会社の出入りをする時にエレベーターに乗ることがあります。
そこで気になるのがエレベーターでのマナー。上司や取引先の人と鉢合わせした時、なんだか気まずい思いをしたことはありませんか? 高層ビルにオフィスを構えている企業も増えた今こそ、上司や取引相手に失礼な印象を与えないよう、エレベーターでのマナーをチェックしていきましょう。
来客者や上司よりも自分が先に乗ってもいい?
エレベーターのマナーで迷ってしまうのが、自分が待っていたところに、後ろから上司など目上の人が並んできたときです。このとき、「先に乗るか」、それとも「後に乗るのか」をか迷ったことはありませんか?
実は、エレベーターに誰も乗っている人がいない場合は、マナーにも諸説あります。これが正解! と決まったものはないので、状況を見て来客者や上司に対して失礼がないよう判断するのがベターです。
「自分が先に乗る」場合は、エレベーターの開ボタンを押しながら扉を押さえ、後から乗ってもらいましょう。先にエレベーターに乗り込む時に、「お先に失礼いたします」と一声かければさらに印象が良くなります。そうすれば、来客者も乗る順番を認識できるため、その場で戸惑わずに済みます。
すでに人が乗っていた場合は、エレベーターホール側のボタンを押し、来客者に先に乗ってもらい、自分は最後に乗り込むとスマートな印象に。
乗り込んだとき、どこに立つのが正解?
次はエレベーターに乗り込んだときです。エレベーターにも上座と下座といったものがあるので、立ち位置にも注意していきましょう。
エレベーター内の上座と下座はボタンの位置によって変わってきます。例えばボタンが右側についている場合は、右側についているボタンの前が下座となり、左側についている時は左側が下座になります。
また、左右どちらもボタンがついている時は通路側から見て右側が「下座」となります。また、上座はエレベーターの奥側にあたり、4人以上で乗車する場合には、下座の真後ろが上座となります。
すでにエレベーターに乗っている人がいる場合は、できるだけ来客者や上司が上座に乗る事ができるように場所を誘導しましょう。
降りるときは、上司・来客者が先
降りる時は、上司・来客者が先に降ろすのがマナーです。扉が開くと同時に操作ボタンで「開」を押し続けて「お先にどうぞ」と声をかけましょう。さらに扉を手でおさえておくと、より丁寧な動作になります。エレベーター内が他の人で混雑している場合には必ずしも上記の順序で降りる必要はありません。状況をみて対応しましょう。
エレベーターに乗っている間、会話はすべき?
出社時や、退社時間の直後は同じ会社の人とばったりと顔を合わせる機会も多いですよね。複数の会社が入っているビルの場合、いつも大勢の人が乗るのであまり気にはなりませんが、小さなビルの場合は上司と遭遇して2人きりになることもよくあります。和やかに会話ができれば良いですが、気まづい状況でシーンとしている光景もよくあるはずです。
たった30秒~1分ほどの時間ですが、妙に長く感じてしまい何か話さなければ焦ってしまうことも。
マナーとは少し違いますが、エレベーターで挨拶したあとは基本無言でも問題ありません。エレベーターに乗っている時間くらい沈黙していたとしても上司は特に気にしないはずです。情報漏えいを防ぐため、エレベーターでの会話を禁止している会社もあるくらいなので、沈黙することは悪いことではないと覚えておいてくださいね。
どうしても話さなきゃという場合は天気や気温の話、「これから外出ですか?」など気軽な話をしてみるのが良いでしょう。
エレベーターに乗って、降りるだけの簡単でシンプルな動作だからこそ、行動に目が行きやすいもの。正しいマナーが出来ていれば印象が大きく変わることもあるかもしれません。エレベーターマナーを意識して、スマートな社会人を目指しましょう。