ソクラテスから学ぶ、働くことに疲れたときの処世術



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古代ギリシアの哲学者ソクラテスをご存知でしょうか?
哲学の祖といわれるソクラテス。学校の授業などで名前は聞いたことがあるという方もいらっしゃるとは思いますが、彼は文章で記録を残していないため、本人に関する情報はほとんど明かされていません。本人の情報は明らかになっていないにも関わらず、ソクラテスの考えは、長い間語り継がれてきました。これは、現代の世の中にも通ずるものがあり、働く人たちの心を豊かにするものだからだと筆者は思っています。

仕事をしていて、「自分は何をやっているんだろう」と自分を見失いかけたときに知っておきたい、ソクラテスの哲学についてご紹介します。

知らないことを恥じない。「無知の知」

無知の知とは、「無知であることを知っていること」という意味で、つまりは「自分には知らないことがあることを自覚している」ということです。

大人になると知らないことが恥ずかしくなり、知ったかぶりをしてしまうこともあれば、逆に自分は色んな経験をしてきたから色んなことを知っていると自負する人もいます。しかし、一番賢いのは、自分は何も知らないことを認め、学び続ける姿勢なのです。

無知の知であることに気が付くには、謙虚な心が必要です。例えば「私は美容に関してのスペシャリストだ」と自信を持っているとします。もちろん、自信を持つことも大事なことですが、それに満足するのではなく、この知識は本当に合っているのか? 周りと相違はないのか? と見直し、さらなる知識を磨くのが一流なのです。


(@akarieam)

自分が優れた人材だと思い込めば、自分の成長はそこで止まる。ソクラテスは私たちに、そう伝えたかったのではないでしょうか。まだ、未熟者でいつも怒られてばかりだという人も、その分伸びしろがある。諦めず今の仕事をつき進んでみることで未来が切り開かれることでしょう。

残念ながらソクラテスの無知の知は、皮肉に捉えられ死刑という結果になってしまいましたが、現代の世界では私たちに勇気を与えてくれる思想です。

何の為に働いているのか?「生きる為に食べよ」

ソクラテスは思想を追及していく上で、数多くの名言を残しています。その中でも印象的なセリフをご紹介します。

生きるために食べよ。食べるために生きるな。

生きる目的は決して食べること、つまり日々の生活を維持して生きていくのではなく、自らがやりたいことをやって生きていくこと。食べることは生きるための手段であって、目的ではないという意味です。

この「食べる」は仕事に置き替えてみると
「生きるために仕事をせよ、仕事のために生きるな」といった文章になります。

……なんだかグサッときませんか?
現代の社会人は後者のような生き方をしている人が多くいます。しかし、仕事は人生を豊かにするものであって、仕事のために生きる必要はありません。自分のやりたいことを優先し、その中に仕事がある。一番良いのは「好きなことを仕事活かす」ことかも知れませんね。

まとめ

いかがでしたか?

思想・哲学というと、なんだか難しいように感じるかも知れません。確かに奥は深いですが、自分の心を豊かにする考え方です。悩んでいるとき、落ち込んでいるとき、生きづらさを感じたときに偉人の言葉に触れると、気づきを得ることができ、活力を取り戻すことができます。

1000年以上前の考えが、現代の社会人に通ずるものがあるなんて不思議ではありませんか? 今回は筆者の解釈でソクラテスの思想を読みほどいてみましたが、ぜひご自身でも解釈し直してみてください。きっと、面白い発見があるはずです。