インフルエンサーの次の仕事とは?【起業家 ひこ乃】



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本日ラフォーレ原宿 2Fにオープンしたポップアップストア『Instagrammer Market by Rハウス(インスタグラマーマーケットバイアールハウス』は、インスタグラマーがプロデュースする21のブランドを集結させたリアル店舗。インスタグラマーがこだわって手がけたファッション・アクセサリーブランドと、思わずカメラに収めたくなるフォトブース空間が「かわいい!」と早くも話題になっています。

今回この企画を立ち上げたのは、株式会社Linoa代表、ひこ乃さん。彼女自身も、『instagram』を日々投稿し、4万人以上ものフォロワーを持つインスタグラマーだ。そんな影響力を持つ彼女に、インフルエンサーという仕事についての色々を伺ってみました。

『Instagrammer Market by Rハウス』立ち上げのきっかけは?

インスタグラマーという言葉が話題になってから、様々な企業からPR案件として写真の投稿をお願いされることが増えました。広告戦略のひとつとして、インスタグラマーを起用する方法ができたんですよね。私たちは撮った写真を、SNSにアップすることが報酬になります。instagramというSNSを通じて作った、自分の影響力を実感できるようになったんです。

SNSをきっかけに色々な繋がりも増えて、インスタグラマーがファッションブランドをプロデュースすることが増えてきました。ですが、インスタグラマーがブランドや商品をプロデュースした場合って、ECサイトでの販売がほとんどなんです。私は「関わる人がみんなハッピーだったら、うまくいく」という感覚を持っているので、これをなんとかリアル店舗に持っていきたい、と思っていました。
ファンの方も、話題のインスタグラマーに会えたら嬉しいだろうし、インスタグラマーもいつも応援してくれる人たちに会えたら嬉しい、作ったブランドを広めることもできるし、みんなの“嬉しい”が集まるなって。

この『Rハウス』はインフルエンサーの夢を叶える、インキュベーション施設です。目的は“夢を叶えるスピードを速くする”こと。インフルエンサーが一人でいきなり実店舗をつくるって、まだ実例もない分、勇気がいることですよね。だからこそ、まずはみんなの力で、自分のお店を作ってみる。この経験が夢を叶える一歩なんだと思っています。

なるほど…リアルな交流を持つ場が少ないからこそ、ですね。でも、インスタグラマーとして人気のある人たちが、ブランドを作ることが増えているのはどうしてなんでしょうか?

自分の世界観にこだわりの持つインスタグラマーほど、そういったものに憧れを持つ人は多いんじゃないでしょうか。自分が持つ発信力と、独自の世界観の両方を活かせると思います。

実際に、ひこ乃さんがプロデュースしたブランド『Millea(ミレア)』ですが、実際に作ってみてどうでしたか?

Millea(ミレア) instagram

実は私、ポップアップショップが決まったことをきっかけに、ファッションブランドを作ることに決めたんです。というのも、私が普段発信しているのはカフェやスイーツなどの情報が多くて、ファッションに特化しているものじゃなかったからです。

もちろん悩んだんですけど、アパレルで働いていた経験と、洋服が好きなのは変わらないので、これをきっかけにブランドを立ち上げてみよう、と決意しました。もちろん、ブランド作りは初めてのことなので、何から始めるかすらわからない状態で手探り状態でしたけどね(笑)
一つ一つやるべきことを見つけてはこなす、を繰り返してようやく形になった感じです。

【ご自身でデザインしたというショップバッグ】

ひこ乃さんは『Millea(ミレア)』以外にもアクセサリーブランド『BiBanca(ビバンカ)』も作られてますよね。自分でブランドを持つことは、以前からの夢だったんでしょうか?

そうですね、私自身も自分のお店を作るのは夢でした。

BiBanca(ビバンカ) instagram

ブランドや商品のプロデュースをすること、これはインフルエンサーの次の仕事とも言えるのではないでしょうか?

インフルエンサーのお仕事というのも、最初は企業さんから商品を使った写真をSNSにアップする、というものがほとんどでした。だけど実はそういったPR案件は少しずつ減りつつあるんです。費用対効果とかがわかりづらいじゃないですか?

その代わりに…といってはなんですが、最近ではストーリーズを使ったアフィリエイト案件が増えています。ストーリーズは商品リンクにそのまま飛ぶことができるので、そこで消費者が商品を購入した数だけ私たちにも報酬が発生する、というように。だけどこれってインフルエンサー側からすると、商品をたくさん紹介しているだけで、自分のイメージや投稿する写真の世界観ともズレが生まれることが多いんです。もちろん企業からすると、売れた分だけ報酬をお支払いすればいいので、管理がしやすいのはわかるんですけどね…。

見ている人はどう思うんだろう? って考えると、あまり良い印象ではないですよね。ファンづくりにも向いていないと思います。だったら、ファンを増やして、自分ならではの世界観を追いかけた方が良い。それで、自分の強みを活かした仕事ができたらいいな、とみんな思ってるんじゃないでしょうか。

インスタグラマーが携わる仕事というのは今後も増えていくと思いますか?

そうですね、自分がインスタグラマーとして活動することで得られるものはすごく多いと思います。例えば、イベントに参加できるのもそうですけど、そこで芸能人に会った時に、話しかけることができたり。企業に提案をする時も、自分自身を知っていただいてSNS経由で連絡をいただくことが多いので、話が進みやすい。インフルエンサー同士の繋がりもできるので、キャスティングを個人事業主としてやっている子も多いですよ。

あとは、企業からお願いされてインスタグラム運営の講師をお願いされることもあります。写真の撮り方だったり、ハッシュタグだったり、基本の「き」の部分を話すこともあります。今は集客用にSNSを使っている会社も多いので、インスタの運用についてを知っておきたいそうなんです。芸能事務所の方から頼まれることもあります。

写真だけじゃなくて、ライブ配信も同じくです。インスタライブ、SHOWROOM(ショールーム)、17LIVE(イチナナ)、などのライブ配信の講師ですね。私は以前アイドルとして活動もしていたので、無茶振りの対応とか、アドリブ慣れしていることもあって。
ランキング上位になると招待されるイベントもあるんですが、それに出演した時は必ず1位を獲得するように頑張りました。それもあってお声かけいただくことが増えましたね。

アイドルだった経験もあるんですね! どうりで喋るのが上手いと思いました…。ちなみに、instagram(インスタグラム)はいつ頃から、どんなきっかけで始められたんですか?

アイドルをやっていたと言ったんですが、アイドルって稼げないんですよ(笑)
ファンの方に会った時にもらう差し入れみたいなのが主食になっていたこともあって、「レトルトのお米とかカレールーが欲しい!」と当時は思っていました。
でも稼げない分、他で収入を得るしかないので、ネイリスト一級の資格をとったり、アパレルのショップ店員のお仕事をしたこともあります。成績が上がったら本社に行くことが決まって、そこで広報のお手伝いをすることになりました。そのときの発信方法と言えばメルマガくらいだったんですが…徐々にインスタが流行り始めていたので、すぐに始めましたね。多分2年前とかだったと思います。
接客が好きだったと気づいたので、アパレルのお仕事はそのあと辞めちゃったんですけどね…。

フォロワーが増えたタイミングってどんなところなんですか?

これもアイドルだった経験があるので(笑)、最初は自撮りばっかりあげていました。
「自分に注目して欲しい!」が一番だったんですよね。けど、人から需要があるものが良いだろうな、と考えて可愛いカフェやスイーツの情報をアップするようになってからフォロワー数も増えていきました。スポットやアイテム、とにかく可愛いものをインスタにアップするために、たくさん行動も消費も重ねて、発信する内容にこだわったことで、今のフォロワーがいます。
ハッシュタグが一つの検索方法になったことで、テレビなんかでもインスタが報道されるようになって、アカウントが紹介されたことで、さらに勢いがついたかもしれません。

話は戻りますが、そもそもインフルエンサーって一体なんなんでしょう?

【ひこ乃さんのinstagram】

instagramをチェックする

なんなんでしょう…なんだと思いますか?
そもそもインスタグラマーとインフルエンサーの違いをわかっていない企業さんが多いと思うんですよね。私にとって、インスタグラマーは自分の好きな世界観を突き詰めてフォロワーが増えた人。
インフルエンサーは企業から依頼を受けて、商材を紹介したことによって影響を与えることができる人
だと思っているんですが…。

例えば「何か化粧品を紹介する」となった時に、アイテムを顔の横に構えて自撮りしてあげる人もいれば、たくさんのアイテムや小道具を使って、他のものと組み合わせて紹介する場合もある。こういうのって、企業の伝えたいイメージみたいなのを汲み取れる能力がインフルエンサーには必要ですよね。企業が求めているものを自分の世界観の中で発信する必要があります。
商品がうまく馴染むように、備品を買い揃えた結果、そっちの方がお金がかかるなんてこともありますよ。求められることに120%で返さないと、埋もれてしまう。だけど私は商品の紹介がしたいわけではないので、世界観は守りたいですからね。

報酬以上に備品代をかけることもあるんですね? すごい…。そこまでこだわるようになったのはどうしてなんですか?

広告案件が増えてきたころは、つい嬉しくて商品の紹介ばっかりしてしまいそうになるんです。私も以前そうなりそうになったことがあるんですけど、それだとページが商品だらけになってしまって、根本的にある“自分の世界観”からズレてしまうんですよね。

この間珍しくFacebookメッセンジャーで、お仕事の依頼をいただいたんですが、そのきっかけも「#スイーツ」で検索して、良いなと思った写真が全部、私が投稿した写真だったと言われたんです。もしフォロワーだけを見たなら、他にもたくさんインスタグラマーの人は居るはずなので、世界観を守ることはブランドを作ることだと感じました。

なるほど…。今はご自身の会社を経営されていますが、こちらではどんな事業を行なっているのですか?

【自分で作ったフォトブースで記念写真】

個人事業主として仕事を受けることもありますけど、『Linoa』では主にフォトジェニックな空間をプロデュースすることに力をいれています。今回の『Instagrammer Market by Rハウス』のフォトブースも担当しました。

フォトブースを作るための知識はどこからきたんでしょうか?

海外の写真からインスピレーションを受けて、フォトブースに使うアイテムを決めていきますね。海外の写真を見るのは、今までにない新しいフォトブースにしたいからです。

あとは、色々なイベントに招待していただくことが多いので、人気のあるフォトブースの傾向というのがわかるんです。女の子が可愛く撮るためのピンク背景だったり、写真を撮る時に邪魔にならない程度のライト、あとフラミンゴのバルーンがあるんですが、これは写真に入れる、入れないが選べるように。
オリジナル感を出すために、イニシャルのパーツを置いたりもしています。たくさん見て吸収したものを自分なりに作っている感じですね。「ピンク」「カスタムできる」「オリジナル感」は意識する必要があると思います。

ひこ乃さんは、個人事業主としても活動しているわけですが、会社を作った理由は一体なんなんでしょうか?

社長になりたい、と思っていたからです。アイドルをしていた頃、付き合っていた彼がすごく優秀だったのですが、人に紹介をされた時にアイドルと答えることで、小馬鹿にされたり心配されたり、と肩身が狭いと感じることがあったんです。その点“社長”となったら、いろんなことが早いじゃないですか。

なるほど…なんだかとっても気持ちの良い回答ですね。ありがとうございます。今後の展開についてはいかがですか?

このあとすぐに立川の伊勢丹で『BiBanca(ビバンカ)』のポップアップショップが決まっているので、まずはそれに向けて頑張ります! あとは韓国の買い付けに、通訳が必要がなくなるくらいに、韓国語の勉強もしたい。とにかく学ぶことが大好きなんですよね。

インタビューのご協力ありがとうざいました。次回のポップアップも楽しみにしていますね。

Instagrammer Market by Rハウスについて

Instagrammer Market byRハウス(インスタグラマー マーケット バイ アールハウス)

開催日時:5月18日(金)~5月31日(木)
営業時間11:00~21:00(※最終日のみ19時まで)

場所:東京都渋谷区神宮前1丁目11−6
ラフォーレ原宿 2階

※出展ブランドの日程についてはHPをご覧ください。
https://www.rhouse-official.com/

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