退職するのであれば、円満退社が理想。
ですが、上司に引き止められてしまったり、人間関係に溝ができてしまい、モヤモヤした気持ちで転職…なんてことになってしまった経験はありませんか?
エン・ジャパン株式会社が運営する、正社員勤務を希望する女性向け求人情報サイト『エンウィメンズワーク』上では、「退職」をテーマにアンケートを行ないました。20代~40代の女性503名から回答を得た結果では、退職時にトラブルが起きた人はなんと、80%もいるのだとか。どんなことでトラブルになったのか、詳しく見ていきましょう。
どんなトラブルが?
「退職時に苦労やトラブルがあった」という人に、どのようなことがあったか聞いたところ、1位は「会社・上司からの引きとめ」(36%)、2位は「退職時期のすり合わせ」(27%)、3位は同率で「担当業務の引継ぎ」「有給休暇の消化など福利厚生が使えない」(24%)でした。
これらのトラブルにより、「退職までに想像以上に時間がかかった」という声も多く寄せられています。退職には強固な意思を持って意思表示をする必要があり、簡単には上手くいかないことがわかります。
一番大切なことは、「早めに退職の意向を伝えること」
転職経験有無に関わらず、全回答者に「円満退職のために、一番大切だと思うことは何ですか?」と伺ったところ、もっとも多かった回答は「早めに退職の意向を伝えること」(28%)でした。
退職した後に負担を負うのは職場の方々なので、退職後の職場環境に差し支えがでないようにする必要があります。早めに申し出ることで、会社側でも後任を探したり、対処がしやすくなると考えるのなど、退職する企業や周囲の社員への負担軽減を考えた行動が、円満退職に繋がることが分かりました。
気持ちがよく送り出せて退職できた人と、できない人の違い
一方、送り出す側の人たちは転職する人に対してどのように思っているのでしょうか?
気持ちよく送り出せた退職者の特徴を伺ったところ、もっとも多かった回答は「最後まで責任をもって仕事に取り組んでくれた」(64%)でした。
「退職の意向を聞いたものの、辞めるとは到底思えない仕事ぶりで『辞めるからといって無責任な仕事はしたくないから』と、最後まで自身に任された仕事を責任を持ってやっている姿に感銘を受けた」といった声も。
一方、困った退職者の特徴をうかがったところ、もっとも多かった回答は「退職が決まった途端、やる気がなくなった」(45%)でした。
転職先が決まったことで、心ここにあらずになってしまい、明らかにやる気が感じられなれない人や、引き継ぎの期間も満足にもうけず有給消化をして辞めていく人は、送り出す側としては腑に落ちない部分があるようです。
お互いの気持ちを汲み取ることが、円満退職のカギ
退職する側は、自分がいなくても業務が回るように丁寧に引継ぎをする。送り出す側は、無理に引き止めることをせず、理解に努めるといった、お互いの気持ちを汲み取る姿勢が大切です。
とはいえ、調査結果をみてわかる通り、人手不足に悩む企業も多いもの。簡単には円満退職をさせてもらえないといった現実が広がっています。本気で退職したいという意思があるのなら、しっかりとその意志を伝えましょう。そもそも辞めるのは自分であり、会社に辞めさせない権利はありません。最終日まできちんと仕事ができれば、トラブルもなく円満退職ができるようになります。
今の会社を辞めることは大きな決断です。トラブルで悩まされないよう、早めに社内の人に相談をして行動を。