暴言を吐く人が社内にいることによって起こるデメリット



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会社に暴言を吐く人がいる…悪影響は?

社内の人間が仕事をこっそりサボっているのを見つけてしまった時、社内で大きなトラブルがあった時など、誰かを叱らなければならない状況になることがあったとします。そんなとき、皆さんはどうやって相手に伝えていますか?
別室に呼び出して話をする、その場で直接指摘するなど、方法はさまざまありますが、もし暴言を吐いて叱りつける行為をする人がいたら……それは社内にいるメンバーにとんでもない悪影響を与えている可能性があり要注意が必要です。

今回は、アメリカのジョージタウン大学の教授クリスティーン・ポラス氏が研究した結果を元に、暴言を吐く人が社内にいることによって起こるデメリットについて紹介していきます。

まずは、クリスティーン・ポラス氏が行った、3つの実験の詳細についてです。

1つ目の実験は、実験者が、一部の参加者(被験者)の属するグループをけなし、その後単語パズル(単語のつづりを入れ替えるパズル)を出題、さらにれんがの使い方に関するアイディア出しの課題も続けて行い、それぞれの処理能力と創造性を測ったというもの。

2つ目の実験は、忙しい教授が、課題を行う前に一部の被験者たちに「忙しい教授の邪魔をした」という理由で、無礼な言い方で注意し、叱責された被験者に対して単語パズルとクリエイティブなアイディアの数を測ったというもの。

3つ目の実験は、無礼な行為を目撃した人に対して、同じ課題を与えて反応をみたというものです。

暴言を吐かれた人への直接の影響が大きい

どんな理由があったにせよ、無礼な言い方でものを言われると落ち込んでしまうのが人間ですよね。

実際に、これらの研究を重ね、わかったことは直接暴言を吐かれた人は、処理能力が61%、創造性58%低下するということでした。

トラブルが起こった時、焦ったり、イライラしたり、ネガティブな感情になってしまうのは仕方のないことですが、それを感情任せに相手に暴言として伝えること。それは後の業務に対して影響が非常に大きいということを理解しておかなければなりません。

暴言を吐かれた人のチームメンバーへも影響する

また、暴言を吐かれた人が属しているグループにいた場合についても、処理能力が33%、創造性39%落ちるということがわかっています。

同じ部署の人間や同僚など、暴言を吐かれた人に近いメンバーに対しても、3割以上の影響がある。つまり、その後の仕事の生産率がチーム全体で下がってしまうということです。

これは別の話にはなりますが、様々な人の転職経験・理由についてインタビューをしている際に「怒られている人を見るのが辛くて仕事をやめた」という人の話を聞いたことがあります。
決して怒られているのが自分自身でなくとも、普段から暴言を吐かれている人を近くで見ている人には、大きなストレスがかかっているということを知っておきましょう。

目撃した人への悪影響も

では、怒られているのが、自分の近しい人間ではなかった場合はどうなのでしょう?
この実験では、他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけの人のそれぞれの能力値も集計しています。

結果は、他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけの人は処理能力が25%、創造性45%落ちるというものでした。

例え知り合いでなく、同じ場に居合わせただけの人であっても、これだけの影響があるのです。会社で暴言を吐く人が1人でも居たら、それは社内にいる全ての人に悪い影響を与えていると考えても良いでしょう。

トラブルがあっても「暴言」は避けるべし、社内に暴言を吐く人がいる場合は注意を

いかがでしたか?
実験結果をまとめるとこのようになります。

・直接暴言を吐かれた人は、処理能力が61%、創造性58%落ちる。
・自分の属しているグループに暴言を吐かれた人は、処理能力が33%、創造性39%落ちる。
・他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけでも、処理能力が25%、創造性45%落ちる。

どんなトラブルがあっても暴言は避けるべきですし、怒りを抑えられないのであれば、アンガーマネジメントを試す、または「なぜ?」と一度疑問を自分に投げかけてから注意するという癖をつけるべきです。社内に暴言を吐く人がいることは、会社にとってデメリット大きいのです。
むしろ、トラブル本体より先に、その人の対処を考える必要があるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。