有給休暇をポジティブに活用! 株式会社プログレスのユニークな取り組み

有給休暇をポジティブに活用! 株式会社プログレスのユニークな取り組み

株式会社プログレスは有給を取得する際に起こる“後ろめたさ”を無くすべく、有給を申請する側も受け入れる側も、ポジティブに受け止められるためのユニークな制度を作ったのだそう。「ビューティー休暇」「プチギブアップ休暇」、さらには「ドラゴンボール休暇」という休暇も。一体どんな制度なのでしょうか?


みなさんは有給をしっかり取得できていますか?

有給休暇の取得は全社員に求められるものですが、なぜか「有給を取りたい」と発言することにどこか“言いづらさ”や“後ろめたさ”を感じている人は多いものです。

現に、転職支援サービス『UZUZ』の発表した調査データによると、実際に有給休暇を取得するときの理由の1位に「風邪や病気などの体調不良」が挙がっています。休暇を取得することが義務化されることが決まりましたが、プライベートな予定で取得することができていない人はどのように今後休暇を取得すれば良いのでしょうか。

アクシデントへの対処として有給を消化するのではなく、もっと自分のために有給を使いたい。

株式会社プログレスは「もっとポジティブに有給を利用して欲しい」という思いから『ビューティー休暇』『プチギブアップ休暇』というユニークな制度を導入しました。さらにはなんと、あの有名漫画から取られた面白い名前の休暇制度も……?!

一体そのユニークなネーミングはどこからきたのか? そしてその制度はどうやって社員に活用されているのか? Cinq編集部は戸建て住宅の建築設計・販売、不動産を用いた資産運用のコンサルティングを行っている株式会社プログレスさんに直接お話を伺うべく、新宿にある本社にお邪魔してきました!

ちょっと言いにくい・申請しにくい理由のお休みに名前を

今回取材に答えてくれたのは、人事部・デザイナーの岸 春華さん。早速、気になる制度についてお話を伺いました。

まず『ビューティー休暇』と『プチギブアップ休暇』、それぞれどんなタイミングで利用されているのか教えてください。

ネイルや美容院というのは休日よりも平日の方が値段が安かったり、予約もとりやすいというところから、半休またはフルでお休みを取られるように設定された制度が『ビューティー休暇』です。
社員の男女比が7:3の比率で、女性社員の割合が少ないことから「女性らしくいたい!」という気持ちが理解されにくいということもあり「もっと女性が働きやすい環境を作るにはどうしたらいいんだろう?」という疑問から生まれました。

『プチギブアップ休暇』はその名の通り、飲み会の次の日や二日酔いで「体調は悪くないけど、単にちょっと仕事がしんどい……サボりたい……」という日に潔く休むことができる制度です。
営業は業務上、帰宅時間が21時をすぎることもあるので、午前中起きるのがつらいときなどに使用したりしています。女性だと、生理で辛いけれど「男性の上司には言いにくい」といったときにプチギブアップ休暇を使っている人もいますね。体調というのは、当日にならないとわからないものなので、この休暇に関しては引継ぎが問題なければ当日の申請でも認められています。

どちらも、なかなか言いづらい理由ですよね。この休暇ができた背景を教えてください。

今まで、有給休暇を率先して消化する人が少なく「どうすればみんなが有給を取ろうと思ってくれるのだろう」という課題がありました。さらに来年度からは有給消化の義務化がはじまるので、最低でも5日は有給を取らなくてはならなくなります。

しかし、弊社としては5日とはいわず「全部使い切ってほしい!」という思いがあります。
堂々と有給を取ってもらおうと、ちょっと言いにくい・申請しにくい理由のお休みに名前をつけて、気軽にとってもらうため導入しました。

実際に導入をしてから、有給消化率に変化はありますか?

導入してから営業も内勤も関係なく使ってくれるようになりました!

私も最近『ビューティー休暇』を使いネイルサロンに行ってきたのですが「ビューティー休暇を使ってます」と堂々と発することで「会社の制度を積極的に利用していていいね!」と認識してもらうことができます。有給を使うことが会社にとって良いことをしている、という流れができているので、罪悪感を感じることもありません。

また、仮病を使わずに堂々と休めるのは気持ちが良いもので、有給を取ることへの「気まずさ」から解放されたといった声も耳にしています。仮病を使うと嘘をついているような気がして、無意識に心のモヤモヤに繋がることがあるので、気持ちよく使ってもらえているようで嬉しいですね。

社会人になっても新しいことに挑戦できる機会を

他にはどんな制度があるのでしょうか?

社会人になると、会社以外のことで、新しい挑戦をするのは気が引けると思ってしまうのをゼロにしたいという代表の意向もあり、最大18日まで(継続年数による)休暇を取得し、新しいことにチャレンジをしてもらうことのできる『ドラゴンボール休暇』というものがあります。

新しいことに挑戦することで、今までになかったひらめきや発想を得て、それを仕事に活かそうという面白い制度です。申請をするときには、チームの中でプレゼンが必要になります。プレゼンをした上で、みんなからOKをもらえたら取得ができます。そのときにはプランニングシートと引継ぎシートを記入し、自分がいない間もみんなの仕事が止まらないようにする環境を作っています。

『ドラゴンボール休暇』を申請するときに使うプランニングシート。家族サービスや初めて海外旅行に行ってみるなど、人によって内容は様々。

ネーミングがユニークですね! 新しいことに挑戦とは、例えばどんなことでしょう?

実は私もこの休暇を利用し、ずっと興味のあったアプリ開発に挑戦してみました!

今までアプリ開発に興味があったのでプログラミングの勉強をしてきたんです。けれど、不動産会社なのでアプリ開発は会社の利益に直結しないなと、ずっと挑戦できずにいました。けれど、人生で叶えたかった夢なので、これを叶えたい。そんなプランニングシートを作りました。

アプリ開発を実際にやってみて気づいたことがありました。
エンジニアの友人に自分が書いたもの見てもらったときに「岸さんは、画面上の動作は不具合なく綺麗だけど、書いているコードが全体的に無駄なものも多い」と指摘を受けたんです。 それを聞いて、本来の仕事でも私は無駄なことが多いのではないかと、自覚することができました。新しいことに挑戦することで、知的欲求も満たされて、自分の弱みにも気づくことができたんです。

社内のコミュニケーションを活性化し、本音を言える環境へ

個人の内に秘めていることを堂々と言える環境だなと思います。社内のコミュニケーションで気を付けていることはありますか?

毎週木曜日に全体朝礼があります。2人1組になって、最近の気づきや仕事で起きたことや感じたことを時間を通常は30分、月に1度だけ2時間の時間を使って、シェアする時間に当てています。
「一緒に働く仲間は、どんな想いで働く人なのか?」を知ることで関わりが生まれ、結果的に業務の生産性が上がっています。

シェアする相手はランダム。毎週色んな部署の人と話す機会があるので、他部署の人だから話さないということもなく、みんな同じ仲間として風通しの良い環境になっています。

また『プログレスセッション』という日もあります。各部で3ヵ月に1回集まって、疑問に思っていることや不満に思っていることを、代表を含めて討論します。ドラゴンボール休暇も、このプログレスセッションから生まれたものです。

会社を良くする意図があればなんでも発言して良いというルールになっているので、経費の使いすぎや「~さんにだけ当たりがキツい」など、小さい不満も直接耳に届きます(笑)
そこで言われたことに対して気まずさや人間関係に歪みが生まれることもないくらい、ライトな雰囲気があるんです。その内容が決定されると、速やかに動いていくようになるので、みんな積極的に意見を述べるようになりました。

困っていることは積極的に口に出す、そして「察して欲しい」と思わないことが大切だと思っています。心の中でためていることを、特定のグループ内でだけ話して終わらせない。悪い空気の中で仕事をしていると、パフォーマンスにも影響が出てくるので、課題だと思ったものは直接自分に関係ないものでも口に出します。むしろ意見がないと怒られることもあります(笑)。

会社に属している個人が、それぞれ当事者意識をもつような仕組みづくりを心がけています。

まとめ

ユニークな制度や取り組みを行う会社は増えつつありますが、プログレスさんの仕組みは社員ならではの思いがかなり反映されているものだと感じました。ネーミングもユニークなので、積極的に使ってみたい! という気持ちになりますよね。

せっかく制度や仕組みを作ったとしても、その制度をみんなが活用できるかできないかは、職場次第。つまり職場環境を整えることがもっとも大切なのです。このように、率先して新しい制度を使える環境があるのはとても珍しいのではないでしょうか。当事者意識を持つ社員のチームワークの良さは見習いたいものがあります。とても明るく、活気のある素敵な会社でした。
株式会社プログレスさん、取材協力ありがとうございました!

この記事のライター

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