入社2年目の孤独とは?
入社1年目の新人期間は、周囲の関心が高いぶんフォローも手厚く、入社3年目というタイミングを節目とみている所があり、面談や研修など実施をしている企業が多くあります。
少し仕事に慣れ始めた2年目は、1年目と3年目の狭間となっていて、研修や面談の機会も一気に減少し、周囲の人との絡みが一気に少なく、黙々とお仕事をこなすことが増えます。その結果、必要以上に不安や悩みを一人で抱え込み、孤独感を感じてしまうことが多いのです。1年目はフォローしてもらって、なんとか残り超えてきたけれど、2年目で急につまずいてしまいこれからのキャリアについて悩んでしまう。
これが、スポーツ界でよく使われる「2年目のジンクス」をなぞらえた表現で“2年目の孤独” という人事担当がよく使っていた表現だといわれています。
孤独ではなく”自由”だと思いたいけれど、そうじゃない
“孤独”という表現を使うと悪く思えますが、指摘ばかりで疲れるし気も遣う。1年目と比較した時、圧倒的に2年目って”自由”なんじゃないか? と考える人もいますが、そういうわけにはいきません。
今まで先輩や上司と一緒に行動をしていたのが、一人で行動するようになり、急に責任感というものを感じ取るのです。自由ではなく、”プレッシャー”がのしかかります。後輩もできてくるとさらに、先輩らしさを見せなきゃと意識するが故に悩んでしまうのです。
また、同期とも交流があった1年目と比べて、それぞれの部署へ配属が決まったりし、交流が減少します。先輩ではなく、同期に聞いてもらいたい不安や悩みもあるのに、疎遠になってしまい寂しさを感じることも。
2年目になって気がつくことも増える
1年働いてみて、会社のことや仕事について気づきを得る2年目。
例えば、この会社は自分が成長できる環境ではない、と思うこともあれば、先輩である管理職層を見て出世しても決して幸せな働き方ができそうにない、と解釈をしたり…。不満や疑いを持つことも増えれば、自分がどれだけ成長しているのかわからないといった不安や、同期がどれだけ仕事をできるようになっているのか、を気にするようになります。
就活中や働いて間もない頃にはわからなかった、会社についてが見えてくることで、辞めたいという気持ちが芽生えたり転職を考え始めるきっかけがあるのです。
つまずきを無くすために先輩たちにできることは?
2年目の孤独があることを知った上で私たちは何ができるでしょうか?
まずは、2年目になるという準備をする機会を作ってあげることです。新人が入ることはわかっていても、環境の変化にはついつい戸惑ってしまうもの。今後はどういうことを考えていけばいいのか? 2年目はどのような仕事が増えるのか? を先輩の立場の人は伝えてあげると良いでしょう。
また、これは筆者の考えはありますが、定期的な交流会は3年目までは必要だと思えます。大規模な研修ではなくても、懇談会のようなものを上の立場の人が設けてあげることで、同期の状況への理解もでき、悩んでいたことが解決できる良い機会となります。
影が薄くなりやすい2年目は、大きく成長するための大事な通過点。先輩である立場の人は、孤独ではなく自信を与えてくださいね。