情緒不安定になりたくない! 浮き沈みが激しい人が精神を安定させる秘訣



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「ちょっとしたことで浮き沈みしてしまう自分がイヤ」という人は意外に多いはずです。
ポジティブに捉えると“感受性が豊か”ですが、精神的に不安定な毎日が続くと、とにかく自分の心が疲れてしまいます。強い心を持ちたい、精神を安定させたい、と思っていてもなかなか自分の感情をコントロールするのは難しいですよね。今回は心理学を用いた「精神を安定させる秘訣」を紹介していきます。

まずは自分に優しくする

世の中に、これが出来ている人はどれだけいるでしょうか?
日本人は勤勉で自分に厳しい性格の方が多いので、つい「こんなんじゃダメだ、もっと頑張らないと」、「自分を変えないと」と思っている傾向にあります。
一見すると、前向きな考えに捉えられますが、これでは今の自分を認めることが出来ていないため、精神は安定しません。このように、浮き沈みの激しい人は無意識のうちに、自分を否定している可能性が高いので、まずは「感受性豊かで、浮き沈みが激しい自分を受け入れ、優しくする」ことが大切です。

「自分が苦しいときは自己信頼感よりも自分に対して思いやりの気持ちをもつほうが効果的である」(心理学者/マーク・レアリー)

心理学者のマーク・レアリーの言葉です。
たしかに、精神が安定していて、周りに左右されずに自分のペースで物事に集中できるというのは、素晴らしいことかもしれません。けれど、あなたには感受性という強い武器があり、これは周りから愛される人柄でもあるのです。
「気分の浮き沈みが激しい自分も許し、優しくする」まずこの思いが精神を安定させる第一歩。むしろ、自分に優しくできない人はどんなことであっても精神が安定しません。まずは自分を受け入れて、自分に優しくしてあげましょう。
仕事でミスをしても同じです。確かにあなたのミスが原因で、周りに迷惑をかけてしまったかもしれません。けれど、決してあなたのミス“だけ”が原因ではないはずです。取引先の人が連絡をくれなかったかもしれませんし、上司の監督不足だったかもしれません。全て周りのせいにするのは違いますが、逆をいえば、全ての原因を自分のせいにするのも違うのです。
「自分もミスをしたけど、周りのミスもあった。次に同じことをしなければ良いんだ」というように、自分を客観的に見て、許してあげましょう。

トレーニングすれば精神は安定する

さて、皆さんにまず「自分に優しくすべし」というアドバイスを送りました。次にお話したいのが実践編、トレーニングについてです。

「気分の浮き沈みが激しい」といえど、困っているのはその落差。つまりは「すぐに落ち込んでしまう」ことではないでしょうか。そこで、悲観的にならず、精神が安定して楽観的になる……つまりポジティブになるトレーニングをご紹介します。

イギリスのオックスフォード大学でエレーヌ・フォックスらが行った実験を紹介します。この実験ではまず、被験者の大学生285名に、可愛い犬と蛇、青空と雨、生まれたばかりの赤ちゃんと死体など「良い光景」と「悪い光景」の写真760枚をランダムに見せながら、注視対象を測定しました。

その結果、ポジティブな人は良い光景ばかりを注視し、ネガティブな人は悪い光景ばかりを注視している、ということがわかりました。つまり、ポジティブな人は良いところばかりを見て、ネガティブな人は悪いところばかり見る傾向があるということ。
フォックスらは、脳内で感情コントロールや気分の安定させる働きがあるセロトニンのコントロールを行っているセロトニン運搬遺伝子が、ポジティブまたはネガティブの性格を決めていると解明しました。
「遺伝子で決まっちゃってるのか……」と落ち込むことはありません。セロトニン運搬遺伝子が弱いタイプの人が、ネガティブな思考になりやすい一方、ポジティブな出来事への反応も高いことを発見しています。つまり、トレーニングをすれば、ネガティブからポジティブな性格に変われるということ。
実際にネガティブだった人に、良い光景や写真ばかりを注視するよう半年以上の訓練を重ねたところ、落ち込みがちだった性格がポジティブに変わったというのです。このように、トレーニング次第で気分の沈みをコントロールし、精神を安定することは誰にでもできます。

それは「ネガティブな光景を見ない」ことです。

ネガティブな光景の例

人間は自分と同じような境遇にある人に親近感を覚えます。
あなたが沈んでいるときに求めるのは、展開が重いドラマや、人の苦労話など、自分の気持ちに同調してくれる暗いものではないでしょうか。それらが、あなたの気分を余計に沈めてしまっているのです。

意外な落とし穴がニュース番組です。基本的にニュース番組は、視聴率を狙って暗いニュースをメインで流します(芸能人のスキャンダルや人が興味を引くような事件など)。ついつい見てしまうニュース番組も、あなたの気分を知らず知らずのうちに沈めているのです。

社会人として、世の中の情報を知らないと困ることもあるでしょう。そこでオススメなのがニュースアプリ。一方的に発信されるものの場合は、自分に興味があろうとなかろうと、制作会社が作った情報をあなたが目にするだけです。けれど、ニュースアプリはタイトルを読んだ上であなたが知りたい情報だけを閲覧することができる。なので、暗いニュースをわざわざ見なくても良くなるのです。
一般的に反応が良いニュースは大抵がトップに掲載されているので、それを流し読むだけで人々が興味がある話題も効率よく知ることが出来るのです。

終わりに

ニュースや、暗い展開のドラマ、他人の苦労話に興味があるのは仕方がないことです。けれど、あなたがどうなりたいのかによって触れる情報は選ぶべきです。

「今まで通り、浮き沈みが激しい自分に困る」のか、それとも「自分に優しく、 ネガティブな情報に触れない」でいるのか。とても簡単な方法でもあるので、本当になりたい自分を想像して選択してみてください。