心地が良いのは、類友だから
人は、居心地の良いところや、話していて安心する人間関係を好みます。しかし、「MY WORK ヒント」の観点から見ると、居心地の良さは成長の妨げになることがあります。なぜなら、「居心地が良い=今の自分と似ている」からです。
仕事の成長を考えると、自分より少しでも吸収できる“何か”を持っている人間関係を作ることが大切。“何か”というのは、異なった価値観でも良いですし、経験したこと、別ジャンルの職種など、等身大の自分にはない「違和感」を感じることがキーになります。
緊張や違和感に、成長のヒントあり
先輩や上司のいる空間で、いつもと変わらず、楽しくワイワイおしゃべりできる!という方は少ないことでしょう。「仕事の付き合いで飲むお酒は、美味しくない」と表現することもあるように、緊張していたり、遠慮していたりすると馴染めないものです。
しかし、この「違和感」に敏感になると、自分に足りない部分が見つけやすくなるので、アンテナを高く張ってみてください。
人間関係の入れ替わりは、ごく自然なこと
長い付き合いをすることだけが、良い人間関係ではないと私は思います。
短い時間を過ごした関係でも、そこから吸収できるものの大きさは計り知れません。
先日、たまたま隣に座っていた外国人男性に、話しかけられたことがありました。私が、ご飯屋さんでパソコン作業をしていたのが、相手にとって違和感だったのか「ポテトでも食べないか?」とイヤホンをしていた私に、フライドポテトを差し出してきたのです。
音も周りも遮って、自分の世界に入っていた私は「ポ、ポテト…!?」と戸惑ったのと同時に、英語が話せないので一瞬どうしようか迷いましたが、思い切ってポテトをいただくことにしました。私にとっては「違和感」どころか、もはやチャレンジの領域。しかし、パソコンで翻訳を使いながら会話をしていると、どうやらロンドンで出版関係の仕事をしている人でした。
「君は何をしているの?」「どうして、そんなにタイピングしているの?」と聞かれながら、その日だけのコミュニケーションでしたが、思わぬ共通の話題からロンドンのニュースについて、ジャーナリストとライターの違いなどの話題で花を咲かせました。短い時間でしたが、「違和感」や「緊張感」を通して、新しい気づきを発見できた気がします。