「社内副業」って何?目的やメリットデメリットを解説!



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1.「社内副業」って何?報酬は出るの?

副業というと本業とは違う雇い主の下で働く、あるいは個人事業主として事業を行うのが一般的です。これに対して本業と同じ会社で、所属している部署以外のプロジェクトや業務を行うのが社内副業です。

「副業」とはいえ、あくまで業務時間内で別の業務や別部署のプロジェクトに携わるのが「社内副業」ですので、別途報酬が発生するものではありません。

ただ一部のIT企業では、システムエンジニアを対象に業務時間外に別のプロジェクト業務を行うと別途報酬が支払われる、という取り組みを行っている企業もあるようです。

2.社内副業を行う会社のメリット

社内副業制度で企業が得られるメリットには、次のような事柄が挙げられます。

1つ目は、業務の活性化です。他部署から新たな人材がやってきて業務に改善が加えられるなど、停滞していた空気が活性化します。新たな視点で業務を見直した結果、これまでは気づかなかった課題が見えてくることもあります。

2つ目は、情報漏洩の防止です。組織の外から人材を求めるよりも、同じ社内の人材を起用する方が、社内機密などの情報が守られやすく、情報漏洩リスクが少なくなります。

3.社内副業をする自分のメリット

では、社内副業をする本人にとっては、どのようなメリットがあるのでしょうか。

1つは、スキルアップです。これまでとは異なる部署で業務に携わることで、新たな分野に関する知識やスキルが得られます。新たな学びを経験することで、仕事へのモチベーションアップも期待できます。

2つ目は、俯瞰的な視点の獲得です。現代は、従業員にも経営者的な視点や考え方が求められています。

複数の部署で業務を行うことで、これまで定点的だった視点が多角的に広がることが期待されているのです。視野が広がり、これまで一つの部署としての視点しかもてなかった人材が、会社全体の業務のなかで、各部署がどのような任務を担当し、どのようにリンクしているのかなど、全体的な流れが俯瞰しやすくなります。

その結果、会社の利益向上のために何をするべきかなど、経営者視点の獲得が期待できるのです。

4.目的を明確にして始めよう

社内副業には企業側、働く側の双方にメリットがあります。全く知らない別会社で副業をするより、なじみ深い自社で働く方が安心感が得られることもあるでしょう。しかし他部署の業務を請け負うわけですから、当然仕事量が増えオーバーワークになるリスクがあります。

また、なじみ深い職場だからこその人間関係のしがらみがあるかもしれません。複数の部署にまたがっての業務ですから、部署間のスケジュール調整も必要です。本業と副業の連携によって生じる対人関係で、ストレスに悩まされるリスクもあります。

社内副業を検討されている方は、収入アップ、仕事のスキルアップ、出世のためなど、何を目的に行うのかを明確にして取り組みましょう。単に収入アップを求めているなら、人間関係にわずらわされない社外に仕事を求めた方が気楽に働けることもあります。

逆に社内での地位向上を狙うなら、社内副業は大きな財産となるでしょう。