ストレスに強くなりたい…
毎日の仕事や人間関係、プライベートの悩み……。何かとストレスを抱えることが多い社会人。ひとつひとつみれば小さなことでも、同時に問題がおきたり悩みができると一気にストレスは倍増し、心の中の大きな塊となって居続けます。きっと誰しもが、抱えているストレスを「解消したい」と思っていることでしょう。けれど、私たちから実際にストレスをなくすことはできません。ストレス耐性をつけてストレスとの上手な付き合い方を覚えることが大切です。今回は、ストレスに弱いあなたがストレス耐性をつけるための方法について紹介していきます。
ストレスを分析する
ストレスは「心の緊張」とも呼ばれています。自分ではどうしようもない悩みに対面した時に、その対処方法がわからず心がこわばってしまったことからモヤモヤとした不透明な感情が膨れあがっていくようなイメージです。では、ストレスの具体的な原因は一体なんなのでしょうか?
あなたが最も大きな緊張を感じるもの、それは仕事でしょうか、家庭でしょうか。どんな状況が自分の心を圧迫しているのか、まずはストレスの形を分析する必要があります。
STEP1:原因の書き出し
「これがストレスの根源である」というようにストレスの原因がハッキリ理解できていれば、多少は我慢ができたり、解決策を考えることによってストレス解消の糸口を探すことができます。ですが、色々なことが同時に重なってしまった時こそ、ストレスの原因がわかりずモヤモヤと膨れていきます。
そのため、あなたにストレスを与えている大きな原因をまずは書き出すことです。そして、その他の積み重なった小さなストレスも。箇条書きにしてストレスの要因をとにかくまずは客観視することです。
ストレスの原因を書き出すときは、PCやスマホを使うのではなく、アナログな「紙」を使うのがオススメです。「普段はこんなことでイライラしないのに……」と思うことがたくさんリストアップされてしまったのであれば、書いたリストをびりびりに破るだけでもストレス発散になりますよね。小さなストレスは、問題視して広げるのではなく、他のことをして発散させた方が負担になりません。「紙を破ったくらいじゃ解消できない」というものだけ、深掘りしていくのです。
STEP2:解決に必要な素材を探す
あなたが書き出したストレスの原因を、解消するために必要な材料は一体なんでしょうか。
例えば、仕事や職場に大きなストレスを感じているときです。あなたを苦しめている問題は「忙しくて時間がない」ことなのか、「給与が足りない」ことなのか、「残業が多い」ことなのか。もしかしたら「人間関係」かもしれません。
その場合、解決するために、必要なものは「時間」や「お金」、「人」……というように解決に必要な素材を探していきましょう。もし「全部イヤだ!」というように全ての原因をまとめて考えているのであれば、物事に優先順位をつけるのと同じように、“嫌いなもの”を選ぶのではなく、自分がもっとも“好きじゃないもの”というように目線を変えて、一番の原因とそれを解決するための素材を導き出してください。給与に不満があるのであれば、自分の市場価値を計算した上で転職活動に踏み出すこともできます。人間関係に不満があるのであれば部署移動を希望するなど、解決の糸口を探すことができるようになりますよ。
STEP3:実践する・想像する
解決の糸口が見えたり、一度決意してしまえば、これまで抱えていたモヤモヤから吹っ切れてストレスが随分と小さくなっていることもあります。「いつまでに改善されなければ、やめよう」というように割り切ることも手段のひとつなのです。
一番難しいのは人間関係による悩みでしょう。例えば、自分にとって一番のストレスが「上司」にあった場合。改善する方法として思いつくのは、①上司との付き合い見直し仲良くなること(好きになるための努力をすること)、②新しい上司を必要とすること、③新しい仕事に就く の3パターンでしょう。
一番割り切りやすいこと言えば③の新しい仕事に就くことですが、実際には生活もかかっていて、踏み出せないということもありますよね。「理想は③だけど、やるしかないのは①だろうな」と諦めてしまうこともあるでしょう。
そんな場合も、実際には難しい③を実行した場合を想像してみましょう。想像することによって、自己欲求の実現に近い快感を得られて満足できることもあります。本気でそれを選びたいと思った場合も、仮説を立てて相手がどうでるか、といくつか対策を練っておくと心を強く保つことができます。
原因は自分でつくっている場合もある
ここで、少し違う話をしましょう。
あなたがストレスの原因だと思っているものが、“外的要因だけ”だとは限らないということです。ストレスは心の緊張。もしかしたら、そのストレスは自分自身が生み出しているものなのかもしれない、ということです。
「また怒られるのかな」、「どうして自分はこうなんだろう」、「これから大丈夫かな」、というように自分自身で必要以上に、恐怖や不安を作ってはいませんか? それがストレスや憂鬱の原因となっているのかもしれないということも考えてみましょう。「外的要因(誰かのせいにしたり、モノのせいにしたり)に変換したい」という自分のズルさがもしかしたら存在している場合もあります。自分自身に都合の良いように、「誰かのせいにしている」と気づいた場合には、相手との向き合い方が変わってきます。ストレスとうまく付き合っていくためには、自分自身を探ることも必要なのです。
借りることも覚える
もしあなたが、自分で自分を追い詰めてしまうタイプの人間なのだとしたら、“人から借りる”ことを覚えてみるのも大切です。家事・育児で疲れが溜まっているのであれば、思いきって両親や旦那(妻)、友達の手を借りたり家事代行を使うのも手段です。それをやったからといって、あなたが「女として失格」というレッテルを貼られるわけではありません。人の手を借りるのは手段であり、悪いことではないということを覚えておいて。
完璧に「がんばろう」と、負荷をかけているのは自分自身なのかもしれません。
理解ができれば、解消できる
冒頭でもお伝えしましたが、「これがストレスのもと!」という原因がハッキリしているのであれば、我慢ができることってあります。つまり、原因がわかることで、心の中で引っかかっていたわだかまりがほぐれ、流れていくものがストレスでもあります。感情でこれは「ストレスだ」と判断するのではなく、要因を分析することで、ストレスとの上手な付き合い方や向き合い方が見えてくるのです。
冷えた体で、疲れも溜まってくれば、老廃物がどんどん溜まってくるのが身体です。同じように、不満がたまって、心の滞りが悪くなるのがストレス。何かひとつでも、詰まりを解消することで、他のことも気にならないような流れが自然とできてくることがあります。あとはよく寝て、よく食べることを忘れずに。今あなたの心のわだかまりになっている要因は一体なんでしょうか? ぜひ分析をしてみてくださいね。