「今の職場に不満がある」
「仕事を変えて環境が変われば私の人生も変わるかも」なんて淡い期待を持っているあなた。その油断は、ちょっと危険かも。仕事環境を変えたい理由はさまざまなので、必ずしもそうとは限りませんが、人間は環境が変わっても変わらない場合が多々あります。環境ではなく、意識を変える方が早いかも?
今回はあなたがイキイキと仕事が出来るようになるためにちょこっとアドバイスをしたいと思います。環境プラス意識を変えることで、あなたの人生が変わるかもしれません。
なぜ環境が変わるだけでは変わらないのか?
多くの人が誤解しているだろう事実は『人間は環境が変わっただけではなかなか変わらない』ということです。
新しい環境にいくと新鮮味があり、やる気が上がり人生が変わったかのように感じるのでは? と思うかもしれませんが、それは一過性に過ぎないことがほとんど。その環境に慣れると、またもや同じことを繰り返してしまう可能性があります。皆さんも思い返すと、環境が変わったから「人生が変わった!」と劇的な変化を実感したことはそう無いはずです。
人間関係のトラブルなどは除きますが、自分自身の内面に関しては環境が変わっただけでは人間は変われないのです。それを証明した実験があります。1924年からホーソン工場で行われた実験で、工場の照明の明るさと、作業効率の関連性を調べました。つまり、環境が変わると、作業効率が変わるのかどうかを調べた実験です。
実験の結果、確かに照明を明るくしたところ作業効率は上がり、生産性も上がりました。しかし、照明をもとに戻したり、逆に暗くしても作業効率は上がっていたのです。
この実験を通してわかったこと。それは『自分たちが実験を通じて注目されている』と被験者が思うことによって、作業効率が上がったということです。
そう、人間は注目を浴びることでモチベーションが高まり、仕事へ前向きに取り組めるようになるということです。当然ですが、そのため結果も出しやすくなります。そして、また注目を浴びる……という具合に良いスパイラルが生まれます。 つまり、環境を変えるのではなく「自分はみんなに注目されていて、必要不可欠な存在なんだ」 と意識することで、イキイキと仕事に取り組めるようになるのです。
自分が居ても居なくても変わらない存在だと自覚をしているのは悲しいこと。もし毎日の仕事に退屈さや、小さな不満を抱いている場合には、自分が注目されているということを意識してみてください。
イキイキ仕事するには○○も大事!?
「仕事で結果を出す人」や「楽しんで仕事をしている人」を想像してみてください。一体、どんな人が思い浮かびますか?
何時間も仕事に打ち込める人だったり、人付き合いがうまい人などが浮かびやすいと思いますが、そういう人が意外にも「サボっている」所をみたことがありませんか?
そう、仕事で結果を出すためには“サボることも重要”なんです。休むのではなく、あえてサボるということです。この“サボる”行為が作業効率に繋がります。
オーストラリアのメルボルン大学のブレンド・コーカー博士が、300人を対象に行った実験です。仕事でインターネットを使っているひとのうち、70%がWILB(職場で娯楽目的でインターネットを使うこと)をしていて、オフィスにいる時間の20%以下の条件でネットサーフィンをしていた人は、しなかった人に比べ、生産性が9%高くなったのです。
人間の集中力は30分が限界だと言われています。何時間も仕事をしていても集中力は途切れ、作業効 率は悪くなる一方。そこで息抜きを挟むことでトータルの生産性が上がるということ。ネットサーフィン以外にもコーヒーブレイクや、外に出るなどの“サボり”は良い仕事をする上では必要不可欠。そして仕事がうまくいくと楽しくなってくるもの。上司がうるさい職場の人は、こっそりバレずに“サボり”を取り入れましょう。
環境だけにこだわるな
たしかに、環境で左右されることもあります。
しかし環境にこだわりすぎて、環境のせいにし続けると「いつしか自分が変わろうと行動する」ことを忘れてしまいます。
「環境が変わればやる気が出るはず」
「仕事を変えればお金がたくさんもらえる」
このように思うことは間違いだとは言いませんが、仕事が単なる「お金稼ぎ」という目的に変わってしまいます。 確かに仕事はお金をもらえる手段として重要なものですが、そこに固執してしまうと、職場でコミュニケーションがうまくとれなくなり、人間関係がギクシャクしたり、いらないストレスを抱える原因にもなります。
「お金のために……」と我慢すればいいのですが、それではつまらないし、なによりも苦しいでしょう。 それより結果を出して注目され、自然とやる気が上がり、仕事が楽しくなり、さらにお金ももらえるようになった方が圧倒的に自分にとってプラスです。
そのためには『「自分は職場に居なくてはいけない存在なんだ」と自覚し、適度にサボり、結果を出す』ということ。
あなたがイキイキと仕事が出来るようになる魔法の言葉として、是非覚えておいてください。