「このまま一生ひとり?」と思いはじめると落ち着かなくなる
仕事を早めに終え、友達とアフター5。お酒を飲みながら楽しく過ごせていたはずなのに、家に帰ってくると、急にテンションが下がってしまう。「ただいま」と言っても、誰も「おかえり」とは言ってくれない。部屋に、たったひとりきり。
そんなことを思いはじめると、普段、蓋をしておいた感情が一気にバケツから溢れだします。今回は、おひとり様の孤独な夜の乗り越え方をご紹介します。
なにも考えずに早めに就寝
外にいるときは「私は、ひとりじゃない」と思えても、帰宅すると人間はひとり。ペットもいないとなると、本当にひとりきりの空間になってしまいます。今すぐ結婚する予定もなければ彼氏もいない。夜になると、なぜかそんな自分を自分が許せなくなってしまうんですよね。
いつもより不安な気持ちが強いなら、なにも考えずに早めに寝ましょう。紙に書き出して頭の中を整理するという人もいるかもしれませんが、そのやり方が正解のときと、かえって不安を加速させてしまうときもあります。
元々、身体も疲れているなら、お風呂にゆっくりと入り、とくになにもしないまま寝ちゃいましょう。お日様が出るだけで、心のザワザワもとれるはずですから。
眠れないなら映画を流しながら、うたた寝
不安な気持ちが強くなると、人は眠れなくなってしまいます。(体調によって「過眠」になるケースももちろんありますが)おそらく身体も緊張し、こわばってしまっているのでしょう。筆者自身もかつて不登校を経験したときに翌日のことを考えるだけで眠れず、母親に「どうしよう、どうしよう」と泣き叫んでいた時期がありました。
おひとり様にとって、孤独とどのように向き合い、仲良しになるかは日々の課題です。自分なりの結論をまとめても、また毎日を過ごしている中で再び不安になり、なかなか寝付けなくなります。
もしどうしても眠れないなら、あえてソファーで横になるのもあり、ではないでしょうか。(医学的ではなく個人的な見解ですが)バラエティ番組を流しているだけでも、不安がかき消され、気がついたときにはウトウト眠りはじめているときもあります。
もしかしたら、人によってはバラエティ番組を流すと、音がうるさく感じる場合もありますから、音量を小さめに設定し、映画を流しておくのもいいかも。
「絶対に寝なければいけない」と思うと眠れなくなり、さらに精神的につらくなるのは筆者自身、何度も経験しています。「とりあえず今晩は少しだけも眠れたらいいや」と思いながら、ぼ~っとテレビを観ていた方が、次の瞬間には朝になっているでしょう。
家族のぬいぐるみを、ぎゅっと抱き締める
おひとり様同士で話していると、意外な共通点があります。
それは子どものときから毎晩、一緒に寝ているぬいぐるみがいること。ぬいぐるみではなく「家族」と表現した方がいいかもしれません。
どうしても不安な気持ちが強く、今にも押し潰されそうなときは、ぬいぐるみをぎゅっと抱き締めましょう。大人になっても、必要な時間です。彼らは決して言葉を発しませんが、いつも隣で優しく見守ってくれる存在。
先日、とあるカフェで、仕事について考えていました。ふと隣を見ると、40代のおひとり様がアフタヌーンを楽しまれていました。半個室のような席で、周囲からの視線は感じないつくりでした。
店員さんが紅茶を届け「ごゆっくり過ごされてください」と言いながら立ち去ると、彼女は、こっそり鞄の中から、電気を発する黄色くて丸い赤色のほっぺのぬいぐるみ(ねずみポケモン)をテーブルの上に置き、記念写真を撮っていました。
そのぬいぐるみは黄色というよりも、失礼ながら少し黒ずんでいました。けれど一瞬見ただけで、長い時間をともに過ごされてきたんだろうなと分かりました。
おひとり様にとって、ぬいぐるみも大切な家族。決して大人になったから家族ではなくなるというわけではなく、むしろ毎日、基本的にひとりだからこそ、かけがえのない存在なのです。これからも孤独な夜を一緒に乗り越えてくれる存在ですよね。
お日様が出れば、感情の波も引いていく
孤独な夜もちゃんと乗り越えれば、朝になります。いつもより疲れているなら、今晩はなにも考えずに、ただひたすら、ゆっくり過ごしましょう。