はじめての「茶道」を楽しもう!
茶道は日本の伝統文化のひとつ。 最近では、”お菓子を食べられるから”なんて理由もあり、女性からとても人気のある習い事となりました。
茶道教室に行くことで、日本ならではの礼儀作法を学ぶことができ、立ち居振る舞いも美しくなる、という他にも、おだやかに過ごす時間がもてるようになることで、精神的な落ち着きも得られるようになるという、女性にとってのメリットがたくさんある習い事です。
そしていただく抹茶にも、デトックス効果や、アンチエイジング効果などの嬉しい効果がたくさんあります。
持ち物
基本的な持ち物は、
・扇子
・帛紗(ふくさ)
・古帛紗(こぶくさ)
・懐紙(かいし)
・楊枝
・帛紗ばさみ
・変え足袋(靴下)などです。
今回は扇子・懐紙・楊枝のみ持っていき、その他はレンタルさせていただきました。 茶屋に入るまえには、必ず手を清めて、アクセサリーを全て外しましょう! 大切なお道具が割れてしまったり、傷つけたりしないように十分気をつけて。
座り方
正座は背筋を伸ばして、両膝をにぎりこぶし1つ分くらい開けて座ります。 手の位置は、亭主はひじを張って太ももの上に、客は両手を膝の中心に重ねて揃えます。
おじぎの仕方
おじぎの仕方にもTPOがあるのが茶道。 「真」「行」「草」の3つのスタイルがあります。 どれにしても、姿勢は正しく、相手を敬う気持ちをこめることが大切です。 頭を上げるときにも、静かにゆっくりとした動作を意識します。
道具の扱い
道具をもって運ぶときには、基本的に両手を使います。 下の方をしっかりと持ち、片手を添えてバランスをとります。 道具を二つ同時に持つこともありますが、どれも道具を落とさないように、大切に扱うことが大切です。
指先は常にきちんとそろえるようにしましょう。 動きを美しく、丁寧に見せることができます。
音も大切
「音」を合図として大切にしているのも日本ならではの習慣です。 お茶を飲み、最後に音をたてることもあるようです。 これは、おいしくいただいたことを亭主に知らせる証だそうです。
和敬静寂
お茶の心得を示す言葉「和敬静寂(わけいせいじゃく)」。
「和」は、心を開いて相手と接すること、
「敬」は、相手を敬い、尊敬する姿勢、
「清」は、目に見えているものだけではなく心も清らかであること、
「寂」は、動じず、静かに過ごすことを指します。一文字ずつに、深みのある意味やメッセージが込められています。
体験してみて
作法がまったくわからず、なんだか恥ずかしい…!というくらいに、茶道はとても奥が深かった!
上に書いたのはほんの一例だけで、文章にするのが難しいくらい細かい礼儀もたくさんあります。
だけど単純に思ったことはお茶がおいしいということと、リラックスした良い時間が過ごせたということです。
初めてだったので、最初は緊張感もありましたが、みなさんと共に会話を楽しみ、おいしいお茶とお菓子に癒され、充実したひと時を過ごせたと思います。 みなさんの優しくて暖かい印象がとても居心地よく、女性としての美しさ・芯の強さを感じました。
掛け軸にかいてある文字をしっかり読みとって感じたり、器のひとつひとつにこだわり、繊細な中に心を揺さぶられるような奥深さも魅力的だと思います。一日でとても覚えきれない量の所作・作法があるため、実践しつつ直接教えていただくことで、徐々にわかってくるのかな、と思います。
体験したあとの方が興味が出る
体験してみて、さらに興味が湧くものが茶道である、とも感じました。 例えば、使う小物のひとつひとつの情報、そして着物も。
職人さんが手作りでつくったもの、何十年も何百年も使われていた小物、すべてのものを尊重し大切にするのです。 そして、茶道を習われていた皆さん、やはり所作や動きがとてもきれいで、今日本人として足りていないものをたくさん感じ取ることができました。 流派によっても違ったこともあるのですが、共通するのはやはり「美しさ」だと思います。
ぜひ一度体験してみてほしい
体験が終わったあとも。先生とお茶会についていろいろな話を伺わせていただきました。 先生は、茶道のマナーなどのほかにも、人としてのマナーや心得、身になるための言葉をとても熱心に、わかりやすく伝えてくれました。
単純に茶道をいうものを学ぶのではなく、感度の高い先生に聞いた話だからこそ、耳に入ってくるといった情報もとても多かったと思います。
素敵な人に、良い話を伺えるのはとても貴重な経験だし、普段接することもない貴重な機会をいただけたと大変嬉しくく思っています。柴山犀光先生、ありがとうございました。
今回体験させていただいた、柴山犀光(しばやまさいこう)先生について
柴山不言経歴
柴山不言という名前は準行字は公安、また、不言庵、恬静庵、漂麦園にある。
安政4年2月9日に名古屋市大津町に生まれる。 7歳の頃、書法を学び、8歳の頃に読書を学び、11歳に藩校明倫堂に入る。 文学武技を学びながら、原彦四郎に剣道を中山大作に鎗術、その他の武芸を学ぶ。 15歳の頃、清の国の人の、尾張藩主の御学問教師として、職位し官話や詩書を学んだ。
明治7年、文部省管轄師範学校が建てられたあと官費生として学び、知多郡巡回教師となり、また小学校長として教育に従事。 明治13年、仕事を辞め、ハリストス正教を奉じ、16年東京駿河台の伝教学校に入り、 主教ニコライ師のもとハリストス正教を奉じ、大阪・京都・名古屋の諸教会を管轄する。
明治37年~8年、戦役露国俘虜の名古屋にある将官以下四千人のために奉事を務めること2年、その功を賞して明治40年露国聖務院より賞状を露国皇帝より純金胸かけの十字架を賜った。 大正6年、主教セルギイ師の命令により露国 シマーコフカ修道院へ。 大正9年の夏、公会により長司祭を任せられた。 茶道は初め久田流で、有楽流を藩主 徳川氏の茶道山本洞伝に学び、その後、千家裏流を月の家老師に学び、さらに柴田宗茂師について千家表流を修得。 茶道の研究について飽き足らず、南方録を研究し、田中仙樵氏と交流をもつ。 著書に「茶人系譜」「本朝陶器誌」「正教の栞」「喫茶南坊録」がある。
お稽古・見学に興味がある方はこちらから
お稽古、見学などにご興味のある方歓迎。 茶道不言庵にご連絡ください。
東京都小金井市前原町3-29-13
茶道不言庵
柴山犀光
042-381-1104