が多ければ多いほど、人生が豊かになること間違いなしですね。