ヨーロッパから学ぶ。ワークライフバランスを整える働き方って?



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プライベートを重視するヨーロッパ


@abc_peach_pink

仕事と生活の調和こと“ライフワークバランス”。
日本では、仕事とプライベートのバランスをうまく取ることができていない人が多い状況から、働き方改革を中心に労働時間や有給取得の方法など見直しが各企業で行われています。
「ワークとライフのどちらを優先する?」という質問があったときに、日本ではワークを優先する人が多いかもしれません。けれど、ヨーロッパではワークよりライフを選ぶ人が多いのが一般的。

有給が義務化されるなど、ライフを取り入れる取り組みは増えている日本ですが、これまでずっとプライベート重視の働き方をしていなかった日本人にしては、こういった急な制度に戸惑うこともあるでしょう。ラーフワークバランス先進国であるヨーロッパの働き方を知り、仕事とプライベートのバランスについて、改めて考えていきましょう。ヨーロッパの人々がどんな働き方・暮らしを行っているのか。日本と比較してみても面白いハズです。

残業が少なく、休暇が多い

ヨーロッパ諸国での年間休暇はおよそ5~7週間。
夏になると通常で2~3週間、長いときには1~2か月もまとめて休みを取ることは珍しくありません。外国人の方が空港で大きなスーツケースを持っている場面に遭遇することがある人はきっと「長期でバカンスしに来たんだな」と思ったことがあるハズです。

ヨーロッパ人にとっての休暇というのは、仕事で時間に追われる日常から解放され、自分の本来あるべき生活に戻るためにあるもの
「2〜3日間の休みで予定を詰め込むのでは休まらない」という理由で、短期間の旅行も好みません。ある程度まとまった休みはリフレッシュのために不可欠であり、当然取るべき権利だという意識を持っています。また「クリスマス休暇」や「イースター休暇」など、イベントに関する休暇も設けられているため、大切な人と過ごすための休日が確保されています。

日本で有給休暇を取得する際に感じる後ろめたさも全くなく、有給休暇を消化するように保証もされているのだとか。

【仕事】長期休暇を取っていても経済が回るのはどうして?

社員が全員、長期休暇をとるとなると「仕事が溜まってしまうのではないか?」、さらに大きく言えば「経済が回るものなのか?」と疑問を持つかもしれません。しかし、ドイツ・イギリス・フランスなどヨーロッパの先進国のGDP(国内総生産)を見ると、常に上位にランクインしていることがわかります。

その秘密は、効率性にあります。
日本の年間労働時間は平均すると1733時間、一方でドイツの年間労働時間は1363時間となんと、370時間も差が開いています。なのにGDP(国内総生産)は日本に次いで4位。
さほど差はないはずなのに、労働時間では圧倒的な差が開いているのです。やるべきことを短い時間できちんとこなしている……生産性に関しては非常に見習いたい点です。

そして、短い時間で仕事をこなし続けるモチベーションが“休暇”にあるのも大きいです。
「休むために働く」とも言われるのが、ヨーロッパ人のライフスタイル。
もちろん繁忙期は避けたり、同僚と休暇のタイミングがかぶっていないかなどの調整はありますが、長期休暇をとるための引継ぎが日常的に行われているからこそ非常にスマートな対応ができます。
例えば、自分が担当している顧客からの問い合わせに関しても、他の社員が対応できるよう、書類や電子ファイルを分かりやすく整理されていることが常識となっています。

【暮らし】日本以上に朝活に積極的


@riiiie.t

日本でも朝活女子がブームになりましたが、ヨーロッパでは日本と比べても朝活をする人が圧倒的に多く、スーパーや飲食店、さらには企業も朝7時にはスタートしているところがあるのだそう。

朝起きて、ゆっくりとコーヒーや朝食をとりながらメールをチェック。8時からオフィスで仕事をして、仕事ができる人は15時には退社。そのあとは家族や趣味の時間にあてているようです。よく働く人ほど労働時間が短く、ノルマもしっかりこなしています。日本では就業時間内は会社にいることが前提となっていますが、ヨーロッパでは時間より労働の成果を重視されるからこそ、生産率が高い仕事をこなせているのかもしれません。

早寝早起きはご存知の通り、生活習慣にも良い影響を与えます。それを当たり前にこなしているヨーロッパ人は健康的で、頭が冴えて仕事も捗る……。
ビジネスパーソンにとって、効率の良い働き方をするための基本として“早起き”が根付いているようです。

【マインド】何のために早く帰るのか?

効率性を重視しているヨーロッパ人ですが、ただ早起きや時間の前倒しを行っているだけではなく「早く帰りたいために仕事を頑張る」というマインドがあるからこその習慣があることが、日本との違いだとも考えられます。

特別何かをするわけではなくても“家族と過ごす時間”を確保したいと考えている人が多く、それをモチベーションにし、仕事を早く切りあげようと努力をしているのです。

日本の場合は、長時間労働に慣れている方も多く、仕事終わりに何か予定を入れているという人が少ないように感じます。趣味ややりたいことも特にない、家に帰っても明日の仕事のために行動する……それが当たり前になっている方も多いことでしょう。

「家に帰ってもやることないし、残業でもするか」

そんなマインドがあるのが長時間労働や無駄な残業時間が生まれる原因だといえます。
「家に帰ってたら、録画した番組をみる」など、小さいことでも良いので、早く帰るための理由や予定を立てておくことが大切かもしれません。

オンオフの切り替えをしっかりと!

ヨーロッパには様々な国籍の人がいる影響もあり、お互い考え方や仕事の仕方に柔軟性があります。日本人の「早く帰るのは申し訳ない」という後ろめたさや「休みにくい」と思ってしまう遠慮は島国ならではかもしれません。

ですが、今はグローバル社会。
日本で働く外国人もたくさんいます。そんな外国人の生活を少しでも取り入れて、自分にあったワークライフバランスを見つけてみると、心の余裕にも変化があるかもしれません。制度や法律を変えるのは個人の力だけでは難しいですが、自分自身に合ったライフワークバランスを“整える”ことはできます。

ぜひ、ヨーロッパの働き方や生活リズムを参考にして、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?