入社すぐに「給与カット」「ボーナスカット」された!すぐに転職すべき?



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1.入社後すぐに「給与カット」や「ボーナスカット」は契約違反になるのか?

せっかく就職したのに、業績不振などでこちらに落ち度がないにもかかわらず給与やボーナスがカットされてしまったら、日々の生活に支障を来します。働くモチベーションも下がってしまいます。

実際に働いてみたら、会社側から「不況で経営が苦しいので、来月から給与をカットします」と一方的に宣言されたらどうしたらいよいのでしょうか。

このようなトラブルに備えて、労働基準法では会社など雇用する側に対して、労働条件を明示することが義務づけられています。

賃金はもちろんのこと、労働時間などはあらかじめ労働条件として明示されており、それに基づいて雇う側の会社と、雇われる側の私たちは契約を交わします。雇用側の一方的な事情で給与カットなど契約条件と異なる行為は、労働契約法によって禁止されているのです。

ただしボーナスに関しては、特に法律で規制をしていません。ボーナスは給与とは別に、がんばってくれた社員をねぎらい、これからもよろしくという気持ちを込めて特別に支払う報酬です。会社側が経営状態を考慮しながら、金額を決めるという特徴がありますから、業績不振度の理由でボーナスカットが行われても違法ではありません。

ただし例外として、雇用条件に「給与の○か月分」などボーナスの金額などが明示されている場合は、雇用条件に記された金額を支払わなければいけません。

このほかブラック企業にありがちな、不法なボーナスカットもあります。例えば、有給休暇を取得したことを理由にボーナスを減らす、妊娠や育児を理由にボーナスを減らす、女性だからなど性別を理由にボーナスを減らすなど、不当な理由によるボーナスカットは違法です。

2.「給与カット」や「ボーナスカット」後すぐに転職するべき?判断基準とは?

会社が「給与カット」や「ボーナスカット」を行う場合、その理由のほとんどは業績不振です。もしかしたら倒産の危機が迫っているかも知れません。今の会社を辞めて転職すべきか残るべきか、大いに悩む事態です。

まず、「給与カット」が行われた場合は、転職を視野に入れて将来設計を行うことをおすすめします。月々の給与は、働いた対価として得られる当然の権利ですし、日々の生活の基盤となる収入です。基本的な権利である給与までカットせざるを得ないということは、かなりの経営危機に瀕しているとが得られます。ここまで追い込まれている場合は、経営の立て直しが困難な場合が多く、早晩リストラや倒産などが起きかねません。

一方、給与はカットされていないがボーナスがカットされた場合は、慎重に考えることをおすすめします。業績不振が理由でボーナスがカットされたら、業績不振の要因は何なのか、どの程度の不振なのかなど、現在の経営状況を会社側からきちんと説明してもらいましょう。

原因がはっきりとわかっており、業績改善計画も妥当なもので、一年後には回復する見通しであるなど、将来的なビジョンに納得がいくのであれば、業績向上に貢献しながら辞めずに働くという選択肢もあります。

しかしいくら社員が業績向上に貢献しようと思っても、構造的な業績不振などでどうしようもないケースもあります。業績不振が悪化しそうな場合は、転職を検討しながら今後の計画を立てる必要があるでしょう。1、2回のボーナスカットですめば良いのですが、ますます業績が悪化してボーナスカットが長引き、ついには倒産…という可能性も充分に考えられるからです。

また、不当な理由でボーナスカットをするようなブラック企業で働いている場合も、転職を考えることをおすすめします。

3.在籍期間が短い際、次の転職を成功させる秘訣

経営不振の企業やブラック企業が給与カット・ボーナスカットを行ったら、転職を考えるのが人の心です。しかし転職には不安がつきものです。特に入社してすぐに退職する場合は、転職活動が不利になることが多いので、二の足を踏むこともあるでしょう。

会社への在籍期間が短い場合、採用側は「雇用しても前職と同様にすぐに辞めてしまうのではないか」と不安を抱きます。この「すぐに辞めるかも?」という企業側の不安を取り払うことが、転職を成功させる秘訣です。

そのためには
「入社前に確認した給与と違う条件だった」
「会社の業績悪化で給与がカットされた」
と事情を伝え、
やむを得ない理由による転職であることを伝えましょう。その上で、転職するならこの会社しかないと思った理由を伝えれば、前向きな熱意が伝わるはずです。

短期間で転職する場合、「退職理由」がネックになると考えがちです。しかし採用側が本当に知りたいのは、退職理由から推測される「転職で何を実現したいのか」という転職理由です。

転職したらその企業でどのように働きたいのか、どのように貢献できるのかについて、しっかりと伝えるようにしましょう。そうすれば前向きな転職であると受け取られ、採用に繋がりやすくなります。