アーユルヴェーダを取り入れた過ごし方
皆さんは、アーユルヴェーダという言葉を知っていますか?
アーユルヴェーダは、インド・スリランカで生まれた伝統的医学で、生気・生命を意味するサンスクリット語の「アーユス」と、科学・知識を意味する「ヴェーダ」から作られた複合語で、今では世界3大医学のひとつとして認められています。
“心と体だけでなく、行動や環境も含めた全体としての「調和」が、健康にとって重要だ”という考えを元にしたアーユルヴェーダの健康法は、食事法(医食同源)や健康法(ヨガ・瞑想)といった日常生活の改善から、哲学をも用いて人間が本来持つエネルギーに働きかけるといわれています。
毎日忙しく働き、体や心にも疲れがたまりやすい私たちこそ、体と心に常に栄養が必要。だからこそ、アーユルヴェーダを取り入れた過ごし方を身につけてみてはいかがでしょうか。多忙な働きウーマンでも実践できる、アーユルヴェーダの取り入れ方を紹介します。
朝の過ごし方
アーユルヴェーダは、自然の流れに沿って過ごすことを推奨しています。時間に合わせた、食事・生活習慣・環境を見直していきましょう。
早起き
6時前は動きを生み出すヴァータの時間帯。生理機能が活発なためスッキリと目覚めることができると言われています。遅い時間まで寝ていると生理機能が停滞し、からだが重く感じられ気分も憂鬱に……。早起きをして、目覚めたあとはベッドから出る前に数分間心を落ち着ける時間をつくりましょう。
換気
外の空気を入れて、部屋の換気を行いましょう。窓を開けて新しい空気を取り入れることで、心の中もスッキリと気持ちの入れ替えができるようになります。
お手入れ
朝の洗顔に加えて、舌のお手入れも行いましょう。そうすることによって、食べ物がより美味しく感じられるようになります。午前中に軽く、オイルマッサージをするのもオススメです。
朝食
朝食は8時までに軽く取っておきましょう。10時までは構造を生み出すカパのエネルギーが増加しているので、消化力が控えめ。しっかり食べると消化しきれず毒素が溜まってしまうことも。
排尿・排泄
朝の排泄は、前日の毒素(アーマ)をからだの外にだす大切な作業です。毎朝決まった時間にトイレに座って、自然なお通じがくるのを待ちます。
コップ一杯の白湯を飲む
冷え性や便秘ぎみの人は、必ずコップ一杯の白湯を飲みましょう。膀胱と腸が活発になります。
軽い運動
運動は、朝軽く行うのが理想です。全身の生理機能を高めてくれるのでその後の日中を活発に過ごすことができるようになります。通勤途中での散歩や、ストレッチ、ヨガなどをおこなう習慣があるのがベストです。
昼の過ごし方
合間に白湯やハーブティーを
日中も体を冷やすことのないように温かい白湯やハーブティーを取り入れるようにしましょう。デスクワークの人はとくに運動が少ないので体の中に余分な毒素がこもりがちに。お腹の内側から温める習慣をつくっておくことです。
昼食
昼食は11時〜14時の間にたっぷりと取りましょう。1日のメインの食事です。日中のピッタの時間帯は最も消化力が高いので多少重いものや量をたくさん食べても大丈夫。
適度におやすみを
午後はピッタが優勢な時間帯が続きます。そのあと日没の時間帯頃までヴァータが優勢な時間に。仕事や勉強がはかどりますが、適度にひと休みする時間を取り入れることも大切です。
夜の過ごし方
夕食
夕食も早めの時間に消化に良いものを取りましょう。理想は20時までに済ませることです。20時以降に夕食を取る場合は、スープなどで軽めにすませて。
お風呂
食後すぐの入浴は避けましょう。お風呂は1日の汚れを落とす大切な行為です。時間をかけて自分をいたわってあげましょう。
静かにゆったり過ごす
からだは眠りの準備に入って、翌日のエネルギーをためる態勢に入ります。のんびりと趣味の時間に使ったり、家族と団らんを取りながら日中の緊張をほぐしてあげて。穏やかな気持ちで過ごせる環境をつくりましょう。
ヨガや瞑想の時間
ヨガをしたり、瞑想をする時間をつくりましょう。仕事で疲れた頭に余白を作ってあげることです。日中に受けたストレスを和らげ、平穏な気持ちで休むことができるようになります。
早めの就寝を
質の高い睡眠をとるために、22時までのカパの時間帯に眠りにつくのがオススメです。週末などできる日だけでも早めの就寝を心がけてみて。23時をすぎてピッタが上がってくると、気分が高揚してくるた寝つきが悪くなったり、十分な休息がとれなくなってしまうことも。
自分に合ったライフスタイルを取り入れて
人はそれぞれ大切が違うので、ライフスタイルにも違いがあります。けれどこの時間帯の流れは、自然の流れを表した「ドーシャ」を元にした理想の過ごし方です。
ドーシャとは3つの生命エネルギーを示しており、動くエネルギー(ヴァータ)と、変換のエネルギー(ピッタ)、組み立てるエネルギー(カパ)をそれぞれ表します。今の自分にはどのエネルギーの傾向が強いかを把握するための体質診断を行うこともできるので、インターネットにもある診断テストなどを試してみるのもオススメです。
ぜひ自分に適した生活方法を見つけて取り入れてみてはいかがでしょうか。