在宅勤務・時短勤務を経験者から学ぶ、「仕事と子育ての両立」とは?

在宅勤務・時短勤務を経験者から学ぶ、「仕事と子育ての両立」とは?

仕事と子育ての両立をするために、在宅勤務・時短勤務という働き方に注目が集まっています。実際に、在宅勤務と時短勤務のどちらも経験をし、自身がロールモデルとなりながら仕事を続けている、アールイズ・ウエディングの太田 恵理子さんにお話を伺いました。


女性が活躍する社会が注目されていることもあり、仕事と家庭の両立が叶うための仕組みづくりを会社が整えている傾向がありますが、まだまだ周囲を見渡すと、産休・職場復帰をしたメンバーがおらず、どのようにしたら良いものなのかと悩んでいる人はたくさんいます。
在宅勤務や時短勤務とは、実際にはどんなものなのか? 気になりますよね。

そんな中、第2子を出産後、初の在宅勤務取得者として働き、現在は時短勤務で職場復帰をしている女性がいるという噂を聞きつけ、Cinq編集部はさっそく海外・国内リゾートにおける結婚式の企画・運営事業を展開しているアールイズ・ウエディング(株式会社グッドラックコーポレーション)さんへ取材をお願い。在宅勤務や時短勤務について、現在の働き方や、仕事と育児の両立についてお話を伺いしました。

太田 恵理子さんプロフィール

2009年営業入社。結婚・妊娠を機に、本社勤務へ異動。
復帰後、リゾートウエディングに特化した映像事業を展開するグローバルピクチャーズへ出向となり、新規会場の立ち上げや営業、アールイズ・ウエディングの商品企画を担当。2人目を妊娠し1年10か月の産休を経て2018年5月に現在商品企画として復帰。アールイズ・ウエディングの在宅勤務取得第1号者。

環境を整えるために大切なのは「共有」すること

太田さんは初めての育休・産休取得者と聞きましたが、第1子を出産したときと、第2子を出産したとき、会社にどのような変化がありましたか?

第1子を出産した当時は、復職した人の前例がほぼいなくて、私も会社も手探り状態でした。けれど、次に育休を取る人が居たこともあり、その時にはすでに情報共有をすることが決まっていました。

そんな取り組みから、復職したメンバーや育児休業中のメンバーとの座談会など、復職する人たちの不安要素を解消できるような取り組みが増えて、在宅勤務やサポート体制、ルールなどが徐々に整ってきました。

育休を経て、在宅勤務をはじめたとき、仕事のメールが読める環境があることが復職後の不安を取りのぞくのに効果的だと感じました。第1子の育児休暇中は、会社とのメールのやり取りは事務的なものが中心。会社の状況が全然わからない状態だったので、職場に復帰が決まってからもちゃんと戦力になるのかという不安が大きかったです。会社が今どんな状況で、自分が居ない間にどう変わっているのか、全く状況が見えず、まずはみんなに追いつくところから始めないといけないな、と。

在宅勤務をすることで、会社の流れを掴むことができたので、復職後もスムーズに仕事に取り掛かることができるようになりました。全体像がわかると、会社としっかり繋がっている感覚もあり、一社員として在籍できているという実感がわきます。

在宅勤務は自分の中で職場復帰の不安の軽減になったので、やってよかったと思いました。

在宅勤務中のスケジュールを教えてください

通常の働き方とは違い、在宅勤務中は長女を保育園に送り、家にいる次女が寝たタイミングに仕事をするといった、変則的なスケジュールで仕事をしていました。

特に「この時間にやろう」という決めごとはなく、次女がお昼寝せずにずっと起きていたら、子どもが寝たあと、夜に仕事をするというように。子育てを始めると、子どもが中心の生活になるので、仕事は子どものペースに合わせて進めると決めていました。
仕事内容も、集計やヘルプとしての対応がメインだったので、締切日までに作業が間に合えば、スケジュール管理は問題ありませんでした。

変則的だと、休まらないイメージがありますが、実際どうでしたか?

自分のペースで作業ができるので、むしろやりやすかったです。
時間が限られている中で、1日ずっと同じ仕事をしていると集中力が切れてしまいますが、変則的だと育児につまったら仕事をして、逆に育児につまったら仕事する、というように切り替えができるので、自分にとってはとても良い環境だと思いました。

また、育児給付金をもらっていると働ける時間は決まっていて、月に38時間以内ではないといけないというルールがあるので、ある程度余裕をもった働き方ができたのではないかな、と思います。

時短勤務でもっとも大切なのは「時間管理」

現在の時短勤務での働き方について教えてください

もともと旅行会社関連の会社で、パンフレットなどを作成したスキルを活かしながら、ルックブックの作成を行う商品企画を担当していて、今は16時までの時短勤務で仕事をしています。

※ルックブック…商品カタログのこと

【太田さんの1日のスケジュール】

通勤中に、今日やるべきタスクを事前に組み立てておき、出社したら、会社にないとできない業務を
集中して行っています。

企画の仕事をしていると、アイデアを出すことも必要になるので、それも通勤しながらおおまかに設計しています。会社についたら一気にやるべきことを仕上げるといった流れです。他の社員さんに比べて勤務時間が短く、残業をすることもできない環境だからこそ、優先順位をつけて16時には帰れるように、しっかりと時間管理をしています。

家でも優先順位をつけ、ルーティン化させる

子育てでの優先順位はありますか?

たとえ自分が仕事で遅くなったとしても、子どもの寝る時間は変わらないように気を付けています。決まった生活習慣を送ってもらいたいので、夜更かしはさせないように。
繁忙期はどうしても遅くまで仕事をしないといけないときがあるので、夫や母に協力をしてもらっています。

あとは、子どもがいる前でなるべく携帯を出さないように気を付けています。携帯があると、つい連絡がきていないかチェックしてしまったり、他のことに意識が集中したりしてしまうので、子どもが一緒にいるときは子どもの面倒を見ることに集中するようにしています。

【太田さんが手がけたルックブック】

家族の協力は大事ですよね。どのような家事の振り分けをしているのでしょうか?

結婚したときに、夫と「気がついた人がやろうね」と話し合っていましたが、これといってルールは決めていませんでした。長女が生まれたときに少しずつ手伝ってもらえるようになり、次女が生まれたときからは、相当助けてもらえるようになりました。気が付いたら暗黙の了解ができていましたね……!

朝食の準備は夫、その間私は子どもの保育園の準備をしています。仕事から帰ってきたら、夕食の準備は私が担当し、片付けは夫に頼ります。そうすることで、お互いに子どもと過ごす時間が作れています。

お風呂は、子どもの気分によって代わります。どっちと入りたいというがあるので、最後の人がお風呂掃除をするといったことも暗黙のルールになっていて、子育てと家事の両立に関してもとても助かっています。お互いが完璧を求めすぎないことが上手くいく秘訣かなと思います。

時間に追われるのは大変ではないのでしょうか?

子どもを寝かせる時間までにここまで終わらせるというスケジュールを立てていますが、ルーティン化しているのでそこまで苦にはなっていないですね。

正直、あまり自分の時間は作れていませんが、ときどき夜に夫とテレビゲームをすることが息抜きになっています。程よく夫婦の時間を作って、ストレス発散もできているのでお互いに続けられているのかなと思います。

旦那さんと一緒に遊ぶというのも素敵ですね! 貴重なお話ありがとうございました。

周囲のサポートがあれば、両立は難しい事じゃない

手探り状態から始まる仕事と育児の両立。
さらに、ロールモデルが居ない会社での産休・育休の取得は、多くの疑問や戸惑い、不安があったことでしょう。けれど、会社の制度作りとして太田さんはこれから産休・育休を取得するメンバーがいることを考え、自身がロールモデルとなり、次に続く人のための環境作りを着実に整えています。

現状、在宅勤務についてはまだトライアル段階だそうですが、体制が整っていない会社でも、このように座談会や意見交換をできる場を設けてくれていると、安心して過ごすことができますね。慣れない環境で落ち着かない心のケアにも、向き合ってくれる職場はきっと女性にとっても過ごしやすいはず。

職場のメンバーや、家族とのコミュニケーションがしっかりと取れて、チームワークよくこなすことができれば、両立はそう難しいものではないのかもしれません。お互いに、サポートしあえる関係性が続ければ幸せですね。

また、取材時にはなかった育児制度の導入も2019年1月8日より開始したのだそう。これは、これまで3歳までの時短勤務だった制度を延長し、小学校入学までに伸ばすことができるという新制度とのこと。3歳という年齢を迎えた以降も、安心して育児をしながら働ける環境を整えている会社の取り組み、これはまさに時代の先を行くものではないでしょうか。女性の働くを応援する、こういった企業の取り組みには、今後より注目が高まりそうです。

それにしても旦那さんのイクメンぶりには、一同驚き……!
まったく関係ない話ですが、そんな優しい旦那さんが欲しいと強く思った編集Rでした。

この記事のライター

Cinq(サンク)-よくばり女子のはたらきかた-

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