#自分らしくはたらく 【料理家/ホームクッキングアドバイザー「田中 ゆりな」】

#自分らしくはたらく 【料理家/ホームクッキングアドバイザー「田中 ゆりな」】

保険会社退職後、「料理」という特技を活かし、料理教室やイベントなどを主催、さらには家事代行やレシピサイトでのオリジナルレシピを掲載するなど自身の活動の幅を広げている田中 ゆりなさん。そんな田中さんの"得意が仕事になるまで"を追ってみました。


"好きが仕事になるまで"

保険会社を退職し、現在も営業職としての仕事こなしながらも、さらに自分の得意を活かして活動する、パラレルキャリアというワークスタイルを選んだ、料理家/ホームクッキングアドバイザーの田中 ゆりなさん。彼女が、"好きを仕事にする"ことを選んだ理由についてを聞いてみました。

早速ですが、これまでの活動を教えてください

本格的に料理を学び始めたのは大学生の頃です。ずっと陸上を続けていたのですが、一度怪我をしたことがあって、身体の内側からの改善ということで栄養学に興味を持ち、食文化栄養学科という専攻を取りました。

ですが、大学を卒業後「みんなと同じ経験を一度はしてみよう」「お金について学ぼう」と思い、保険会社の法人営業として就職。いつかは料理の活動と両立したいと思いながら入社し、始まったOL生活でしたが、そこで待っていたのは、学生のころに想像していたような華やかな生活とは大違いでした。

リクルートスーツに身を包み、勉強し、研修が終わったら営業が始まって、外回りをする日々。正直、その頃は勉強や数字についていくのに必死で、料理のことなんて考える余裕もありませんでした。この当時の、自分の状況を知る友人は、「あの頃のゆりなは、顔色がヤバかった」「社会に染まっていたよ」と言います。

"料理と両立するためにOLを選んだのに、これじゃ全然意味がない"という思いが溢れた夏休みが明けてからすぐに、辞めたいという意思を上司に話しました。そんな経験があるからこそ、今は働く女性には特に、料理で元気になってもらいたいと思っています。

もともと調理を通じての活動は視野に入れていたようですが、それはどうして?

大学生時代の成功体験が大きいかもしれません。大学生の頃、アルバイトをしていた飲食店で、新作のパンを考える機会があったのですが、ベテランではないから…と遠慮していたら店長が私に声をかけてくれて。思うままに答えたら、それがお客さんに好評だったと。自分が出したアイデアを採用されて、商品化された時は、その場で泣きそうなくらい嬉しかったです。それが今のレシピ開発にも活きていると思います。

学生時代に成功体験を作るって、すごいことですね。

学生時代の影響は、私にとってすごく大きいです。アクティブに動こう! と、色々なイベントにも足を運びました。そこで出会う人のオーラだったり、勢いにも惹かれていましたね。自分の見え方…自己ブランディングみたいなものを意識したのも、学生の頃からです。就活もあったので、自分がどう見られるかを意識するようになりました。

先輩に誘われたことをきっかけに、料理教室にも通いました。その影響で、将来自分で料理教室を開講したいと思うようになって、保険の仕事を辞めてから4ヶ月後には自主開催での料理教室を。最初は、クリスマスパーティーのような延長戦で身内の人たちとだったのですが、それをずっと発信することで、企業向けのケータリングなど、実際に仕事に繋がって行ったというような感じです。

全ての経験が活きているように思えますが、迷いとか試練とかはなかった?

主催の料理教室は、どうしてもイベント的になりがちで、自分で思ったように運営できずに辞めてしまった時期もあります。修行が足りなかったのでは? と思ってから、スタートアップのお弁当屋さんのお手伝いをしてみました。

そしたらもう、主婦の方々の手際の良さに圧倒されちゃって。しまいには「料理に向いてないと思う」という厳しい言葉ももらい、自分の経験不足を痛感しました。その後、料理から離れてスポーツの分野に。これは陸上をやっていた経験からで選んだのですが、パーソナルトレーナーの養成講座など、学んでいて少し違和感があって。好きは好きでも、なんか違う。自分が向いていないものの確認をすることができたという感じでしょうか。

だからこそスポーツは好きだけど、食べたものを消費するため、ライフスタイルに取り入れているのが私にとってはベストかな、と。今は、ストレス発散の方法の一部として取り入れています。好きなことを仕事にしていると、時々趣味と仕事の境界線が曖昧になりそうになりますが、整理することや見極めることって大切ですね。

料理から離れた経験もあったんですね。その経験を活かして、今働く上で大事にしていることはありますか?

自分が相手だったらこうして欲しいんだろうなっていうことをすごく考えるようになりました。やっぱり料理には会話も必要だから。"美味しい"と"楽しい"が結びつくことが大切なんだと思います。あと私にとって欠かせないのは、事前準備ですね。

元々心配性な性格もあるんですが、実は、受験に失敗した経験があって。前もって準備していくことの必要性は常々に感じています。あとはハプニングが起こっても、臨機応変に対応する能力…これはまだまだなんですが、今後伸ばしていきたいな、と。

今後の活動については、どう考えますか?

人と違う道を選ぶことが、私には向いているのかなと思います。
有名なシェフには勝てないし、スーパー主婦でもない。それでも自分ができることはなんだろう? と考えた時に、たどり着いた答えが、自分が届けられる人向けに、自分が経験したきたことを活かして、料理初心者の人や若い人に伝えることでした。リアルに働きながら、料理をしている私が伝えることで、自炊に対するハードルを下げて、また身近な相談役でいることもできると。

今は、ウエディングのプチギフトとして自主開発のグラノーラを出店することが決まっています。今年からですが、婚活料理家としてゼクシィ縁結びPARTYの講師アシスタントにもなりました。私の年齢やライフスタイルだからこそ、提案できることがあるのだと捉えています。
今後もライフスタイルに合わせた料理の提案を、ホームクッキングアドバイザーとして発信して行きたいです。

では、田中さんのように好きを仕事にしたいと考えている人たちにアドバイスするとしたら?

私はもともと学生時代にたくさんの資格をとったり、教室に行ったり、平日働きながら、土日を中心に料理をしたりと、活動的な性格でした。だからこそ、一つのことじゃ満足できないタイプなんだと自分を分析しています。そして、ママになっても仕事をしていたいと思うし、それならば家庭の中で続けていけるサービスを作りたい、という風に。仕事もライフスタイルに合わせて、たくさんあって良いんだと思っています。

ただ、女性はやっぱりよくばりな生き物ですよね。やりたいことがたくさんありすぎて、何からはじめていいのかがわからなくなってしまう人、整理ができないからこそ全部やってみているけど結果が出ていない人、たくさん居ることを知っています。意欲的なのはいいけれど、見失ってしまうこともあるので、本当に中心にあるものを見つめ続ける、取捨選択は大切だと思います。

特に私のように、やりたいことがたくさんある人の場合は、調節する役割の人が身近にいてくれるとすごくありがたいですよ。

書いて整理できることはもちろんあるけれど、自分の声を聞いて本心を引き出してくれるパートナーのような存在があると、自分の悩みも考えもスッと整理ができるんです。話すことって、女性にとってはすごく大事だと思います。

確かに。つい自分一人で、と思ってしまいがちですが、誰かに相談するって決して悪いことじゃないですよね。すごく参考になりました。ありがとうございました。

この日、ビジネスパートナーでもあり、友人でもあるという女性と一緒にインタビューを受けてくれた田中さん。自分のやりたいことがたくさんあるからこそ、話して発散、整理してモチベーションに繋げるといった良い流れが二人の中にあるということがわかりました。

私たちは、何かを始める時に、つい「ひとりで頑張る」ことに力を注いでしまいます。けれど、自分の思うがままに行動するだけではつい、色々な感情が付き纏って、それが時に邪魔をすることもあります。やりたいことが明確にある、頑張り屋さんこそ、時には人の力を借りることも大事なのではないでしょうか。

好きを仕事にするには、自分自身の経験を最大限に活かすこと

中学受験での挫折、ずっと続けていた陸上での経験、大学で成功体験や手に入れた知識、大人になってから知った悩み。全ての経験を包み隠さず、全てをプラスに自分のこれからの経験値として取り入れている田中さん。

そのポジティブな思考と経験値を活かしつつ、内面に置ける弱みは信頼の置けるパートナーと解消することで、仕事へのモチベーションをさらに加速させていく、と行った様子が見て取れました。自分のライフスタイルを重視したキャリアを自由に築いていく姿は、まさに学生時代に出会った、魅力的な人たちの跡を継いでいるのでしょう。今後は、パラレルキャリアからフリーランスに、料理という分野でいろんなサービスを掛け合わせていきたい、という今後の活躍を期待しています。

ご協力いただき、ありがとうございました。

この記事のライター

Cinq(サンク)-よくばり女子のはたらきかた-

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