意見を言いたい…けど言ったらなんて思われるのか。伝え方に悩みます
イヤな仕事を頼まれた時や、会社や仕事に対してのモヤモヤが溜まっている時。その環境や状況をよりよくするためには、相手にはっきりと自分の意思を伝える必要があります。とはいえ、伝え方を間違えてしまうと自分を不利な状況に持っていってしまうこともあるため「目上の人にこんなことを言っても大丈夫なのか?」「仕事を断るなんてできない…」と、つい意見を言うことに躊躇してしまいますよね。何かがあった拍子にカッとなって相手に攻撃的になってしまうのも避けたいところ。
そこで今回は、関係性を壊さずにきちんと自分の要望を伝えるためのコミュニケーション術をご紹介します。
言いづらい内容は分けて伝える! 「DESC法」を覚えて
言いづらい内容を話すとき、意識しておきたいのは、客観的かつ具体的に相手に伝えることです。何が言いたいのかがわからないとただの愚痴に聞こえてしまいますし、自分の主張だけを押し通してしまうとまるで自分が自己中心的な人であるかのように見えてしまいます。
そこで取り入れたいのが、DESC法。話す段階を4つに分けて、自分の意見をわかりやすく伝えるコミュニケーション術です。
「D」…Describe(描写する)
「DESC法」が指すDとは、「Describe(描写する)」という意味です。
自分が置かれている状況をわかりやすく、またはデータや数字などを用いて客観的に表現することです。
例:15〜18時まではスケジュールが埋まっている、昨年売り上げよりも30%利益が下がったなど
「E」…Express、Explain(表現する、説明する)
Eは、Express、Explain(表現する、説明する)という意味。
ここに関しては、Dで述べた客観的な視点に、自分の感情を乗せていきましょう。本当はこうしたいと思っていることや、困っていること、改善したいという気持ちを素直に伝えると良いでしょう。
例:行きたいけど行けない、人手が足りていない
「S」…Suggest、Specify(提案する、具体的に挙げる)
Sは、Suggest、Specify(提案する、具体的に挙げる)という意味。Eのことを叶えるために、こうするのはどうか? という具体的な提案を加えましょう。具体的かつ現実的な解決方法や代替案を出すことです。
例:15時前か18時以降はいかがですか?、人を採用したい
「C」…Choose、Consequence(選択する、結論)
CはChoose、Consequence(選択する、結論)を意味します。
Sで提案した内容が大丈夫なのかを確認したり、受け入れられなかった場合は代替案を考えるなど、判断をしましょう。
例:別日であれば調節可能です、採用担当者と相談します
頼まれた仕事を断りたい! 「DESC法」を使うとどうなる?
例えば、仕事で忙しいときに、さらに追加の仕事を依頼された場合です。忙しいから仕事を受けられない…そんな時は別の人に聞いてもらうか、別の日に対応をするしかありません。DESC法を使うと、このような文章になります。
「(D)本日は18時までに〇〇課長の資料作成をしなければならなくて、(E)手伝いたいのですが、手が離せない状況にあります。(S)急ぎであれば、●●さんに聞いていただけますか? (C)明日以降であれば、私も対応できます」
伝え方に気をつけて、人間関係を円滑に
いかがでしたか?
自分の状況に気持ちを添えて伝えれば、相手に必要以上イヤな気持ちを与えることがありません。何か問題があった時はぜひこの、DESC法を使ってみてくださいね。DESC法の組み立てのポイントとしては、結論になる「C」から逆算することです。何を一番伝えたいのか、どうすれば良いのか、今どのような状況にあるのか? と遡って伝えたいことをわかりやすく整理しましょう。
自分一人で仕事を抱えたり、イエスマンになってストレスを抱える必要はありません。伝え方に気をつけて、自分の意見を発していきましょう。