収入格差やキャリアプラン、働き方によって変わる女性の「生涯賃金」について



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生涯を通して働きたいと思っている人もいれば、結婚や出産などのライフイベントなどをきっかけに、自分の働き方を変更せざるを得ない人もいるように、女性は男性よりもキャリアプランがかなり変化しやすいのが現状です。

その影響により、女性の生涯賃金はずいぶんと幅が広がっているのをご存知でしょうか?
将来のキャリアプランや、自分が望む働き方を選択するための参考として、自分の「生涯賃金」について考えてみましょう。

どれくらい違う?生涯賃金


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男女での差

私たちが一生で得られる収入の総額を「生涯賃金」といいます。ユースフル労働統計2017の調査データによると、男性は大学・大学院卒業後、同一企業でフルタイムの正社員で60歳まで働き続けた場合は2億8400万円あるのに対し、女性は2億4200万円。男女で4700万円の差があることがわかります。

この差は年々縮まりつつありますが、あくまでこれは育児休暇なしで定年までフルタイムで働き続けた場合の数字。

つまり、結婚や出産などで正社員として働かなくなった場合は、生涯賃金はフルタイムで働く男性と比べるとさらに大きく差が広がってしまうのです。

女性の働き方によっての差

女性の働き方として一般的なのが、この3つのパターンです。

1:結婚後、育児休暇を経て正社員で働き続ける
2:出産後退職、子どもが小学校に上がってから正社員として再就職
3:出産後退職、子どもが小学生に上がってからパート・アルバイトとして再就職

1→2→3の順に、収入が少なくなっていくのですが、1で1年の育休を2回利用し、フルタイムで復職した場合は約2億1000万円。多少の差はあるものの、出産なしで働き続けた場合と比べてそこまで大きく変わりません。また、時短勤務で働いたとしても2億円にはなると言われています。

しかし3の働き方を選んだ場合は、4849万円とかなり少額に(配偶者控除103万円の場合)。
2と3で比較しても1億円の差あるといわれており、かなり厳しい格差があることがわかります。

パート・アルバイトなどの非正規雇用では「配偶者控除」を最大限に適用できる収入限度がある影響により、このような数字になっています。ちなみに平成30年から配偶者控除が103万円から150万円に引き上げられましたが、それでも厳しい状況にあるのは変わりありません。

この先いくらお金が必要か計算し、ライフプランを考えよう

生涯賃金を基準に考えると、正社員で働きつづけることが将来設計も立てやすく、お金に関する不安を減らすことができるといえるかもしれません。ですが収入格差はあるものの、この先どんな働き方をするかは、個人の自由です。

家庭の事情や自分の置かれている環境などで、働き方の選択肢が限られることもあるでしょう。ですが、私たちは生きていく上で、住宅費や医療費や教育費などなど様々な出費から逃れることができません。生涯どれだけの出費があるのかある程度把握しておくことで、この先自分の働き方の選択肢が絞りやすくなります。

生涯年収をしっかりとシュミレーションした上で、自分やパートナーが望む「ライフプラン」について考えてみてはいかがでしょうか。