「偉大な製品は、情熱的な人々からしか生まれない」ウーマンダイアローグ #31

「偉大な製品は、情熱的な人々からしか生まれない」ウーマンダイアローグ #31

こんにちは、ライターの渡辺彩季です。 この連載では「多様な女性の働き方」をテーマに私とゲストで対談をさせていただきます。 今回のゲストは、株式会社アダストリアの佐田楠都子さん。企業広報としてコーポレートスローガンである“Play fashion!”を率先して体現されている素敵な女性です。


今回のゲスト♡ 佐田楠都子さん

佐田楠都子(さたなつこ)
株式会社アダストリア 経営統括本部 コーポレートコミュニケーションズ

アパレルブランド「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」「niko and ...(ニコアンド)」「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」「Heather(ヘザー)」などを展開する株式会社アダストリアに2014年に入社。営業職を経験したのちに2017年からは広報として従事する。

インタビューする人♡ 渡辺彩季

渡辺彩季(わたなべさき)
京都府出身、東京在住のフリーライター。
女性をターゲットにしたメディアを中心に美容、ファッション、ライフスタイルなどの幅広い記事を執筆中。
美容が大好きで、コスメコンシェルジュ、全米ヨガアライアンス、アロマテラピー検定1級、温泉ソムリエなどの資格を取得。

ウーマンダイアローグ#32 【株式会社アダストリア/佐田楠都子さん】

渡辺:本日は、よろしくお願いいたします。

佐田:よろしくお願いいたします。

渡辺:早速ですが、佐田さんの現在の仕事の内容を教えてください。

佐田:アダストリアの企業広報として主に役員や社員の取材の対応を行っています。あとはコーポレートブランディングとして、会社の事業やカルチャーを伝えるプラン作りをしています。また、そういったことをニュースとして社内外に発信しています。

渡辺:業務内容を聞くだけでも、とてもやりがいがありそうですね! ちなみに佐田さんが広報の仕事に興味を持ったきっかけは?

佐田:広報の仕事をされていた方からお話を聞いたことがあったのですが、その人がとても生き生きと楽しそうに仕事に取り組んでいらっしゃる印象が強くあったんですね。それからこの職業に興味を持ちました。広報になる前は、アダストリア内のブランドでEC担当で営業をしていたのですが、2016年の年末に社内公募で広報の仕事があがってきたので、チャレンジをしてみることにしました。弊社、アダストリアには20以上のブランドがあるのですが、個々にいろんな取り組みをしていて、意外と自分が所属しているブランド以外のことを把握できていない社員も多いんですよね。会社のことを社内にも社外にも発信して、もっとたくさんの人に会社のことを知っていただきたいなと思いました。

セミナーで学ぶことで視野が広がりました

渡辺:元々は営業職をされていたとのことですが、広報の勉強はどのよう始められたのでしょうか?

佐田:企業が主催している広報向けのセミナーに積極的に参加して、自主的に学ぼうと活動しました。中でも企業広報向けのセミナーは特に参考になることが多くて、勉強になりましたね。他の企業の成功事例を聞いて、視野を広げることができました。

渡辺:ユニークな発想からの成功事例など、今までに印象に残ったセミナーはありますか?

佐田:以前、宣伝会議さんの広報セミナーに通っていたのですが、某食品会社の広報の方のお話に感銘を受けました。チームの目標の立て方や仕事に対する姿勢を伺って、一人一人の意識を高めていくことに注力されていることを学びました。弊社はアパレルなので業界は違いますが、コーポレートブランディングをしっかりしたいと考えているのは、共通しています。その食品会社さんはご当地限定の商品を出しているのですが、実は商品開発部ではなく広報が「こういうネタを使ったら話題になる!」と提案して実現した企画だとおっしゃられていました。そのセミナーが印象に残り、私も商品作りに携わるようになりました。弊社がスポンサーを務めているバスケットチームとコラボしたアイテムを製作しています。通常、ブランドに所属している社員が、商品を企画しますが、広報が商品づくりに携われるとは思っていなかったので、楽しみながら取り組んでいます。「広報だから取材を受けるだけ」という固定観念を壊して、広めることの可能性を増やしていきたいと思いました。

渡辺:食品に関係なく、各地方のお土産売り場にはいろんなご当地グッズがありますよね。20年程前からキャラクターグッズもたくさん出ていますし、最近では地方の名産を原料にしたシートマスクもよく見かけます。認知度の高いものは、話題にもなるので、私もついついたくさん買ってしまいます(笑)

佐田:すごくいいアイデアですよね! 私も広報ができることについて、枠にとらわれず提案をしていければと思います。

広報をしていて、もどかしいと感じることも多々あります

渡辺:広報をしていて大変だと感じたことはありますか?

佐田:正社員が5,000人以上いる会社なので、個々に魅力的な業務をしているのですが、それを伝えることが難しいです。「ぜひPRさせてください」と声を掛けても「宣伝のために仕事をしているわけではないので、メディアに取り上げなくてもいいです」と断られてしまうこともあります。自分の仕事に対してはとても熱意がある人でも、根はシャイな人も多いんですよ。私としては外部に弊社のことを知っていただきたいと思っているので、取材を拒否されてしまうと「もったいない!」という気持ちになります。

渡辺:たしかに5,000人以上の規模になると、必然的に注目されることが苦手な一定層もいるでしょうね。板挟みになってしまう広報としては辛いですね。

佐田:あとは、メディアに弊社のニュースやトピックを提案したときの反応です。キャラバンと言って、積極的にメディアにアプローチはかけるのですが、なかなか取り上げてもらえない時が苦しいですね。これは個人的なことでもありますが、営業部に所属していた時は数字として見えやすかったことが、売り上げに直結しない広報では成果が分かりにくい点がもどかしく感じるときがあります。社員の中には「これをやることに意味はあるの?」と感じている方もいると思います。この役割を伝えるために頭を悩ませることが多いですね。

渡辺:アパレル会社は続々増えていますし、目先の数字だけを追うのではなく、長期的な見え方を整えていかないといけないから難しいですよね。トレンドやブームになることも大事かもしれませんが、お客様に飽きられてしまわないように、10年後、20年後も愛され続ける努力をしなくてはいけない。

佐田:そうなんですよね。ブランドイメージはもちろんのこと、人材不足が社会問題にも挙がる今、「働きたい」と思っていただけるような会社を作っていかなければなりません。目先の売上だけではなく、同時に会社としての魅力も伝えていかなくてはいけない。未来への投資として、そこは重要だと考えています。

趣味を仕事にしている人が多い会社です

渡辺:今回、アダストリアの社内で撮影と取材をさせていただいていますが、社員のみなさんが個々におしゃれなファッションをされていて素敵ですね。ビシッとしたスーツを着ているわけでなく、思い思いのファッションを楽しんでいらっしゃる印象です。

佐田:弊社は服装が自由なので、縛りが全くありません。ラフではありますが、それぞれがこだわりを持っておしゃれを楽しんでいます。あとは、いい意味でオンとオフの差を付けずに働いている社員が多いです。

渡辺:自分の趣味を仕事に混ぜながら活動していらっしゃる方が多いのですね。

佐田:そうですね。弊社は部活動が盛んで、ランニング部やサイクリング部があります。役職や部署を問わず、共通した趣味を持った人同士が集まってフラットに趣味を楽しんでいます。仕事とプライベートを同時に楽しむのはとてもトレンドライクですし、だからこそ生き生きと働いている社員が多いのかなと思います。実は、サッカー好きの社員の会話から開発された商品も存在します。

渡辺:それは、どんな商品でしょうか? 気になります。

佐田:実際に売り出された商品はいろいろあるのですが、一例だけ紹介すると、サッカー好きの社員たちが出したアイデアで『niko and ...(ニコアンド)』というブランドが『Jリーグ』とコラボしたTシャツを販売しました。社員同士の会話から生まれた企画をそのまま『Jリーグ』に提案して、商品化が実現しました。

渡辺:『niko and ...』が好きな方には『Jリーグ』に興味を持っていただけるきっかけになりますし、逆に言えば『Jリーグ』のファンの方には『niko and ...』を知ってもらえるきっかけにもなりますね。これを機にはじめてショップを訪れた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

佐田:異業種のコラボ企画というのは話題性もありますし、お互いを知ってもらえるきっかけにもなるので、いい試みだと思います。提案した社員も自分達の提案が形になって、大喜びでした。

コーポレートスローガンは、“Play fashion!”(プレイファッション)

渡辺:アパレル業界は華やかなイメージがありますが、実際に働いていていかがでしょうか? 身だしなみのルールなどはありますか?

佐田:特にルールは設けておりませんが、やはり自社製品を着ている人は多いです。コーポレートスローガンに“Play fashion!”という言葉を使っているので、これを体現していきたいですね。ここで言う“ファッション”というのは、服装だけではなくて、食事や運動などのライフスタイルにも関わるものだと捉えています。「プレイ」というのは直訳すると「遊ぶ」ですが、例えば野球の試合が始まる掛け声の「プレイボール」など、真剣勝負の時にも使える言葉です。楽しみつつも真剣に取り組むといった意味で“Play fashion!”をアダストリアのコーポレートスローガンとしています。

渡辺:“Play fashion!”素敵な言葉ですね。

佐田:私も、広報として、率先して“Play fashion!”を体現していこうと思っています。お客様や他の社員から見ても華やかであるべきだと思うし、もしそういう風に思っていただけたのなら、それはひとつの成功ですね。どんなお仕事にも共通していますが、業務の中には華やかでないこともたくさんあります。外に出すか出さないかの違いなので、それをいかに感じさせないかというのもポイントですね。

渡辺:そうですね。とてもじゃないけれど、余裕がなさそうな人には仕事を振れないですものね。

佐田:そうです。広い心を持って“Play fashion!”をしている自分で在りたいです。

週4のジム通いでリフレッシュ!

渡辺:プライベートの時間を使ってセミナーを受けることもあるとお伺いしましたが、とても忙しくされている印象があります。体調を崩さないために気をつけていることはありますか?

佐田:週に4回くらい仕事終わりに家の近くにあるジムでトレーニングをしてから帰宅しています。

渡辺:仕事終わりに週に4回も? ……というより鍛えているから体力があるのでしょうか? ちなみにジムではどのようなトレーニングをされますか?

佐田:バーベルを持って筋トレをして、有酸素運動のレッスンを受けています。

渡辺:本格的にしっかり運動されていらっしゃるのですね。元々、スポーツをすることが好きだったのでしょうか?

佐田:全然好きじゃなかったです(笑) 太ったから運動しようと思ったのと、たまたま近所にスポーツジムができたということがきっかけでした。なんとなく行ってみたら意外と楽しかったんですよね。元々学生時代の頃にバスケットをしていて、運動をすることが苦手というわけではなかったのですが、大人になるとなかなか自分から機会を作らないとトレーニングをする機会がなくて。

渡辺:私も大人になってから、あらためて運動の重要性に気付きました。一日でも多く自分の足で歩きたいのなら体を鍛えておくということは将来の投資としても大事ですよね。

佐田:毎日の積み重ねだと思います。それに、仕事でネガティブになった日もジムに行くとリフレッシュできるんですよね。疲れている日は躊躇することもあるのですが、とりあえず行ってみると「やっぱり来てよかった」と思うことが多いです。腰が重いときこそ、とりあえず行ってみる。そうすると自分の意外なエネルギーに気づくこともあるんですよね。

「アダストリア=Play fashion!」という認識を広めていきたい

渡辺:佐田さんの今後の目標を教えてください。

佐田:まずは会社のブランディングですね! 「Play fashion!=アダストリア」という印象を持っていただけるように、このタグを広めていけるような活動をしていきたいです。

あとは、個人的な希望ですが、アダストリアのCMを作りたいです。ブランドとしてのCMは放映しているのですが、会社としてのCMがTVに流れたことはまだないので。アダストリアという会社を知っていただけるような仕掛けをたくさんつくっていきたいです。ブランドや商品はもちろん、様々なおもしろい取り組みをしている会社自体にも興味を持っていただけるように頑張ります!

インタビューを終えて…

アダストリアの佐田 楠都子さんと対談をさせていただきました。会社のスローガンに、誰よりも共感し、自分自身の心を持ちながら体現していこうという姿勢がとても素晴らしかったです。

何をするにしても“体が資本”なので、トレーニングをするという習慣があるというところにプロフェッショナルさを感じました。忙しく仕事をされているからこそ、コンディションが大切。上手に時間を使ってらっしゃる様子が伝わってきました。

「偉大な製品は、情熱的な人々からしか生まれない」

米国の実業家、アップル創業者のスティーブ・ジョブズの名言です。

今や商品開発部だけが新商品の提案をする時代ではなくなりました。肩書きで役割を分けるのではなく、アイデア次第で会社を代表するような大ヒット商品を生み出せるかもしれません。他部署の人でも企画を出せることで会社としての可能性もグンと広がると思います。アダストリアの今後が楽しみですね♪




この記事のライター

京都出身、東京在住。
ファッションや美容が大好きなおしゃれミーハーです♡

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