頑張っているのに周りから評価されない。そんな人は「認知的バイアス」を疑って
皆さんは、自分のことを仕事がデキる人間だと思いますか?
それとも周りからの自分の評価は妥当なものだと思っているでしょうか。こう聞かれると、自分のことを客観的に見ようと思う心理が働くものの、自分にしかわからない頑張りを「もっと周りの人に理解して欲しい!」と思う気持ちも生まれますよね。
自分はもっとデキる人なのに、周りから評価されない。
こういった自分に寄った偏りがある考えのことを「認知的バイアス」といいます。(バイアス=思考の偏りのこと)
自分と他人を、公平に評価することができない状態。これでは、世間の評価と自分の評価のズレに苦しみ、ストレスを増やす原因にもなってしまいます。そこで今回は「ダニング=クルーガー効果」について詳しく紹介していきたいと思います。
自分のことを、仕事が「デキる人」だって思い込んでない?
能力が低い人ほど、自分を過大評価する傾向があります。
逆に、能力が高い人ほど、自分を過小評価しています。このことをダニング=クルーガー効果と呼びます。これはダニングとクルーガーが「自己と他人を評価する」研究で明らかになったバイアスで、心理学などで用いられます。
ダニング=クルーガー効果によると、能力が低い人が、自分を過大評価してしまう理由は「自分の知識に限りがあるから」。つまり、能力が低いことこそが、自分がデキると思い込んでしまう理由でもあると述べられています。
自分が知っていることが全てだと思い込んでしまうことによって、自分は能力が高いと錯覚をしてしまうということです。
逆に、能力が高い人は自分の知識以上の知識がほかにあるかもしれないということを知っているため、人に対して謙虚に接するようになります。知識や出会った人の幅が、自己評価にも差をつけていることがわかります。
「どれだけ努力しても理解してもらえない」
こういった考えがある方は、認知的バイアスが強いことによって、自分にストレスをかけているかもしれません。
自分のことを過大評価するのではなく、肯定してモチベーションに
「自分はもっと評価されるべきだ」と悩んでいる人は、自分のことを自分で評価しようするのではなく、自己肯定感を高めて「自分はもっとできる」という心の持ち方に変化させた方が効果的です。なぜなら、自分はもっとできるという前向きな心の持ち方なら、それをモチベーションに変えて、頑張ることができるからです。
こういった心の持ち方が自分の能力を伸ばすことや、成果に繋がります。
話は少しズレますが、経営者などの社会的立場のある男性は、家庭ではパートナーの尻に敷かれていることが多いのだそう。これは、社会的に立場があり弱みを見せることができない男性が、家庭では信頼できる妻に、決定権を委ねているという図が成り立っているからです。
「えらい人はなんでも器用にこなせる」
こういったバイアスを外し、人間関係を構築していきましょう。人には向き、不向きがあります。自分のことを客観視して、伸ばせるところと伸ばせないところ、評価されるべきところと、飲み込むべきところを理解できるようになれば、一人前かもしれませんね。