「頑張って」は逆効果?大切な人が疲れてしまったときにしてあげたいこと



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大切な人が、いつもより元気がない

両親や兄弟、恋人、旦那さん……。自分にとって大切な人が、もし突然、精神的に疲れてしまったら。

おそらく最初は戸惑いを隠しきれずに、どうすればいいのかも分からないはずです。ただ「うつ病」などの精神的な疲れは、決して他人事ではありません。

今回は適応障害の経験者としての実体験を交えながら、大切な人が疲れてしまったときに自分がしてあげられることをご紹介します。

共倒れしないように、自分を責めない

大切な人が元気をなくしてしまったとき、どうしても側にいる人たちは自分のせいだと思い込みがちです。もっと早く、相手の状況を察知していれば、ここまでの状態にならなかったのかもしれないと思い込んでしまうのです。

大切な人を想っているうちに、自分までもがつらくなってしまうケースも決して珍しくはないようです。

筆者が適応障害と診断されたとき、側にいたのは両親でした。きっと最初は自分の娘が精神的に疲れてしまったことに驚いたと思いますが、意外にも病名がついてからも、普通に接してくれました。

それが、本人からしてみると大変有難く、気分転換のために一緒に出かけたり、お昼寝をしたりしているうちに、少しずつ元気を取り戻していったのです。

「頑張って」は逆効果かも……。

これはあくまでも医学的根拠ではなく、経験者として感じてきたことですが、本当に心が疲れてしまった人に対して「頑張ってね」「みんなだって頑張っているじゃない?」という言葉は無責任だと感じてきました。

そもそも、今は心が疲れている状態。つまり限界は、とっくに超えていて、心はパンクしています。今まで頑張り続けてきたからこそ疲れているのに、さらに頑張りなさいと言うのは、本人からすると「勝手だなぁ」と思ってしまいます。

もし、大切な人がいつもより元気がなく、何か声をかけてあげたいなら「頑張ってね」ではなく「無理はしないでね」と、今の努力を認めてあげる言葉を選んだほうがいいかもしれません。

一緒に気分転換する

筆者が適応障害と診断され、精神安定剤の服用が始まった当初は、副作用のせいでしょうか……激太りしてしまい、外出するのを億劫に感じていました。ところが毎日、自宅にいると体力が減り続けているのは、自分もそして家族も分かりはじめていたのです。

見かねた母は、それからよく「体調が大丈夫そうなら、今日は外に出てみようか」と、気分転換のために一緒に出かけてくれるようになりました。

大切な人が元気をなくしても焦る必要はありません。ただ、いつもより顔色がよかったり、ご機嫌がよかったりするなら「気分転換に行ってみない?」とお誘いするのもありかもしれません。

一緒に外出している間に、たとえば「仕事どうするの?やめるの?」「これから、どうするつもり?」と、現実に引き戻すようなことは避けたほうがいいでしょう。本人にいろいろと本音を聞きたい気持ちは分かりますが、気分転換している間くらいは、何もかも忘れてお買い物や散歩を楽しみましょう♩

「支えなくちゃ」というよりも、歩幅を合わせて歩いてあげる

大切な人が元気をなくしたときに側にいる人は、どうしても「支えなくちゃ」と思ってしまいます。けれど、意気込みすぎると相手にとって負担になるような行動をとりがちに……。

あくまでも歩幅を合わせて、大切な人のペースに合わせてあげるくらいでいいんです。
家族や恋人が元気をなくしてしまっても、今のその人の頑張りを認めてあげているうちに、少しずつ、少しずつ(ときには一進一退を繰り返しながら)良い方向へと進んでいくでしょう。