「あなたのキレイは心が決める」ウーマンダイアローグ #46



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今回のゲスト♡ 佐藤糸桜さん

佐藤糸桜(さとういとこ)

山形県米沢市出身。
大学在学中にダブルスクールで美容専門学校、恵比寿ビューティーカレッジに入学。
2008年3月 恵比寿ビューティーカレッジ卒業。
2008年4月 有限会社エーライン AGEE GARDENに入社。
2011年 スタイリストデビュー
2020年現在 副店長兼、トップスタイリストとしてAGEE GARDENに勤務中。
MILBONのAujuaソムリエを取得。
サロン業務のほかに、海外講習や撮影にも参加している。

インタビューする人♡ 渡辺彩季

渡辺彩季(わたなべさき)
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。

ウーマンダイアローグ#45 【AGEE GARDEN/佐藤糸桜さん】

渡辺:佐藤さんの現在の仕事の内容について教えてください。

佐藤:現在は、恵比寿にあるヘアサロン、AGEE GARDEN(アージェガーデン)の副店長をしています。サロンでの接客のほかに後輩の育成やヘアスタイルの撮影も担当しています。

渡辺:AGEE GARDENのInstagramの公式アカウントを拝見させていただいたのですが、まるでファッショングラビアのような素敵な写真を投稿されていらっしゃいますよね。海外のモデルを起用した写真もたくさんありますが、実際に撮影はどちらでされていらっしゃいますか?

佐藤:国内でも海外でも撮影をしています。基本的にはサロン勤務ですが、撮影のために出張に行くこともあります。海外で言うとこれまでにロサンゼルス、ベトナム、韓国を訪れました。

渡辺:アメリカ、アジア、ヨーロッパ……仕事でいろんな場所へ行かれたのですね。刺激があって楽しそうです! 海外出張にはどれくらいのペースで行かれるのでしょうか?

佐藤:基本的に年に2回海外出張があります。撮影とはまた別になるのですが、現地で美容師向けの講習も行います。なので、1回が撮影、1回が講習ですね。

渡辺:美容師は人気の職業ですが、海外出張のある会社は限られるので、仕事でいろんな国に行って経験を積みたい方にとっては魅力だと思います! 個人的に実費で留学される方も多いので、会社から行けるというのは嬉しいですね。

子どもの頃からヘアサロンが大好きでした

渡辺:佐藤さんが美容師を志したきっかけについて、伺ってもよろしいでしょうか。

佐藤:元々、私は大学に通っていたのですが、将来について考えた時に自分の好きなことに向き合ってみたんです。その時に小さい頃からヘアサロンが大好きだったことを思い出して、美容師の道に進んでみたいと考えるようになりました。小さな頃に知り合いが経営しているヘアサロンに通っていたのですが、そこで幼い私にヘアアレンジを教えてくださった美容師がいて、子どもでもできる簡単な三つ編みアレンジなどを教えていただきました。

渡辺:私も子どもの頃、ピアノの発表会の時に美容師さんにヘアアレンジをしていただいて、嬉しかったことを覚えています。普段はヘアサロンでセットをすることがないので、特別感がありました!

佐藤:自分自身がテンションが上がるというのもありましたが、私は自分が他の人の髪をきれいにして喜んでもらうことが大好きで。子どもの頃は、よく妹の髪をアレンジしていました。笑顔になってくれる妹を見て、私も嬉しい気持ちになっていました。通っていたヘアサロンでウイッグを使って練習させてもらって、子どもの私にとって新鮮な経験をたくさんさせていただきました。

渡辺:そこからずっと周りの方の髪をアレンジしていらっしゃったのですか?

佐藤:いや、それがそうでもなくて(笑) いつの間にか、その楽しい気持ちを忘れてしまっていたんですよ。大学生の頃に美容師になりたいという気持ちが湧いて、意思決定をしたのが20歳の時。なので、10代から専門的な美容の勉強をしていた人と比べると少し遅めのスタートでした。そこから大学と並行して専門学校に通って、美容師になることができました。

コロナ禍でも、感染対策をしっかりしながら営業を続けています

渡辺:2020年に入ってからコロナウイルスが世界を騒がせていますが、4月には緊急事態宣言が発令されましたし、サービス業は気を遣うところも多いですよね。実際に営業を続けるうえで、どのような感染予防対策をされていらっしゃいますか?

佐藤:そうですね。変わった点がたくさんあります。まずは、スタッフとお客様全員の検温(37.5度以上は入店できない)を毎日行っています。また、消毒の徹底、マスクやフェイスシールドの着用、換気、ソーシャルディスタンスを早い段階から取り入れました。細かいところだと、トイレットペーパーの三角折りも今は衛生面を考慮して、あえてしないようにしています。

渡辺:まだまだ不安な日々が続きますが、できる限りの対策をしっかりしてくださっているお店なら、安心して利用することができますものね。もちろんウイルスに感染したくありませんが、経済が回らないのもまた別のリスクに繋がってしまうので複雑です。今後もしばらくは、自粛ムードが続きそうですね。

佐藤:緊急事態宣言が解除されたあとは外出の制限が緩和されてきましたが、気を緩めてしまった時が一番危ないので、引き続き感染予防対策を徹底して行います。現在もこのような取り組みを継続していて、一度に入店できる人数も制限していますし、営業時間も短縮しています。

渡辺:感染者が一人でも出てしまったら、しばらく営業停止せざるを得ないですものね。人数制限や時間短縮をすることによって、客数が減ってしまうと思うのですが、売上を下げないために工夫していることはありますか?

佐藤:以前は定休日を設けていたのですが、現在は基本的に毎日店を開けています。毎月の営業日を増やすことによって売上も増えるので、バランスを見てシフトを組んでいます。

渡辺:来店人数の制限をしても営業日を増やすことによって、カバーできますものね。通っているお客様にとっても、予約困難な状況が緩和されるので、有り難いと思います。

佐藤:会社としてはInstagramとFacebookで情報発信をしています。営業時間の変更など、いろんなアナウンスをしているので、お客様はその情報をチェックしてくださっています。実際に来店してくださったお客様が口コミで「しっかり対策されていた」とシェアしてくださっていて、本当に助かっています。

渡辺:今はお店にわざわざ電話をして問い合わせをしなくても、SNSで情報を把握することができるから便利ですよね。今年は特にネットが重宝されていますし、コロナをきっかけに売り上げが伸びている会社もありますし、上手く使ったもの勝ちだと思います。

佐藤:そうですね。AGEE GARDENで使っているMILBON(ミルボン)のサロン専売のヘアケアアイテムもネット通販ができるようになりました。これまでは取扱のあるサロンにいらっしゃったお客様しか購入できなかったので、サロンに行くことを躊躇されていらっしゃる方にとってはすごく便利だと思います。AGEE GARDENとしても、引き続きスタッフでアイデアを出し合って、いいなと思うことを取り入れていきたいです。

達成感を得るのは、お客様の魅力を引き出せた時

渡辺:佐藤さんが仕事のやりがいを感じる瞬間を教えてください。

佐藤:お客様が喜んだ姿を見れた時です。美容師の仕事は、技術面の成長はもちろん、インプットする情報も増えていくので、自分をどんどんアップデートできる仕事だと感じています。

渡辺:私は、新しいことにチャレンジする時や季節の変わり目にイメージチェンジをしたくてヘアサロンに足を運ぶことが多いのですが、自分自身では気付かないプロの目線で似合う髪型や色を提案してくださると参考になりますね! 自分では「これがいい」と思っていたこだわりを捨てて、おもいきって変えてみた方がしっくりくることもありますし。サロンに行ってプロの方に髪の状態を見ていただいてお任せすることも多いです。

佐藤:そこまで信頼していただけたら、美容師としてはとても嬉しいですね。私が施術したことによって、お客様の表情が明るくなったら、やりがいを感じます。そのために髪の毛だけでなく、お客様の好きなファッションやメイクの傾向を踏まえるようにしています。また、職業に合わせた相応しい仕上がりをイメージすることやバックボーンを把握するのも重要ですね。違う一面を引き出せた時は手ごたえを感じます。

渡辺:単純に似合えばいいというわけではないですものね。いろんな分析をしたうえでマッチングさせることが大事ですね。難しいことですが、バシッとハマった時の達成感が凄そうです。お話を聞いているだけでも楽しんで仕事をされている様子が伝わってきます♡

コミュニケーションを円滑にすることで、仕事の質が高まります

渡辺:ヘアサロンはスタッフ同士のチームワークが重要だと思いますが、コミュニケーションについて伺いたいです。どんな時に仲が深まったと感じますか?

佐藤:海外出張です! 普段よりも長時間メンバーと一緒に時間を過ごすので、距離が一気に近くなります。いつものサロン業務とは異なるので、コミュニケーションを取る回数も増えますし。

渡辺:同じ時間を共に過ごしたら、いろんなことを知れますものね。一緒に作品作りや講習という経験をしていくなかで、特別な思い出もできますしね。海外出張以外だと、定期的な飲み会などがあるのでしょうか?

佐藤:あります! 今年はコロナウイルス感染の心配があるので、なかなかリアルな飲み会を開催できないのですが、最近スタッフ全員でZoomを使ったオンライン飲み会をしました。オンライン飲み会だからこそ、子育てをしているスタッフも参加ができたし、あらためて便利なサービスだなと思いました。直接の飲み会だと子どもを連れてくることができないけど、オンラインなら画面越しだからスタッフの子どもと話せました。「大きくなったね」と場が和みましたよ。

渡辺:すごく微笑ましいエピソードですね。会議や打ち合わせ以外でもZoomを有効活用して、コミュニケーションを取っている会社が多そうですね。普段からしっかりコミュニケーションをとっていたら、それぞれの性格も把握できますし、意思疎通を上手く行えるのではないでしょうか?

佐藤:そうですね。意図的にコミュニケーションを取るようにしています。美容師は技術職なので後輩を育てることも大切ですし、コミュニケーションが円滑に取れる環境なら、仕事の効率も高くなります。先輩後輩関係なく、話しやすい雰囲気を作るというのは大切です。

仕事も子育ても両方楽しみたい

渡辺:佐藤さんの今後の目標を教えてください。

佐藤:現在36歳なので、年齢的にもいろんな選択肢があるなかで、将来についていろいろ考えています。結婚していますが、子どもはまだいないので、これから女性としてどう生きていくのか。

渡辺:女性は出産のタイミングによって、キャリアにも影響が出ますものね。

佐藤:自分としては、将来的に仕事と子育てを両立することが理想です。AGEE GARDENには、既に先輩でもそういう働き方をしている人がいるので、参考にさせていただきます。スタッフがどんどん育っているので、これからも一緒にいいお店を作っていけたらいいなと思います。

渡辺:昔に比べると、仕事と子育ての両立がしやすい環境が整ってきていますよね。ヘアサロンで働く女性も多いですし、身近にいる先輩のワークライフバランスを見てイメージができることはありがたいですね。

佐藤:あとは、恵比寿は住宅街なので、AGEE GARDENに子どもが来ることも多いんですよ。都会育ちだからか、落ち着いている子が多いのですが、ヘアアレンジをしてあげるとお姫様になったような気分になるようで! 純粋に喜んでくれる姿を見ると、自分の子どもの頃を思い出します。昔、私に美容の楽しさを教えてくださった美容師さんのように、私もこの幸せな気持ちを伝えていける人になれたらいいな。

渡辺:時代は変わってもそういった子どものときめく気持ちは、変わらないんですね。佐藤さんが子どもの頃の思い出を胸に就職を決意したように、AGEE GARDENをきっかけに将来美容師を志す子が出てきたら素晴らしいですね!

佐藤:そういう子が出てきてくれたら、本当に嬉しい! これからも髪をきれいにすることに喜びを感じてくださる方を増やしていきたいので、私も頑張ります!

インタビューを終えて…

AGEE GARDENの佐藤糸桜さんと対談をさせていただきました。幼い頃の経験が、その人の人生を大きく左右する……まさにそんなエピソードをお持ちでした。楽しそうに働いている佐藤さんですが、大学に進学してから専門学校に通われたとのことで、周囲の人に追いつくために人一倍の努力をされたと思います。お話しをさせていただいたなかで、本当に心の底から美容師になりたかったという意志の強さが垣間見れました。

あなたのキレイは心が決める

美容家、佐伯チズさんの名言です。

自分の内面が外見にも影響してきます。ヘアサロンに行って気持ちも弾ませることで、きれいへのモチベーションが上がり、より一層美しい人が形成されていくでしょう。幼い頃の佐藤さんのように、サロンでプロの技術に触れて心を躍らせることから美意識を高めるのもよさそうですね。子どもにとっては、最強の美の英才教育になるかもしれません。