疲れない人間関係を築こう!
不登校。14歳の少女にとって「学校に通えなくなる」という現実は、とてもすぐには受け止められる状況ではありませんでした。
人よりもたくさん遠回りした分、見たくはない人の裏の顔も何度もみてきました。今回は元不登校生がおくる「疲れない人間関係の築き方」をご紹介します。
14歳で不登校
筆者が中学に通ったのは、たった1年だけ。原因は、壮絶ないじめにありました。女子校特有の女子の園にも疲れを感じていましたし、学校に行っても居場所がない現実を受け止められず、次第に外にも出られなくなりました。
昨日まで友人だと思っていた人から届いたメールには「死ねよ、もう学校に来るな」と書いてありました。その瞬間に、人はいくらでも裏切れるものだと思ってしまったのです。
あれから15年以上の歳月を経て、今は人間関係で悩む時間が大幅に減りました。嫌なものは嫌ですし、ひとりの時間をなによりも大切にしたいと思うようになりました。
愚痴は友人には言わずに家族や恋人とシェアする
昔は友人に対して「こうあるべき」という自分の正義や価値観を押し付けてしまう傾向がありました。すると次の瞬間には、友人たちは群れながら、特定の人を排除しはじめます。
右を向いたら右を向かなければいけないのに、ひとりだけ左をみているのが気に入らなかったのでしょう。中学・高校・大学と、人間関係に悩まされる機会は何度もありました。
友人のひとりだけに伝えた内容がいつの間にか他の人にもシェアされる……なんてこともたびたび起きました。数年前から友人に愚痴は一切言わないと決めて、どうしてもつらいときは、家族や恋人と(場合によっては親友も)シェアする方針に少しずつ変えていきました。
人を信頼していないわけではありませんが、本音を言える相手はそれほど多くないと、不登校を通して感じたのです。
一匹狼キャラを周りに定着させる
大学時代は、一匹狼キャラを周りに定着させました。「この人は群れたがらない人」「この人はひとりが一番好きなんだ」と、少しずつイメージを定着させていくんです。
最初は周りから何度も誘われてしまいますが、次第に誘われる頻度も落ち着いてきて、自由に行動をしても、それだけでは仲間外れされたり、いじめに遭ったりということは一切なくなりました。
友人とは一定の距離を置きたいと思うなら、一匹狼キャラを定着させましょう。自分から「今はちょっと」と言わなくても、周りが察してくれるようになります。
グレーな対応を心がける
仕事の規模が広がるほど「ん?これは、なんか嫌な予感がする」と感じる瞬間も増えます。個人的に仲良くしたいと誘われる機会も少しずつ増えてきますが、基本的にグレーな対応を心がけています。
昔だったら、仲良くなれない人には正直に「仲良くなれません」と宣言していたタイプでしたが、さすがに大人になった今も同じことをしていたら、反感をかってしまいます。
人間関係のすべてを白か黒かに分けるのではなく、可もなく不可もないグレーゾーンの人たちがいても、基本的には問題はないのです。
ただし、こちらの情報は渡さずに、あくまでも「お付き合い」の延長線上として会うだけ。グレーという感覚を身につけると、少しだけ精神的にも楽になれるんです。
適度に付き合う。だけど「群れない」が、いちばん楽!
群れれば群れるほど、人間関係がしがらみだらけになってしまいます。他者との距離感をあらかじめ決めておけば、トラブルにも発展しにくくなります。
自分にとって本音を言える人とそうではない人を心の中で分けながらも、基本的には、誰とも群れずにひとりで過ごしていると、他人がなにをしていようと関係なくなります。
愚痴を言う時間も圧倒的に減り、ストレス軽減にも繋がります。人間関係に振り回されて、疲れを感じている自分がいるのであれば、周りの人たちとの関係性を見直してみましょう。疲れない人間関係を築くことが、心の安定に繋がることもあります。