「ずっとコンプレックスだったものが武器になった」ウーマンダイアローグ #40



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今回のゲスト♡ 株式会社ウィルオブ・スポーツ 小嶺美沙樹さん

株式会社ウィルオブ・スポーツ スポーツビジネス部 小嶺 美沙樹(こみね みさき)

2017年にウィルグループに入社し、株式会社ウィルオブ・ワークに配属。オフィスマネジメント事業部で新規営業を担当するがご家族の介護のため一度退職し、2018年5月に株式会社ウィルオブ・スポーツに再就職。スポーツビジネスの新規営業を行う傍ら、ミスユニバースに挑戦し、ミス沖縄2019 代表とミスユニバース・ファイナリスト・トップ16 入りを果たす。現在ミスユニバースやミス沖縄として社会活動中で、在宅ワークとリモートワークを併用し本業の営業職もこなす。

インタビューする人♡ 渡辺彩季

渡辺彩季(わたなべさき)
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。

ウーマンダイアローグ#39 【株式会社ウィルオブ・スポーツ/小嶺美沙樹さん】

渡辺:本日は、よろしくお願いします。

小嶺:よろしくお願いします。

渡辺:早速ですが、小嶺現在さんの現在の仕事について教えてください。

小嶺:ウィルオブ・スポーツという、スポーツと人材を掛け合わせた事業を展開している企業で採用コンサルタントの仕事をしています。「スポーツ」にゆかりのある学生とそういった人材を必要としている企業を紹介しています。スポーツで鍛えた力を活かしたい学生に欲しがっている企業を提案したり、反対にスポーツを通して培ったメンタルや素直さ、モチベーションや吸収力を持っている学生を求めている企業に紹介したりしています。

渡辺:過去にこの『ウーマンダイアローグ』の連載のゲストに婚活のマッチングサービスを展開されていらっしゃる方にゲストとして出演していただいたことがありましたが、就職活動でもそういった個人に合わせた職種に出逢えるサービスがあるんですね。

小嶺:そうなんですよ。弊社は学生と企業をつなぎ合わせるような役割をしているので、就活のイベントを催したり、面接に関わったりもしています。また、企業が困っている問題点などがあれば、ヒアリングをして一緒に解決しています。

渡辺:対象としている会社は、やはりスポーツ用品のメーカーやスポーツ団体や試合会場などが多いのでしょうか?

小嶺:実は、そういった縛りは全くありません。スポーツに関係のある学生を対象にしていますが、紹介をする企業はスポーツ関連に絞っておらず「体育系の学生に入社してもらいたい」という会社というだけで、むしろ一般企業が多いです。

渡辺:会社にもよりますが、体育会系の人に似合う職場がありますものね。継続力、体力、上下関係、元気などが求められるような環境と言いますか。過去に成し遂げた経験というのは、もちろん結果が全てではありませんが、その人が努力を重ねた功績ですし、ひとつの目安になりますしね。

ウィルオブ・スポーツに入社を決めた理由は、“人”

渡辺:小嶺さんがスポーツ関連の仕事に就いたきっかけを教えてください。

小嶺:学生時代にやっていた新体操をきっかけにスポーツ関連の仕事に興味を持ちました。ずっと新体操だけに打ち込んできた高校生活でしたし、大学に進学してからも指導者として新体操に携わってきました。「自分が継続して行っていたスポーツを仕事にできないかな?」と考えた時にスポーツ関連の仕事に興味を持ちました。

渡辺:一概にスポーツ関連の仕事と言っても様々な業種や企業がありますよね。そのなかからウィルオブ・スポーツを選んだ理由を教えてください。

小嶺:就職活動を始めた当初は「必ずウィルオブ・スポーツに入社したい!」と思っていたわけではありませんでしたが、ホームページを開いたら熱い文章が書いてあって。それを読んで、ポチっと会社説明会の予約をしたことがきっかけです。自分の考えに似ている部分があったので、グッときました。

渡辺:企業理念や事業内容に共感して、就職先を決めるという学生も多いですよね。ホームページに素晴らしいことが書いていると私も気になりますし、ライターという目線でも印象的なフレーズが目に入ったら思わずメモを取ってしまいます。

小嶺:その後、会社説明会で人事担当の方のお話を聞いて、さらに感銘を受けたんです。よくテレビのCMでハッとするような引き込まれるフレーズが流れることがあるじゃないですか? イメージ的にはそれとすごく近い感じでしたね。そこでこの会社の採用試験を受けてみようと決断しました。

渡辺:やはり直接会社の人と話をすることで、自分が実際に仕事をするイメージが湧きますものね。採用に携わってくださった方々の人柄が素晴らしかったら、その後も安心して働くことができそうですしね!

小嶺:はい。それから、採用までに4~5回面接がありました。相手は人事担当だったり、いろんな部署の社員だったり、最終的には社長とも直接面接をしました。選考の回数を重ねていろんな人と話していくとますます素晴らしい会社だなと感銘を受け「きっと、この人たちと働くことで自分はもっと成長できるのだろうな」と思って、ウィルオブ・スポーツで仕事をしたいという意思がより一層強いものになりました。仕事内容はもちろんですが、最終的には社内の人の人柄に魅力を感じたことが一番の決定打です。

“ポジティブ”というキーワードを大切にしています!

渡辺:就職活動をしている学生にとって働いている人の人柄は大切とのことですが、小嶺さん自身が仕事をしているなかで掲げているモットーやキーワードはありますか?

小嶺:仕事面だけでなく、人生の全てにおいて、自分のなかで“ポジティブ”というキーワードを大切にして生きています。偶然、ウィルグループのミッションも「個と組織をポジティブに変革するチェンジエージェント・グループ」と掲げているので、自分の方針にぴったり当てはまり驚きました。仕事をしていくうえで、出逢う人や企業をポジティブに変えていくことが私たちの役割です。

渡辺:“ポジティブ”! とてもいい考え方ですよね。どこにいて何をしていてもポジティブな思考を展開できる人はきっと上手くいくと思います。私は元々ネガティブで常に最悪の事態を想定して生きていたのですが、周りの友達が楽観主義の人が多かったため、悪い方向にばかり考えているのはもったいないような気持ちになりました。人生の時間は限られていますし、ポジティブに考えた方が気分も明るくなりますし、そうして過ごす時間のほうがいいなって。今では「ハッピー野郎」と言われるくらいになったので、周りの人の影響は大きいと思います。

小嶺:そうだったんですね。まさに「自分と関わった人にポジティブなパワーで何かを変えてあげたい」「影響力を与えたい」というのが自分のなかにあります。私も周りの人のネガティブな思考をチェンジできるくらいになりたいです。仕事を通して出会う人に関しても同じです。だから常に“ポジティブ”という言葉を忘れないようにしています。

リモートワークを上手く取り入れて『ミス・ユニバース・ジャパン』に挑戦!

渡辺:普通に毎日仕事をこなすだけでもいっぱいいっぱいという人も多いと思うのですが、小嶺さんは2019年に『ミス・ユニバース・ジャパン』に挑戦されたんですよね。仕事とレッスンや選考会との両立はどのようにされたのでしょうか?

小嶺:私の場合は本当に環境に恵まれていました! まず、ミスユニバースに挑戦するにあたって、一番最初にスケジュールを社長に相談しましたね。仕事との両立が可能なのか、確認を取っておきたくて相談したのですが、社長は快諾してくださりましたし、むしろ「全力で臨んでほしい」と背中を押してくださったくらいでした。

渡辺:仕事関係の方に許可を取っておくことは大切ですね。レッスンや選考会の日に会社を休んでも事前に話を通しているからスムーズですし、何より後ろめたさがかなり減ると思います。社員の夢を応援してくださるなんて、素敵な社長さんですね。

小嶺:本当にとても恵まれていると感謝の気持ちでいっぱいになりました。自分のなかでは仕事も『ミス・ユニバース・ジャパン』への挑戦も100%全力で打ち込みたいと思ってはいたのですが、やはり物理的に時間の面で両方同時進行することが難しくて……。どうしても仕事を休まなければならない日も出てくるということは分かっていたので、相談したのですが、社長は「全面的に応援するから頑張ってほしい。ミス・ユニバース・ジャパンの活動が仕事へのモチベーションにも繋がってくると思う」とおっしゃってくださいました。以前は、毎日オフィスに来て業務をこなすという流れだったのですが、私は営業の仕事がメインなので、オフィスに立ち寄ることをショートカットして直行・直帰を許可してくださいました。どこからでもパソコンがあれば仕事ができるように環境を整えてくださったのです。家やカフェからも仕事ができるようになったので、仕事とトレーニングやレッスンを無理なく両立できました。このリモートワークが、仕事とミスユニバースの活動を並行するなかで一番大きいものでした。

渡辺:毎日、自宅と会社を行き来する時間を短縮するだけでも、かなり大きいですよね。“報連相”をしっかりされたからこそ、『ミス・ユニバース・ジャパン』に挑戦できたのですね!

小嶺:本当に『ミス・ユニバース・ジャパン』に対して昔から憧れの気持ちを持っていたのですが、やはり「やりたい」と思っても周りの協力なしに実現はできません。最初に相談をすることで環境を整えられたのでよかったです。

渡辺:快く協力してくださったことで、より一層『ミス・ユニバース・ジャパン』への気持ちが強くなりそうですね。リモートワークを取り入れられるいう会社なら、結婚生活や子育てとも仕事を両立しやすいのかなと思ったのですが、小嶺さんは将来的にどんな働き方をしていきたいですか?

小嶺:私は、将来結婚や出産を経験しても仕事をバリバリしていたいです。ミスユニバースで経験したリモートワークはとても便利なものだったので、今後視野にも入れていきたいです。家事や育児と両立しながら仕事をしている人のロールモデルとなるような働き方をしたいですね。ウィルグループ自体は社員数が多いのですが、私が属している子会社のウィルオブ・スポーツ自体はまだ規模が小さいので、そういった事例を作っていける存在になりたいです。ウィルオブ・スポーツは女性社員も少ないので、現時点では結婚や出産後の働き方について前例が全くありません。私がそういった環境作りができるような先駆者になれたらいいなと思います。

『ミス・ユニバース・ジャパン』の活動を通して、自分のコンプレックスが魅力的な部分ということに気付けました

渡辺:2019年度の『ミス・ユニバース・ジャパン』では沖縄県代表、さらに全国のファイナリストのベスト16にも選出されたとのことですが、大会に出場されて一番大きく変わったものを教えてください。

小嶺:“自信”ですね! 自分のなかで大きな変化がありました。元々自信を持っていないというタイプではありませんでしたが、挑戦したあとはさらに自分に対してポジティブになれました。『ミス・ユニバース・ジャパン』のいろんな経験を通して、自分と向き合う時間も増えましたし、一緒に挑戦したメンバーや先生から他己分析もしてもらえたので、自分が持っている潜在能力や魅力に気付くことができました。

渡辺:客観的な意見ってすごく大切ですよね。自分のなかにはない発想や着眼点を他の人に指摘してもらえることで新たに気付ける部分もありますものね。

小嶺:そうなんですよ。もっとたくさんの人に個々が持っている魅力を知ってもらいたいです。長所に気付いていない人って意外と多いと思うんですよ。自分ではなく他人に冷静に判断してもらわないと分からないことも多いですし。周りの人に引き出してもらって、もっともっと自分の魅力を知ってもらいたいです。

渡辺:自分ではコンプレックスだと思っていたことが、他人から見ると実はすごく優れている部分だったということもありますものね。

小嶺:そうなんです、本当にそれに気付かされました。私自身、コンプレックスだったことを今では自分の最大の武器と思えるようになりました。昔の私は、自分の目がコンプレックスで大学生時代は「カラコンが無いと生きていけない」と思い込んでいたくらいです。当時はすっぴんになるよりもカラコンを取るほうが辛いと本気で言っていたくらい(笑) しかし、『ミス・ユニバース・ジャパン』に挑戦する際には、カラコンをとることに決めました。かつての私はカラコンがないと不安で人と目を合わせられないくらいだったので、これは自分にとって密かにすごく勇気のいることでした。

渡辺:普段自分が付けているものを外したり、ルーティーンワークをいきなり辞めたりするのってかなりの勇気が必要ですよね。私は“香り”がないと不安になります。

小嶺:人それぞれですが、こだわっている部分ってありますよね。自分の固定観念でカラコンが必須になっていたのですが、勇気を出して外してからは意外と「瞳がきれいだね」と褒めてもらえることも多くて、今では自分の目が大好きになりました。『ミス・ユニバース・ジャパン』を経験していなかったら、もしかすると今もカラコンをずっと着けていたかもしれません。

 2020年のユニバースの大会が始まっていて、そこで自分の気付いたことを伝える機会があるのですが、このことを必ず伝えるようにしています。ミスコンと言ったら同じドレスを着て、同じポーズをとって……というイメージがあると思うのですが、私が感じたのは各々の個性の素晴らしさですね。身長も違えば、スタイルも違うし、目の色、髪の色……そして気持ち。日本人は協調性もあるし、トレンドを追いかけたりしていると思うのですが「個性がある」「人と違うところは自分の持ち味」というのは価値が高いです。もしかしたらコンプレックスと感じているかもしれませんが、そういったところを客観的に見つめ直していただきたいです。「あなたにしかないものなんだよ」ということをたくさんの人に気付いてほしいし、自信に変えていただきたいです。これは『ミス・ユニバース・ジャパン』の経験を通してファイナリスト達から学んだものです。

私をきっかけに“挑戦する勇気”を持つ人が増えたら嬉しいです

渡辺:小嶺さんの今後の目標を教えてください。

小嶺:私は元々、知花くららさんをきっかけに小学生の頃から『ミス・ユニバース・ジャパン』に挑戦しようと目標にしていたのですが、今度は私がいい影響力を発信できるような女性になれたらいいなと思います。私がこれまで出会った人からいただいた嬉しかった言葉を、私も出会う人に掛けていきたいです。私がチャレンジする機会をもらったのと同じように他の人にも「私も挑戦してもいいんだ!」という気持ちを持ってもらいたい。そういう風に思ってもらえるような女性になりたいです。また、仕事に関しても同じでポジティブな影響力を企業や学生に与えられるようになれたらと思います。

インタビューを終えて…

株式会社ウィルオブ・スポーツの小嶺美沙樹さんと対談させていただきました。近年「働き方改革」ということで注目されているリモートワークですが、このような取り入れ方もできるというのは素晴らしい事例だと思います。「正社員だから挑戦できない」「自分のやりたいことと仕事の両立は難しい」と感じている方も小嶺さんのように職場の人に相談することによって、可能になるかもしれません。また会社の柔軟な対応がさらに愛社精神を高めたように感じます。
仕事のために夢を諦めるのではなく、仕事をしながら夢も掴みにいく。こんな選択肢が今後もっと増えると良いですね。

「ずっとコンプレックスだったものが武器になった」

クリエイターの箭内道彦さんの名言です。

『ミス・ユニバース・ジャパン』の沖縄県代表、そして全国大会のファイナリストにも選ばれた小嶺さんも、コンプレックスに悩んだ過去があったといいます。この記事を読んで、コンプレックスや思い込みで持っているマイナスな感情を、“自分らしさ”とポジティブに変換できる人が、少しでも増えたら嬉しいです。