うまくできたことより「失敗したこと」を書き出すことで見えてくるもの|MY WORK ヒント#70



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“良い思い出ばかり”が記憶に残る

「新しいことを始めたい」「目標を達成したい」など、向上心がある人生は楽しいものです。そんな私も、自分ができなかったことが一つ、また一つとクリアできるように心がけているのですが、最近気づいたことがありました。

それは、目標達成や夢など「やりたいこと」を書き出すのも良いですが、失敗例から学ぶことも多いのではないか?ということです。

自分に自信をつけるには、小さな成功体験を積み重ねていこう!とよく言われます。確かに、過去の失敗を何年も引きずったり、自分のコンプレックスに執着したりする必要はないと思いますが、果たして“良いことだけ”に目を向けていて、本当に新しいステージに上がることができるのか?と疑問に感じるようになりました。

それを証拠に、過去の思い出を振り返ると「良い記憶」ばかりが蘇ってきて、辛かったことや苦しかったことは比較的リセットされていることが多いです。いつの間にか、綺麗な記憶として整理されています。

忘れ物をする時は、いつも同じ?

過去の経験を、「忘れ物」に例えてみましょう。

ある日、家を出る時に雨が降っているとします。もちろん濡れて歩くわけにはいきませんから、傘を持っていきますよね。しかし、夕方、知らぬ前に雨が上がっていれば、傘を持つ必要がなくなります。

雨が目に見えて降っている時には、傘を忘れないように持っていくのに、雨が止むとコンビニやカフェなどに寄った時にそのまま傘立てに忘れてしまう……なんてことがよくあるものです。

そう、人は目に見えて必要だと分かる時には注意深く感じることができても、すぐに必要ではないと思えば忘れてしまう。

——これを、人生の目標達成に重ねてみると同じことが言えるのではないでしょうか?

失敗した理由に向き合う勇気

目標や夢など、達成したいことを書き出すことは大切ですが、それに加えて私が実践していることは、「失敗した理由」を書き留めることです。言葉を言い換えると、自分の取扱説明書を作る感覚でしょうか。

・モチベーションが下がる時の理由は?
・感情的をコントロールできていない時の原因は?
・管理不足になる時の対策は?

など、良いことではなく、失敗例を記録しておくことがポイントです。自分のできないことや失敗してしまうことに向き合うのは勇気が必要ですが、同じ失敗を繰り返さないためには忘れないように工夫しなければ何度も同じことでつまずいてしまいます。

傘を何度もどこかに忘れてしまうように、自分のライフステージもどこかに忘れてしまう。これを避けるためにも、自分の改善点を見つけて忘れないようにすることが大切だと思います。

——私自身、「また同じことで失敗している」と自分の学習能力の低さにがっかりすることがあります。しかし、“臭い物に蓋をする”考えでは、また同じことの繰り返し。一つ一つ、克服する意識を持ってみてはいかがでしょう。