出産後の職場復帰はどうする…? 短時間勤務のデメリットについて



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育児休暇が終わり、会社への復帰時期が決まると大体の女性たちが「時短勤務」することを選びます。ですが、意外と知られていないのが、時短勤務のデメリットです。時短勤務で働くことを選んだ女性のほとんどが、口を揃えて「時短勤務のデメリットをもっと早く知っていたかった」と言いものです。
仕事と育児の両立のためにベストだと思った働き方が、逆にデメリットだらけで悩みになっていた……と後悔することのないように、時短勤務のデメリットについて考えておきましょう。

短時間勤務になっても、仕事量が変わらない

「働く時間が短くなったら業務も減る、と当然のように思っていたけど、実際はそうじゃなかった。(32歳/女性・回答なし)」

働く時間は変わったものの、作業量は変わらず、結果的につらい思いをしたという声が多く挙がりました。また、サポート職に変わったことで、今まで任せられていなかった人からの急な依頼が増えたと語る方も。業務量に変化がなければ、働く時間が変わったとしても結局はどこかで同じ働きをしなければなりません。今まで以上に追い込む必要があり、精神的なプレッシャーを感じることが増えるかもしれません。

帰ると決めた時間に帰れないことがある

自分以外の人は通常の勤務をしているので、自分のスケジュール通りに物事が進まない。結果的に帰ると決めた時間に帰れないことが多い(34歳/広報)

「人のサポートをすることが増えたので、遠慮なしに業務を追加されて、それが結果的に辛くなった(29歳/営業事務)」

時間が変わったのは自分だけ……となると人と関わることが多い仕事をこなしている方は、なかなか思うようにスケジュール調整ができません。これまで以上に周囲との連携を取りながら、物事を進め、理解してもらう必要があります。スケジュールやタスク、仕事の内容を共有・見える化させることで多少の改善はできますが、時短勤務だからといって絶対に時間通りに帰宅できるかどうかはわからないという現状があります。

責任のある仕事、やりがいのある仕事を任せてもらえない

営業職をしていましたが、今は営業事務としてサポートに回っています。営業サポートには、自分と同じような状況の女性が多いのですが、サポート=時短という見え方が結構あって、今までの自分とは全く違った環境です(28歳/営業サポート)

時間外対応が多い職種に就いている人が時短勤務になると、作業内容や部署を変えられることがあります。しかしそれが、本当に自分に求めていることなのか? と聞かれるとそれはまた別の話。とくに「営業が好き」という女性が時短勤務になると、違う仕事を任されるケースは多いのですが、それによって自分のキャリアの選択肢が制限されることは、不満の種になります。

この方のように、部署を変えられたことによって、まるで自分自身が区別されたかのように感じることもいるでしょう。あらかじめ、自分の配属先や業務内容については希望を出しておくことをオススメします。

仕事内容・量に対しての評価が低くなる

「子どもが急に体調を崩すかも知れないから」という理由で、仕事量を減らされることになりました。女性上司からの心遣いだとは聞いたのですが、今まで急な遅刻や早退をしたことはないのに、なぜそうなるのか、不思議です。(34歳/人事)

いつでも、誰でもできる仕事しか回ってこなくなって仕事に対する評価が下がった(27歳/IT会社勤務)

仕事に対しての成果・評価がわかりづらくなってしまうことから、周囲からの理解が得られない場合もあります。必ずしも悪意があるとは言い切れませんが、時短勤務になったときの評価基準が明確になっていない企業も多いため、このようなことが起こりやすいのでしょう。

昇進や昇格が遅れる

長期休暇や時短勤務の影響で、同期との仕事に差がついた(31歳/ブライダル業)

同期の男性陣はどんどん昇格していくのに、女性は変わらない。気のせいではないと思う。(27歳/金融)

休暇や時短勤務の影響で、昇進・昇格のタイミングに変わることもあるようです。同性が多い職場になると、その違いも顕著に見えてしまうのだとか。
また、時短勤務になることによって支給される給与額が減ることになります。給与は下がっても、年金や社会保険料などの差し引き額は変わらないことから、「収入が下がった!」と認識してしまい、このような不安を感じやすくなってしまうのではないでしょうか。

職場の上司・同僚からの理解が得られないことがある

実家が近く育児にも協力的なので、時短勤務は必要ないと思っていましたが、半強制的に時短勤務になった(30歳/企画・マーケティング)

時短勤務なのは周囲も知っているけれど、やはり早く帰るということに対して周囲の目が冷たく感じる(25歳/事務)

ロールモデルがいないことによって、周囲からの理解が得られないこともあるようです。制度としては設けられているものの、これまでの事例がないことによってどのような対応をするのが一般的なのかがわからなくなっている状態です。働く女性の増加に伴い、社内で意識の改善ができればよいのですが、明確な対処法も見つけづらく、頭を悩ませる女性も多いことがわかります。

会社をよく見極めるタイミングでもあるかも

自分のライフステージに合わせて、働く場所を変えたという女性もたくさんいます。自分が勤めている会社がどのような環境なのかをよく見極めるタイミングでもあるかもしれません。仕事と家庭、もちろん人によって働き方の理想形は違います。自分にとって、後悔のない選択をしていきたいですね。