「子どもがほしい人は正社員になっちゃいけないの?」#これってハラスメントですか?!

「子どもがほしい人は正社員になっちゃいけないの?」#これってハラスメントですか?!

さまざまなハラスメントが社会問題として話題になっている昨今ですが、自分が被害にあった時、だれに相談すればいいのか、どこからがハラスメントと呼ばれるのかがわからず頭を悩ませている方も多いようです。そんなお悩みに弁護士、齋藤健博さんがお答え。今回は、契約社員から正社員になる相談を受けた人のお話です。


Q.子どもがほしい人は正社員になっちゃいけないの?

契約社員で営業事務をしている30歳です。
先日上司に呼び出され、正社員として働かないか?と声をかけられました。
条件に関しては特に不満もなく、わたしの年齢を考えた上でも有難い話だと思っています。
なのですが、面談の際に結婚の予定と子どもの予定を聞かれたことが気になっています。
私にはまだ、結婚の予定も出産の予定もありません。ですが、上司が言うには「子どもが欲しいと思っているのなら断って欲しい」ということなのです。

女性にとって、結婚や出産はとても大きいものです。もちろんタイミングもありますが、基本的には会社に居る人に迷惑をかけることも知っています。けれど、まだ結婚の予定すら決まっていない私に、いまそれを伝えてくるのは一体どういった意図があるのでしょうか。

私の職場では、職種に関わらず、女性がお茶出しや印刷などを行うのが当たり前となっています。この仕事は女性がやるもの、これは男性がやるものとある程度分けられていて、既婚者子持ちの女性管理職は居ません。今まではそれに慣れていたので、特にそれが変だなとは思いませんでしたが、先日の面談から少しずつ違和感を感じることが増えてきてしまいました。

契約社員という立場上、これがセクハラだモラハラだと騒ぐのは無意味だと思っています。けれど、違和感を無視して、子供を産むことを諦めなければ正社員として働けないものでしょうか。正社員の話を断って契約社員を続けても、気まずくなってしまい次の契約でこの職場を離れることになるのだろうと思うと、とても憂鬱になってしまいます。(ゆり/契約社員/30歳)

A. 雇用形態に関係なく、セクハラに該当!

セクハラに該当するでしょう。
派遣社員でも、契約社員でも、問題なくセクハラは成立します。労働者に対する性的な言動を意味するのであって、派遣・正社員を区別していないからです。問題は、面談の際に結婚の予定と子どもの予定を聞かれたことがセクハラとしてアウトになるかです。
当然、女性のライフプランニングには、結婚の予定も出産の予定もあひとそれぞれです。仮に、経営判断上これをアンケート的におこなうのであれば、経営判断が必要な分野なのでグレーでしょう。しかし、明確に、「子どもが欲しいと思っているのなら断って欲しい」というのであれば、それはセクハラです。

誰にも、出産の意思決定に立ち入りするには慎重であることが求められるのです。なお、ご質問にあった意図は、長期的に安定して就労してほしいとのことでしょうが、途中で辞められるのを困ることを口実にしているように思われます。
とくに、質問者さまの職場では、職種に関わらず、女性がお茶出しや印刷などを行うのが当たり前となっているような古典的な風土があり、能力に応じた評価がないことも問題です。決めつけで、この仕事は女性がやるもの、これは男性がやるものとある程度分けられていて、既婚者子持ちの女性管理職は居ないことも、時代遅れであるとはいわざるをえませんが、男性という異性であり、しかも逆らいにくい上司の立場から、明示的にセンシティブなことを言われ、強要されるのは、セクハラでしょう。違和感を無視する必要もなく、セクハラに該当することをしっかり主張するのが大切ではないでしょうか。

回答者:弁護士 齋藤 健博

自身のLINEIDを公開しており、初回相談はLINEで無料で行うことが可能な弁護士。ハラスメント問題や浮気・不倫問題の解決に定評があり、過去には弁護士ドットコムのランキングトップに名を連ねた経験も。YouTubeではセクハラ時の対応に関する動画なども公開している。多くの被害者の悩みである「セクハラの線引き」や、「残すべき証拠」などを動画で分かりやすく伝えている。
YouTube動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=gd8rwOXDKp0

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Cinq(サンク)-よくばり女子のはたらきかた-

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