「この世でいちばん素晴らしい色は、あなた自身を輝かせる色」 ウーマンダイアローグ #18



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今回のゲスト♡ 長橋仁美さん

銀行や証券会社勤務を経てフリーのカラーコーディネーターに転身。
ブライダル業界でパーソナルカラーを使ったカラーコーディネートアドバイスに長年携わると共に大学や専門学校で色彩講師を務める。
また、企業向けカラーセミナー講師やパーソナルカラーリストとしても活動中。
色彩検定1級、色彩検定協会認定色彩講師の資格を取得。

インタビューする人♡ 渡辺彩季

京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。

ウーマンダイアローグ#18 【カラーコーディネーター/長橋仁美さん】

渡辺:こんにちは! 普段、青山フラワーマーケットのフラワースクール『ハナキチ』で長橋さんのセミナーを受けていますが、一緒にお仕事をさせていただくのは今回が初めてですね。今日はよろしくお願いいたします。

長橋:よろしく願いいたします。毎月、セミナーに参加してくださってありがとうございます。

渡辺:今回はパーソナルカラーのセミナーでは聞くことができない、長橋さんのカラーコーディネーターの仕事に対する熱い想いを語っていただきたいと思います。それでは、早速ですが現在の仕事の内容を教えてください。

長橋:現在、カラーコーディネーターという肩書きでお仕事をさせていただいています。仕事内容は、時期によって変化があるのですが、今は企業や学校での講師の仕事が多いです。

“言語”は通じなくても、“カラー”は世界共通

渡辺:カラーコーディネーターになりたいと思ったきっかけはなんだったのでしょう?

長橋:私は、元々事務職をしていたので、手に職をつけるということに憧れを持っていました。24歳の頃、会社を退職してオーストラリアに1年留学したのですが、やはり海外ということで言葉の壁に当たったんですよね。しかし、カラーは世界共通だったのです。たとえば、水道の蛇口や信号のカラーはオーストラリアでも日本と同じ“赤”と“青”、ほかの国を訪れてもそれは割と同じだったのです。それをきっかけに「カラーに関する仕事がしてみたい!」とひらめいて、留学中に現地のカラーのスクールに通ってみることにしました。そして、帰国後に本格的に勉強して、資格を取得しました。

渡辺:たしかに、蛇口や信号……他にも共通のカラーは世界にありそうですね。カラーに関する仕事に興味を持たれたとのことですが、カラーコーディネーターになるための資格を取るのは、時間もお金もかかるイメージが強いです。実際、どのように勉強されましたか? 資格取得までに必要とした時間や金額を教えていただいてもよろしいでしょうか?

長橋:帰国後は証券会社で事務職をしながら、資格の勉強に取り組みました。期間は1年、金額は全部で100万円ほどです。色彩検定とパーソナルカラーを診断するための知識と実技、それから講師になるための資格も取りました。

渡辺:1年で全て取得されるとは、さすがですね。OLとして働きながらだと、週末はほとんど勉強されていたのではないでしょうか?

長橋:そうですね。割と休みの日は勉強する時間に充てました。1年に1回しか試験が開催されないので、絶対に一発合格すると決めていました。受かることが当たり前だと思い込んでいたので、資格試験に合格したときも、特別な感動などはありませんでした(笑)

渡辺:色彩検定やカラーコーディネーター検定は倍率も高いのに、1回で合格するなんて素晴らしいですね。その余裕のある発言から、ストイックに勉強されたことが伝わってきます。

17年間、ブライダル業界でカラーコーディネーターをしていました

渡辺:長年ウェディングという分野で活躍されていましたが、なにか理由はありますか?

長橋:実は、特別なエピソードはないんですよ(笑)ただ、最初にはじめたのが結婚関連のお仕事だったのがきっかけです。そこから、紹介などのご縁で17年ほど続けていました。

渡辺:17年も!? 結婚式は人生においてとても大きなイベントです。それに携われるなんて、自分まで幸せな気分になれそうですね!

長橋:ブライダルの仕事では、新郎新婦のカラータイプを診断してドレスやヘアメイク、ブーケなど似合うものを提案させていただいておりました。自分の中でイメージを持たれている新郎新婦も多く、強いこだわりがある場合もあります。しかし、トータルで見たときに統一性がないこともあるので、カラーコーディネーターというプロの目線からアドバイスをさせていただきます。実際にあとから写真を見て「もっとこうしておけばよかった!」という声も聞くので、そういった後悔を残さないためにも私たちが専門的な目線で、サポートできればと思っています。

渡辺:知識のある方から意見をいただいて、はじめて気付くこともありますよね。理論に基づいて提案をしていただけるのは、ありがたいと思います。

長橋:最終的に選ぶのはご本人達なので、無理に押し付けることはしませんが、アドバイスを参考に一番ピンとくるものを見つけていただければと思います。

生徒からのうれしいメッセージが活力に!

渡辺:カラーコーディネーターの仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

長橋:仕事を通してあらためて感じたのですが、“色”が苦手な人はなかなかいないと思うんですよ。なので、トレンドということもあると思うのですが、パーソナルカラーに興味を持ってくださっている方が本当に多くて!

渡辺:“色”は、“スピリチュアル”などと比較して分かりやすいですよね。パーソナルカラーのタイプ診断というのは、肌や髪の色などいろんな前提を踏まえているから、入ってきやすいのかもしれません。

長橋:そうなんですよ! 知識を持っていれば、誰でも簡単に自分のタイプを知ることができます。私たちカラーコーディネーターがアドバイスをすることで、本当に喜んでくださるんですよ。お客様のうれしそうな姿を見たときにやりがいを感じます!

渡辺:自分に似合うカラーを知ることで、人生が豊かになりそうですよね。お話しを聞いているだけでも、HAPPYな気分になってきました(笑)

長橋:学生に向けた講義もしているのですが、カラーコーディネーターという職業を知ってもらうきっかけになったり、将来の選択肢のひとつに考えてくれたり……。「先生みたいになりたい!」と声を掛けてくれた生徒もいました。この言葉を聞いたときに「カラーコーディネーターの仕事をやっててよかった!」と思いましたね。卒業生が資格取得の報告をしてくれることもありますし、プライベートでも私が講師を務めているセミナーに顔を出してくれます。

渡辺:私も青山フラワーマーケットのフラワースクール『ハナキチ』で長橋さんのセミナーを実際に受けて、より一層カラーに興味を持つようになりました。自分に合ったカラーを知り、メイクやファッションに取り入れることで、魅力を引き出せるから絶対に知っておいた方がいいなと!

長橋:うれしいです。生徒様のそういった声が活力になっています!

青山フラワーマーケットのフラワースクール『ハナキチ』とのコラボレッスンについて

渡辺:青山フラワーマーケットのフラワースクール『ハナキチ』でパーソナルカラーのコラボレッスンをされていますが、これは自分から持ち込まれたのでしょうか? それともオファーがあったのですか?

長橋:元々、私は『ハナキチ』に通っていた生徒だったんですよ。お花が好きだったので、単純にフラワーアレンジメントを習おうと。その時、すでにカラーコーディネーターとしての仕事をはじめていてセミナー帰りに教室に行ったことがあり、服が派手だったのか「何の仕事をされているのですか?」と当時の先生から声を掛けてもらったのがきっかけでした。そこから私の仕事について興味を持っていただき、「コラボレッスンをやってみませんか?」という話に発展しました。最初は1回きりのつもりだったのですが、ありがたいことに好評をいただいたようで、8年ほど経った今でも一緒にお仕事をさせていただいています。自分でもこんなに長くできるなんて驚きで、本当に生徒様のおかげだと実感しますね。

渡辺:しかも、パーソナルカラーは今すごく話題になっていますよね! メディアを見ていても“春夏秋冬”“イエローベース、ブルーベース”のタイプ別におすすめのメイクやファッションを紹介している企画が多いなと感じます。以前よりもセミナーやイベントの需要が高まっているのではないでしょうか?

長橋:そうですね。これまでカラーコラボレッスンもパーソナルカラーだけではなく、色彩心理やインテリアなどのジャンルもしてきたのですが、やはり去年あたりからパーソナルカラーのリクエストが圧倒的に増えました。しばらくは、パーソナルカラーを中心としたレッスンをたくさんやることになりそうです!

渡辺:流行り廃りはあると思うのですが、トレンドが終わってしまっても、学んだことを生活に取り入れることができるから、受けて損はないなと感じます。自分に似合うカラーを選んで印象アップに繋げることができたらいいですよね!

長橋:なんとなく買ってしまった服やコスメが家のなかに眠っている……という人が、実は多いんですよね。「モデルさんの写真を参考に購入したけど、結局自分で使ってみるとイメージと違った」という経験がありませんか? パーソナルカラー診断をすることで、そのような無駄な支出を省くこともできます。診断には料金がかかってしまいますが、一度してしまえば自分に合ったカラーや素材を把握することができるので、長い目で見ると投資として悪くないと思います。

渡辺:今はファストファッションが重宝されていますし、コストパフォーマンスを意識している方が多いので、パーソナルカラーを知るというのはそういった面でもいいですね!

満席御礼! 長橋さんのセミナーの人気の秘訣は?

渡辺:カラーコーディネーターは、人気の職業ですよね! セミナーを開催されている方が多いですが、そのなかでも長橋さんは、予約と同時に席が埋まるほど大人気じゃないですか。生徒から愛されているからこそだと思うのですが、講師をしているうえで意識されていることはありますか?

長橋:まず、『ハナキチ』でのコラボレッスンに関しては、自分の取り分が少なくてもいいと思っています。セミナーの値段というのはピンキリですが、カラーに興味を持ってくださっている方に気軽に参加していただきたいので、あまり高くならないように価格設定をしています。利益を重視するというより、いろんな人にカラーに興味を持っていただきたいと思っているんです。

渡辺:たしかに、私が今受けているレッスンはパーソナルカラーを学べるうえに、フラワーアレンジメントのレッスンも付いてきて5,940円、これは破格ですよね!

長橋:そうなんですよ。フラワーアレンジのみのレッスンとも価格差がないので、お得だと思います。『ハナキチ』はフラワースクールですので、フラワーアレンジメントのレッスンを必ず付けるようにしていますね。そうでないとフラワースクールとのコラボレッスンの意味がないので! そこは譲れません。カラーの勉強と一緒にフラワーアレンジメントも楽しんでいただければと思います。

渡辺:ファンや常連さんを作るコツなどもあれば、ぜひ教えてください。

長橋:たとえば、『ハナキチ』のレッスンでは1回に24名の生徒様がいらっしゃいます。毎回、時間の許すかぎり1人1人とコミュニケーションを取るようにしています。なかには長年通ってくださっている常連さんもいらっしゃいますし、はじめて参加される方もいらっしゃいます。常連さんとはこれまでに会った回数が多いので、もちろん話し慣れていますが、そこで盛り上がりすぎては初参加の方が入りづらいと感じてしまいます。なので、距離感をかなり意識しています。はじめましての生徒様にも私から積極的に話しかけて、温度差がないように。

渡辺:セミナー中も会場を回られたり、生徒に質問を投げかけたり……コンタクトを大切にされていらっしゃいますよね。最後に「分からないことなどあれば、なんでも聞きに来てください」と案内して、個別に対応されているのも素晴らしいと思いました。セミナー中に発言をするのが苦手な方も、授業終わりに安心して聞きに行くことができますよね。あとは、生徒全員が帰るまで、丁寧にお見送りをされていらっしゃるのが印象的です。

長橋:細かいところまで見てくださっていてうれしいです!

渡辺:いろんなセミナーに参加している生徒ほど、そういったところに敏感だと思います。だから、長橋さんのホスピタリティー精神に感動して、また申し込まれるのでしょうね!

今後は、SNSを上手く使って、さらに展開していきたい!

渡辺:長橋さんの今後の目標を教えてください。

長橋:今までは企業に所属をしていて、そこから仕事をいただく機会が多かったのですが、今後は個人としての活動を増やしていきたいです。私は、まだSNSやブログに手を出していないので、個人的になにかを発信するツールというものを持っていません。でも、これから先は時代に合わせてそういった挑戦をすることが大事かな、と考えています。

渡辺:今、Instagramやフェイスブックなどからセミナー開催のお知らせを発信する方も多いですものね。自分から情報発信をすることはもちろんですが、DMを開放して窓口を作ることで仕事のオファーもたくさん来そう! 私も去年の5月にTwitterをはじめて、そこから仕事の幅が広がりました。

長橋:やはりSNSを上手く使うべきですよね。ぜひ、いろいろ教えてください(笑)これからもどんどん新しいことにチャレンジして、前向きにお仕事を頑張りたいです!

インタビューを終えて…

カラーコーディネーターの長橋仁美さんと対談させていただきました。職業を選択するきっかけは十人十色ですが、留学中に“カラー”に注目したというのは、とても意外なものでした。
当たり前のように目に映る景色が、知識があることによって、今まで以上に鮮やかに変わる……どこに人生のヒントが隠されているか分かりませんね。

「この世でいちばん素晴らしい色は、あなた自身を輝かせる色」

長橋さんのように、人生における“気づき”を仕事にしている人はどれくらいいるのでしょう。人をより一層輝かせることができる、カラーコーディネーターという職業は素敵だなとあらためて思いました♡