削るからこそ成果を出せる!取捨選択に必要な3つの技術 #話題書籍に学ぶ



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選び方を磨く、「エッセンシャル思考」の考え方

求人情報を見ればたくさんの仕事があり、TVではたくさんの魅力的商品のCMが流れ、WEB上では見る場所見る場所に興味がある商品のバナーが出てきます。

ネット上では様々に意見が議論され、悩みを相談すればたくさんの意見が返って来るのが当たり前に。インターネットを中心としたメディアの発展、ディバイスの成長に伴い、現在、私たちの選択肢は増え続けています。しかし、全部手に入れよう、全部やろうとすればするほど、知らず知らずに何かを失ってはいないでしょうか。

優秀な人にほど仕事が集まる傾向に

仕事においては、優秀な人ほど選択肢が増える傾向にあります。「頼られる人」「任せられる人」との評価を得ると、どんどん仕事を振られる件数が増えていきます。
ありがたい事ではありますがその結果、やる事が増えすぎてエネルギーがどんどん拡散されていき、疲れ、全てが中途半端になってしまったり、本当にやるべき事ができなくなってしまい、方向性を見失ってしまうなんて事もよくあるのではないでしょうか?

果たして、今のあなたは正しいと思える事に力を注げていますか?

時には「全部うまくこなさなくては」という考え方をやめることも大切になることがあります。能力を分散させるのではなく、自分が選んだ仕事に取り組むことで、本当に重要なことをやり遂げる事ができるようになるのです。

より少なく、しかしより良くを目指し、しっかり選択する事で、自分の力を最大限の成果に繋げることができるといった考え方が、『エッセンシャル思考』です。

何かを選び、何かを捨てる

まず、努力の量が成果と比例すると言う考え方を捨てる事が大切です。経済学者のヴィルフレド・パレードが提唱した法則で、「80対20の法則(パレートの法則)」と言う法則があります。成果の80%は20%の努力に起因する、というものです。
多くの良いチャンスは、ものすごく良いチャンスに及びません。重要な少数チャンスを見分け、多くのその他、多数チャンスを捨てる事で成果を効率的にあげる事ができるのです。

「できる」せいで「やらなくては」が増えていくストレスを抱える人も決して少なくないはないでしょう。急ぎのメール、大事な会議、大きな仕事、やりたい仕事、より早く・より良く、上司の信頼、部下からの相談…………。

「どうすれば全てをできるか」ではなく「どの問題を引き受けるか」と、「誰かに決められる前に自分で極める」というように、まずは選ぶことがスタートです。「何を諦めなければ」の代わりに、「何に全力を注ごこうか」に考え方を変えましょう。

見極める技術

正しい選びをする為には、多くの選択肢の中から「本質的なもの」「大事なもの」を見極める技術が必要です。

では見極める技術はどのように身につくのでしょうか?

見極める為、最善の選択する為に必要なのは
じっくり考える余裕情報を集める時間遊び心十分な睡眠何を選ぶかと言う厳密な基準 の5つです。

じっくり考える余裕

忙しく動きまわる事が有能さではありません。立ち止まり、考える時間こそが前に進む為の最短コースでもあります。1日に2時間でも、1年に2週間でも、毎朝5分でも、日々の中に少しでも考える時間を持つことが必要です。

情報を集める時間

本を読んだり、人の話を聞いたり、情報を仕入れる時間を作ることも大切です。集めた情報はいつ誰が何をしたかという短絡的情報として理解するのではなく、それがどういう意味をもち、なぜ重要なのかを理解することが大切だからです。

遊び心

「遊び」は選択肢を広げ空想力を高めます。
大量生産、大量消費時代が終焉を迎えた今、兵隊として動ける人材よりも、空想力、創造力の高い人材の方がビジネスとして重要視されてきています。遊びはストレスを軽減し、脳の機能を活性化するともいわれています。

十分な睡眠

1時間の睡眠が数時間分の成果を生みます。睡眠は生産性の的ではなく、パフォーマンスを最大限に高めてくれるものです。睡眠は自分の力を引き出す武器だと考え、しっかり睡眠をとりましょう。実際の実験では、8時間ゆっくり眠ったグループと、睡眠を邪魔されたグループに同じ数字の問題を解かせた結果、8時間ゆっくり眠ったグループの正答率は睡眠を邪魔されたグループの2倍になったという報告もありました。

何を選ぶかと言う厳密な基準

選ぶときには、明確で厳しい基準を設けることが必要です。自分は何が大好きか、自分は何に向いてるか、どうやって世の中の役に立てるかを考え、選択の為の最低限の基準3つ、理想の基準3つ、双方を満たすもののみ選択すべきなのではないでしょうか。

捨てる技術

ここで考えるべきなのは「どれを引き受けようか?」ではなく「何にNOと言うか?」です。
NOを見極める為にも、自分がどんな目的に向かっているのか、とことん明確に定義する必要があります。目的、大切な事がわかっていれば自然とNOの判断はできるはず。

断る

自分の目的がわかってしまいば、それ以外の事柄は断固として断るしかありません。

心の中で違うと思いながら仕方なく行動した事はありませんか?
場をうまく収める為にYESと言った事は?
上司、同僚、友人、親戚、ご近所の誘いに断るのが怖くて引き受けた事は?

きっとそんな状況もあるでしょう。ただ、不本意にYESと言えば相手は喜び、気分もよく思えますが、そうした気分の良さは一時的なものであり、長続きはしません。本当に重要な事の為に、本質的でない依頼は断るべきなのです。

人間関係を壊さず、断る為には、うまくNOと言う技術を身につける事が必要となります。

断りにおいて思考面で必要なのは、判断を関係性から切り離すことです。仕事や頼みを断る事は決して相手を拒絶することではありません。好印象よりも、自分の時間を安売りしないことで、相手からの信頼と敬意を手にいれましょう。

とはいっても上司や同僚からの頼みは断りづらいものです。
そんな時に使える断る時のレパートリーをご紹介します。

<代替案を提案する>
その仕事をするよりもこの仕事の方がいいのでは? といった別のやり方でもっと成果を出すなどと、別の案を提案する方法です。

<どの仕事を後回しにしますか?>
上司に仕事を振られた際、優先順位を上司に対しても把握してもらうために有効な方法です。

<別の適任者を提案する>
自分より、適任と思える人がいたら提案しましょう。

使いやすい断りのレパートリーをあらかじめ何個か考えておく事で、断りづらい状況でも対応できるようになります。

途中でやめる

長く関わってくいたプロジェクトや、塾考した企画などを途中でやめることは大変難しいことです例え成功が見えなくなってしまっても、仕事である以上 続けることが大切となるものもあります。

しかし、やめなければいつまでも縛られてしまい本当に大切なものは失ってしまいます。うまく手放すテクニックを身につける必要もあるのです。
まずは、「もったいない」を克服しましょう、現在のプロジェクトや事業を、同じ労力や資金を払ってでもゼロからまたやりたいのか、やるべきなのか、一度ゼロベースにして考えるのです。失敗は直に認め、成功に向かう判断をするべきです。

自分自身で判断ができない場合は、第三者に聞いてみる事もいいかもしれません。きっぱりと諦めることができれば、人生はもっとシンプルになります。

線引きをする

インターネットや、モバイルなどのディバイスの成長で、いつでもどこでも仕事する事が可能になりました。24時間連絡がつくのが当たり前ですし、仕事は一方的にプライベートを侵食し続けます。

そこで大切なのは、この先は譲れないと言うしっかりした境界線を引くことです。一度でも例外を許したら、その後は例外だらけになってしまうので注意しましょう。

仕組み化する技術

やるべき事が決まったら、根性や努力でやり遂げるのではなく、できるだけ苦労なくスムーズに正しい行動が取れる仕組みを作ることが大切です。

行動を習慣化する

重要な事をやり遂げる為には日頃から習慣にすることです。習慣を作る段階においては努力が必要となりますが、正しい習慣を身につけ、続けていれば、結果は自然とついてきます。また、どんなことでも繰り返し実行する事により、日々難しかったことが簡単に感じられるようになっていきます。繰り返すことで習慣化された行動が脳に刷り込まれていくからです。

習慣作りは一度にたくさんやらず、一つづつ定着させ、定着したら次の習慣を作っていく方が定着化しやすいです。

日々仕事を減らし、成果を増やすことを考える

どの努力が成果をあげ、どの努力がそうではないかを見極めましょう。人は増やすことに気を取られ、減らすことに力をいれません。成果の上がっている努力を強化するのではなく、努力しても成果に結びついていない問題点を見極め、効果的に対処し、その後、成果の上がっている努力に力を入れるべきなのです。

小さな成功体験を繰り返す

人間のモチベーションに対して効果的なのは前に進んでいる、といった感覚を与えられることです。最初から高い目標を掲げ、途中で挫折したら何も残りません。少しでもいいので結果を出し、地道な成功を積み重ねた方が生産的で、飛躍的な達成や成功に繋がっていきます。

日々の進歩を記録し、評価しそれを何度も繰り返すことが大きな成功へ導くのです。

まとめ

この本から学んだことは、「選ぶ事の重要さ」です。

選ぶという観点で、仕事を意識していないことも多くありました。頼まれた仕事を当たり前のように受け、行動するのではなく、自分の意志で選択することが大切なのです。仕事を断ることは、現実的になかなか難しいことでもありますが、必要な仕事なのか、大切な仕事なのか、一度選択するという視点で判断することを意識していくのは、良い導きではないでしょうか。

本の中では事例や様々な経営者の体験談など詳しく記載されています。頼まれる事が多い、制作関係職の方や個人事業主や経営者として活動し、日々仕事に追われているあなたにお勧めの一冊です。

参考文書