貯金なし女性は30代で見直す必要あり?貯められる人になる方法とは



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30代で貯金なしはマズい?

キャリアアップや結婚、出産など、ライフスタイルに変化や格差が表れはじめるのが30代です。『30代で貯金なし』は、どんな不安が待ち受けているのでしょうか?

婚活に不利となるケースも

30代で貯金がほとんどない人は、他の人の目にはどう映っているのでしょうか。

何らかの理由で働けない期間が長かった、収入が極端に少ない、マイホーム購入などの大きな出費があったなどの理由をのぞいては、『30代で貯金ゼロ』はなかなか考えにくいものです。

多くの場合、『やりくりの下手さ』が関係しているといえますが、婚活では相手から『浪費癖がある』と判断されてしまうかもしれません。貯金なしの女性には、安心して家計を任せられないのが多くの人の本音です。

金銭感覚の違いから「浪費家の奥さんをもらったら自分が苦労しそう」と思う人も少なくないでしょう。

老後の生活に不安を抱えることに

多くの人が金融資産を増やそうとする理由の一つは、老後への不安があるためです。女性の平均寿命を87歳とし、60歳から寿命までに必要な生活費を算出してみましょう。

住む地域にもよりますが、1カ月当たりの生活費を平均15万円とすると、87歳までに4800万円以上かかる計算になります。

今後は退職年齢が上がり、年齢を重ねても元気に働く人が増えると予想されますが、無職の高齢世帯の場合、社会保障だけではまかないきれず、毎月赤字になる可能性は高いです。

金融広報中央委員会の『家計の金融行動に関する世論調査』では、『心配である』と答えた世帯は83%以上で、『十分な金融資産がないから』『年金や保険が十分ではないから』という理由が挙がっています。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査]https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/tanshin/2018/pdf/yoront18.pdf

30代女性の貯金の必要性

長期的に見た貯金が必要ですが、30代は何かと出費が多い世代です。近い将来の大きな出費を予測し、コントロールすることも大切です。

結婚資金は必須ではないが、あると安心  

30代で準備しておきたい大きな資金の一つが『結婚資金』です。結婚資金に含まれるのは、結納金・結婚式代・両家の顔合わせの食事会・指輪などでしょう。結納金は約200万円、結婚式代は、規模にもよりますが300~500万円が相場です。

とはいっても、最近は結婚式を挙げずに、両家の顔合わせや食事会だけで済ませるミニマムな結婚も増えています。相手によっては結納金を必要としないケースもあるでしょう。

結婚は縁やタイミングによるところが大きく、資金がないと結婚できないわけではありません。

結婚資金は毎月のお金に余裕があれば、コツコツと貯めておくのが理想です。必須ではないものの、少しでもあったほうが、相手に大きな負担をかけずに済むでしょう。

既婚女性もお金のかかるイベントが多数

30代というと、仕事でのキャリア形成や子育てに追われる年代です。30代既婚女性で、貯金が貯まらないケースを考えてみましょう。

30代から40代にかけては、『マイホーム』を購入する人が多く、頭金のほかに、毎月のローンの支払いが発生します。

子供がいる家庭の場合、『子供の養育費』が大きな支出になるでしょう。地域にもよりますが、小学校6年間の授業料は公立で180万円、私立では800万円以上かかるといわれています。

子供が成長するにつれて、食費や被服代なども増えていくため、共働きでもなかなか貯金ができない状況も多くなるでしょう。

同世代の人はいくら貯金できているの?

貯金があってもなくても、気になってしまうのが同世代の平均貯金額です。30代の貯蓄の平均額や中央額はどのくらいなのでしょうか?あくまでも一つの目安として紹介します。

30代の平均年収  

毎月貯金できる金額は、月にいくらの収入があるのかにも起因します。求人情報・転職サイト『doda』(デューダ)の調査(平成29~30年)によれば、30代の平均年収は452万円、そのうち、女性の平均年収は382万円です。

一方で、給与が300万円に満たない人は、全体の24%以上にものぼっています。

毎月どのくらい貯金に回せるかは、親と同居している人と一人暮しの人では金額が異なってくるでしょう。また、ボーナスの有無も大きく関係しています。

女性の平均年収ランキング 2018 年齢別https://doda.jp/woman/images/guide/heikin/ogp_heikin2018.png

30代半ばまでに、いくら貯金が必要?

長期的に貯金を貯めていくとして、30代半ばの段階では、どれくらいの貯金があるのが理想でしょうか。

doda(デューダ)では、それぞれの年齢における実際の貯金平均額を調査していて、34歳の平均貯蓄額は464万円という結果が出ています。

この結果はあくまでも平均値で、貯金額が3000~5000万円という一部の富裕層が数値を上げていることも忘れてはいけません。

「30代半ばまでにいくら貯金が必要か」という答えは、「どんな人生を生きたいか」によって変わってきます。結婚や出産、マイホームの購入、突然働けなくなったときなど、将来の目標を設定して、それを目安に貯めるのが理想です。

ビジネスパーソンの貯蓄事情2012−年齢別https://doda.jp/guide/chotiku/2012/

30代で貯金を始めるには

20代は仕事が安定せず、あまり貯蓄ができなかったという人もいるでしょう。30代は人生においての『稼ぎどき』です。確実に貯金を増やすために、以下のポイントを考えてみましょう。

目的を設定する  

老後の不安で漠然と貯金をするのと、目標を設定して貯めるのとではモチベーションが全く違います。

お金に対する意識調査からも分かるように、貯金がある人でも老後に不安を感じています。やっと500万円が貯まったとしても、次は1000万円、その次は2000万円と、不安を埋めるためだけの貯金になってしまうでしょう。

まずは人生のどのタイミングで何を購入したいのか、どんな人生を送りたいのかなど、目標を明確にしましょう。具体的な目標値が設定できると、お金を増やすための資産運用の仕方も分かってきます。

貯金が苦手な女性は、こんな行動に注意

十分な収入があっても貯金が苦手な女性には、いくつかの共通点があります。

まず、『お金の流れ』を把握しておらず、お金が出ていく原因が分かっていないことです。収入・支出・貯蓄の管理は一生続くお金の基本なので、まずは家計簿をつけるところからはじめましょう。

『財布が整理整頓できていない』『クレジットカードを頻繁に使う』『ピンチになるとすぐお金を下ろす』なども、お金が貯まりにくい人の特徴です。

また、女性に多いのが『ブランド品の購入』です。いいものを身に着けるのは決して悪いことではありませんが、自分へのご褒美と称して無駄遣いをしていないか振り返ってみましょう。

『限定品』や『セール品』に弱く、いらないものを買ってしまう人も要注意です。

定期預金やiDeCoで強制的に資産形成

収入が少なくてもそこそこの貯金を作る方法として、『先取り貯蓄』があります。

たとえば『積立式定期預金』は、毎月決まった金額を普通預金から定期預金に積み立てる仕組みで、自分の収入に合わせて、積み立て金額の増減ができます。

使う前に一定額を強制的に貯金すると、残ったお金でやり繰りせざるを得なくなり、無理なくお金が貯まっていくでしょう。

また近年は、個人型確定拠出年金の『iDeCo』(イデコ)にも注目が集まっています。毎月一定の掛金を支払うと、60歳以降に運用の資産を受け取れる仕組みで、リスクもありますが、資産を増やせる可能性が高くなるでしょう。

iDeCoの掛け金は毎月5000円からOKで、その全額が所得控除の対象になるというメリットもあります。

30代で1000万円貯めるのは夢じゃない?

30代から挽回するコツは、収入アップと支出ダウンの両方を考えることです。『貯まるお金の流れ』ができれば、30代で1000万円貯めるのも夢ではありません。

生活費を切り詰める 

生活費は、家賃・通信費などの固定費と、交際費・食費・光熱費などの変動費に大別できます。この中で、毎月コストダウンできそうな部分はどこでしょうか。

たとえば、今より5000円安い家に引越しをすれば、毎月5000円が貯金に回せます。電話代・通信費を安いプランにする方法もあるでしょう。

コンビニコーヒーをやめる、外食を減らす、食器をまとめ洗いする、エアコンを極力使わないなど、計画的な生活費節約が、『ちりも積もれば山となる』のです。

収入アップを考える

生活費を切り詰めて貯金をするのは限界があります。今よりもう1桁多く貯金が欲しいという人は、収入アップの転職や副業を考えましょう。20代後半から30代までは、キャリアアップ形成に最高の時期です。

厚生労働省の調査によれば、転職で給料がUPした人は40%以上で、近年は30代の女性が転職後に活躍できる場も増えています。

転職で収入アップを目指すには、普段の仕事での経験を積み、しっかりと成果を出し、社内外の人に好評価を得ていることが大切でしょう。

高い専門性を持っている人や、企業が求める経験値やスキルがある人は、年齢・性別を問わず、企業に高給与で歓迎されるケースが多いです。

厚生労働省|平成27年転職者実態調査の概況https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-2-01.pdf

分散投資で賢く増やす

『投資』というと身構えてしまう人もいますが、貯蓄と社会保障のみで老後生活をまかなうことは少々難しい時代です。

投資初心者におすすめなのが『分散投資』です。これは、投資商品を複数の銘柄・時間などに分散し、資産運用に伴う価格変動リスクを軽減する方法です。

『投資信託』は分散投資から生まれた最も身近な資産運用法で、ファンドの専門家に資産運用を任せる形をとります。投資の知識が少ない初心者でも取り組みやすいので、貯金と平行して運用する人が増えています。

ただし、投資信託は短期間で利益が出るものではなく、長期的な資産形成に有効であるという点を覚えておきましょう。

まとめ

30代で貯金がないという人も、これからコツコツ頑張ればいくらでも挽回はできます。まずは、30年間、お金がなかなかたまらなかった原因を探るところから始めましょう。

今後は、貯蓄だけでは老後の資金はまかないきれません。個人型確定拠出年金や投資信託など、リスクが少ない資産運用も検討してみてください。