今回のゲスト♡ 内村佳世さん
大学4年生の後半に、創業半年のスタートアップにジョイン。
そのまま新卒として入社し、2年弱働く(2015年10月から2018年1月のインターン期間含む)
前職で働きながらも、転職活動の情報収集用にTwitterアカウント(@kayouchi_job)を開設。現職である株式会社ジラフの麻生をフォローしたことをきっかけで連絡を取り始め、2018年2月に入社。現在は広報として従事する。
インタビューする人♡ 渡辺彩季
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。
ウーマンダイアローグ#15 【ジラフ/内村佳世さん】
渡辺:今回のゲストは、株式会社ジラフの内村佳世さんです! よろしくお願いします。
内村:よろしくお願いします。
渡辺:早速ですが、現在の仕事の内容を教えてください。
内村:株式会社ジラフで広報の仕事をさせていただいてます。主な仕事内容は、インターネットメディアとコネクションを作って企画の提案をすること。ほかにも社内報の作成、取材対応、写真撮影などをしています。
渡辺:ジラフと言えば、Twitterでよく見かける『質問箱』というサービスが話題ですよね。いろんなところから注目されているのではないでしょうか? 手広くいろんな業務をされていらっしゃるとのことですが、仕事をしている上で努力していることを教えてください。
内村:情報収集を怠らないようにしています。以前は弊社の代表の麻生がネットなどで触れている業界情報にどれだけ同じタイミングでアクセスできるかを意識していましたが、最近は自分の固定概念にとらわれないように広い視野を持つようにしています。スタートアップで働いているので、世の中の感覚とズレてしまっては情報を届けても伝わらないという事態になりかねません。
元々ジラフには事業企画として入社したため、広報の仕事に関しては未経験でのスタートでした。広報業務に関しては、他社の広報さんから話を伺ったり、ネットの記事やビジネス書を参考にしたりしています。
「Twitter転職」をしました!
渡辺:内村さんは『Twitter転職』をされてジラフに入社されたとのことですが、そちらについて伺ってもよろしいでしょうか?
内村:もちろんです!
渡辺:まず、『Twitter転職』について詳しく教えてください。
内村:Twitterを通して、採用活動をしている企業に入社することです。ジラフは、Twitterをきっかけに転職してきた社員の割合が高いのが特徴です。先月も入社した5人全員が、『Twitter転職』をしてきました。
渡辺:SNSで転職活動ができるなんて、時代を感じますね。
内村:『Twitter転職』では、求人サイトなどを一切通さず、Twitterのみで転職活動が完結します。
弊社の場合、DMなどでダイレクトリクルーティングしていく場合もあれば、具体的な職種で募集ツイートをすることもあります。代表の麻生が「今日一緒にランチをしたい人いませんか?」「今夜一緒に飲みに行きたい人いませんか?」とツイートで募集をかけたなかで、採用につながった方もいます。
渡辺:気になる企業の方との食事会に参加できるのはいいですね。顔を合わせて直接話すことによって、会社や働いている人の雰囲気を把握することができますね。
内村:ランチや飲み会なら、面接や試験ではないので、転職意思が明確ではない場合でも企業の話を聞けるのがポイントかなと思います。飾る必要もなく、等身大の自分で参加することができます。そこで会社に興味を持ったら、社内の他の人にも会ってみるなど、さらに展開することが可能です。
渡辺:内村さんは、自身のTwitterアカウントで顔出しをされていらっしゃいますが、全く会ったことがない人との面会に対してリスクを感じませんか?
内村:私は、まだそういったネガティブな体験をしたことがないですが、ゼロではないと思います。もし、Twitterを通じて知り合った人と直接会うことに不安があるようであれば、場所を自分から提案してみてはいかがでしょうか?例えば、オフィスや人が多いところで会うようにするとか。また、やり取りをオンラインのみにするのも一つの手だと思います。Twitterはタッチポイントなだけなので、そのあとのステップについてはいろいろと検討できると思います。
渡辺:企業の社長に直接お会いする機会をSNSを通して作ることができる。これは転職希望者にとって、とてもラッキーですよね。仮に、将来その会社に就職をしなかったとしてもいい経験になるはずです。
内村:事前に転職サイトの会員登録やエントリーシートを書く時間、合同説明会のイベントに参加する手間隙を省けますし、ダイレクトに会社の人とお話することで、効率よく決めることができます。『Twitter転職』は、今の時代に合った、転職方法の一つだと思います。
入社したきっかけは、麻生社長に魅力を感じたから
渡辺:内村さんが、ジラフに入社したきっかけを教えてください。
内村:ジラフは新しいことにどんどんチャレンジしており、需要に合わせてサービス内容も変化していました。
入社を決めた理由は、そうしたチャレンジングな姿勢から変化に強い組織体だなと思ったからです。
渡辺:臨機応変に対応するのは、ベンチャー企業ならではの特権ですね。時代が求めているサービスを提供することで、やりがいを感じられそう!
内村:転職の軸として重要視していたのは、前述したことに加え、なにをするかより、“誰と働くか”でした。
代表の麻生とは、Twitterを通して知り合ったのですが、直接お会いして、そうした組織をつくれる麻生に付いていきたいと思いました。
私はTwitterに転職用のアカウントを作って、まだ30人程しかフォロワーがいない時に麻生をフォローしたのですが、その後すぐに本人からダイレクトメッセージが届きました。その頃、麻生には既に5~6,000人のフォロワーがいたので、数多いフォロワーがいるなかで存在に気付いてもらえたことに驚きました。本当にマメにTwitterをチェックしているんですよ!
渡辺:ビジネス用のTwitterアカウントを作っている方は、対応がとにかくマメですよね。忙しいはずなのにしっかり時間を割いて、Twitterをチェックしていらっしゃる。 反応が返ってくるのも早くてびっくりしますね。
内村:ジラフは現在社員が80人ほどいますが、社長が採用に積極的です! 人事に任せてもいいところを自分で開拓しているんですよね。
渡辺:ビジネスでSNSを展開していらっしゃる方は、フォロワー数を重視されていることが多いじゃないですか? そのなかで麻生さんはフォロワー数に左右されることなく、気になったら直接コミュニケーションを取られていますよね。
内村:そうですね。麻生は誰に対してもフラットで態度が変わらないなと思います。
Twitter採用に関するツイートをしたら、バズりました!
渡辺:Twitterで印象的だった出来事はありますか?
内村:Twitter採用に関するツイートをしたところ、500近い“いいね”をいただき、多くの取材につながりました。麻生が日頃から発信していることや質問箱による相乗効果もあったのか、Twitter採用=ジラフというイメージが加速したと感じ、これぞ広報だなぁと印象に残っています。
渡辺:『質問箱』は、大人気ですよね! タイムラインでもよく見かけますし、幅広い層から支持されているのがわかります。
内村:実は『質問箱』のサービスも、Twitterをきっかけに買収したんですよね。開発者が「手放そうかな」とツイートをしているのを見かけて、麻生が連絡したのがきっかけでした。ツイートから60時間以内に、サービスを買いました。
元々開発者の方が一人で運営されていましたが、人気が出てきてどうしても一人では追い付かなくなり、このままだとサービスが停止してしまうということで弊社が買い取ることになりました。
渡辺:Twitterを通して、そのようなビジネスのやりとりがあったとは! どこにビジネスチャンスが転がっているか分かりませんね。使い方次第で世界をどんどん広げることができそうです。
人気のサービス「質問箱」について
渡辺:『質問箱』がブレイクした秘訣を教えてください。
内村:あくまでも主観ですが、日本人は知らない人に唐突に質問できるようなを感覚を持っていないと思っています。比較的、他のSNSよりカジュアルなTwitterですら「FF外から失礼します」(※FF=フォローフォロワー)と言う表現があるのが例だと思います。SNSではよく見慣れた言葉と思っていましたが、日本独特の表現のようです。
特に実名やアカウントにキャラクターがついているなかだと、なおのことかなと思っています。私は同じ質問でも誰にされたかによって、 ニュアンスが異なると考えています。『質問箱』は、誰から送られてきたかわからないので、純粋にテキスト上の意味だけで回答をすることができます。いわゆる忖度なく質問も回答もできることが、ヒットした大きなポイントではないでしょうか。
渡辺:たしかに、自分が質問したと思われたくない質問ってありますよね。なかなか質問する勇気を持てない人にも、匿名であれば思い切って質問することができそう。質問をする側、受ける側の両者にとって、メリットのあるサービスなのですね。
内村:通常のTwitterのコメント機能を利用すると、自分が書いているということがみんなからも見えてしまいます。自分が顔と名前を出してTwitterをしていたら、気になるフォロワーがいたとしても、ほかの人が見ているところでコメントをするのが難しいかもしれません。しかし、匿名性の『質問箱』を通してなら、気になったことを素直に質問することができます!
渡辺:便利なツールですよね。『質問箱』は質問だけにとどまらず、メッセージを送ることもできますよね。私も、以前に『質問箱』を通して「応援してます!」とメッセージをいただいて、とても嬉しかったです。誰からのものかは今も分かりませんが、見てくださる方がいるというだけで励みになりますね!
自分のなかでツイートの方向性を意識することがありますが、 フォロワーさんが求めているのは別の情報だと気付くきっかけにもなりました。発信すべき情報を把握することができるので、重宝しています。
内村:客観的に自分のことを見てみないとなかなか分からないですよね。
渡辺:私はライターとしてTwitterにアカウントを開設したのですが、 蓋を開けてみると執筆関連よりも美容に関する質問が多かったのが驚きです。需要に合わせた情報発信をすることで、新たな読者の獲得にも繋がると思います。いただいた質問内容は今後の方向性の参考にさせていただいてます。
内村:質問をきっかけに、また違う角度から自分を見ることができますよね。
渡辺:誰でも使えるようなわかりやすいサービスで、こういった“気づき”が得られるのはありがたいですね。そこで、内村さんが『質問箱』にまつわる一番印象的なエピソードを教えてください。
内村:『質問箱』のグッズを作ったのですが、先日このパーカーを着ていたら、カフェの店員さんが「質問箱を使っています!」と声をかけてくださいました。
インパクトのあるデザインなので、Twitterをしていない人からも「これ何ですか?」と尋ねられることが多いです。私は広報なので、イベントによく参加するのですが、 このパーカーを着ているととにかく声をかけられます! “『質問箱』の会社の人”って一目瞭然ですからね(笑)
渡辺:確かに普通のスーツを着ているのと印象が全然違いますね。インパクト抜群です!
内村:会社の名前を知らなくても『質問箱』を知ってくださっている方が多いので、 ジラフを覚えていただくきっかけにもなります。
渡辺:ホームページを拝見させていただいたのですが、『質問箱』以外のサービスも手広く事業を展開されていますよね。
内村:『質問箱』以外にも『ヒカカク!』という買取価格を比較するサービスや、ガジェットに特化したCtoCのフリマサービスを展開しています。今後は、リユース領域とコミュニケーション領域の2軸がメインになっていきます。
今後、新しいサービスを広めていきたい!
渡辺:内村さんの今後の目標を教えてください。
内村:私は田舎育ちだったので、小学生から中学生までずっと同じ24人のクラスメイトと9年間過ごしました。環境が変えられなかった過去の苦い思い出が根底にあるのか、変化しようと思ったときに自分が動けないのがすごく嫌でして……。変化し続けるスタートアップに一生関わっていきたいと思っています。
そのためにも、まずは広報として一人前になれるよう日々精進していきたいと思います。また、ついついプライベートと仕事の境目がなくなりがちなのですが、欲張って両立していきたいです!
渡辺:仕事もプライベートも充実させることで、さらに毎日が楽しくなりそう! プライベートを垣間見れるTwitterだからこそ、これからも内村さんのアカウントからは目が離せませんね♪
インタビューを終えて…
今回は、株式会社ジラフの内村さんにお話を伺いました。
『Twitter転職』という、今流行のSNSを最大限に活かした転職方法はとてもユニークですね。今後も時代の流れと共に転職活動がどのように発展していくのか気になります。単純にツイートをするだけでなく、Twitterの活用法はまだまだたくさんあるのだとワクワクしました。
Twitterの使い方も人それぞれですが、内村さんのように心から尊敬できる社長の元で働くことができるというのは、働く上でとても有意義なことです。これまではSNSに興味がなかった人も、こうした人と人を繋げるサービスを利用し、転職活動だけに限らず新しい出会いを開拓するには良いはずです。
「楽しみながら学ぶのがベスト」
私自身、Twitterにライターとしてのアカウントを開設しましたが、情報発信をすることでたくさんの奇跡が起こりました。いろんな出会いに恵まれ、仕事に繋がったこともたくさんあります。また、応援してくださるフォロワーさんには、マインドの部分で支えられています。
社会人になると仕事や人間関係にストレスを抱え落ち込むこともあるかもしれませんが、そういったマイナスの発想を持たず、もっとラフな考えを持つようにしましょう。便利なツールを使いこなし、物事をポジティブに捉えてステップアップができれば、楽しく成長することができそうですね!