このままでいいのかな? 仕事に関する不安を打ち消す「キャリアの棚卸し」



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自分のキャリアに漠然とした不安を持ち始めたら……

ある程度仕事に慣れてきて、社会人経験が長くなってくると「今の仕事で本当にいいのかな」という疑問をもったり、答えの出ない今後や将来性について漠然とした不安を抱くことがあります。

特に今は「人生100年時代」とも呼ばれ、いくつになってもスキルアップやキャリアチェンジなど、長く働くことを前提とした取り組みや考え方が必要となり、これまで以上に自分のキャリアについて考えさせられる機会が増えました。

「大手の会社に努めていれば安心」と教わってきたこれまでとは違い、長く働くことを前提に「自分のライフスタイルも確立したい」と多様な働き方も生まれ、キャリアの選択肢は広がるばかり。これまでとは違うそんな時代の急な変化に戸惑う気持ちは無理もないはずです。

けれど、自分のキャリアに関して漠然とした不安を持ち、その不安を取り除くための手段をもしあなたが今、探しているのなら。その不安を解消するための自己分析に一度トライしてみましょう。
同時に物事を考えるのではなく、物事に優先順位をつけて答えを導く。“キャリアの棚卸し”3ステップです。

キャリアの棚卸しステップ①:今の優先順位を明確に

まずは自分の「優先順位」について考えてみましょう。
自分がなにを優先して今の仕事を選んだのかを思いだすきっかけにもなります。そして、今もっとも優先したいものは一体なんなのか。ライフステージによっても、優先順位は変わっていくものです。今優先したいものを見つけてみましょう。

【あなたが今仕事選びで優先したいものは?】

□給料の高さ
□時間の融通
□福利厚生の充実
□安定して働ける環境
□やりがい
□専門的なスキルが活かせること
□好きなことと一致している
□その他

キャリアの棚卸しステップ②:経歴を見直す

自分が今優先したいもの・求めているものが理解できたら、次はこれまでの経歴を見直してみましょう。職務経歴を書き出して、それぞれでやってきた仕事内容について事細かく書き出します。

そして、その中から自分がもっとも「やりがいを感じた仕事(好きな仕事)」と「人から評価された仕事」を明確にしてみましょう。自分がやりたいことや好きなこと、そして強みが一体何なのかがわかります。この2つが一致していれば、ある程度自分の将来やりたいことがハッキリとするはず。これによって主観的思考の分析と客観的思考の分析のどちらもが行えるのです。

キャリアの棚卸しステップ③:現状を当てはめる

先ほどの分析が完了したら、次は自分のやっている仕事がどの位置にあるのか考えてみましょう。それぞれ、良い点と気になっている点(不満に思っていること)についてを書き出してみてください。

そして書き出した不満や悩みはどのようにすれば解消できるのか。それが今の会社でできることなのか、それともできないことなのか、客観的な視点で見ていきましょう。もしかしたら部署を移動することで解決できることもあるかもしれません。

見直しステップ②で、自分が「やりがいを感じたこと」と「評価されたこと」が一致していない人の場合は、とくに重点的に見直しを。もしかしたら一時的に、今のキャリアについて不満を持っているだけかもしれないという可能性もあります。現状と、理想の差にどこまでのズレがあるのか確認する作業が必要です。すぐに行動を起こすべきタイミングではない可能性もあります。

「有効求人倍率」を一つの指標に

この見直し3ステップを行って、今いる場所が自分にとって「ふさわしくない」と感じた人は、これまでにすでに“転職”を考えていた経験もあることでしょう。けれど、転職という決断は、エネルギーがかかる分、そう簡単に決断することができません。

転職を進めるわけではありませんが、自分のジョブチェンジを視野に入れている人にやって欲しいのは「有効求人倍率」を参考にするという方法です。見直しステップ②で、自分のやりたい仕事の職種や、スキルがある程度明確になった人は、厚生労働省のホームページ内で希望の職種の「有効求人倍率」をチェックしましょう。これは、求職者1人に対して求人が何件あるかを示しています。

厚生労働省HP

今すぐに転職をするわけではなくても、自分が興味のある職種が今売り手市場なのかどうかがわかるので、一参考にしておくと良いでしょう。また、転職活動を行おうと決めている場合にも、どのタイミングで転職活動をすればいいのか、考えるキッカケになるハズです。

ハローワークのサービスで自分の市場価値をチェックする、または転職エージェントに相談を

さらに詳しく自分の市場価値を調べてみたいと思ったら、ハロワークの求人情報で自分の年齢などを割り振り、どれくらいの求人案件があるのかチェックしてみても良いでしょう。今自分という人材がどれくらい求められているのか、可視化することができます。
転職を前向きに考えている人の場合は、転職エージェントに相談するのもオススメです。第三者からの目線でアドバイスをくれるので、自分では気づかなかったら新たな才能を見つけてくれる可能性もあります。

キャリアに対する不安はいくつも生まれます。
もちろん全て解決することは難しいかもしれませんが、ある程度自分という人間を知り、そして市場の流れを把握しておくことで、気持ちが楽になるはずです。自己分析は、学生の頃こそ大切だと言われていましたが、実は大人になっても必要になるものです。経験値を貯めた今だからこそ、自分のことをもう一度分析して、後悔のないキャリアを描いていきましょう。