逆転の発想で好感度もアップ! 視点を変えて心を掴む、大人の会話術



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視点を変える「リフレーミング」

まず、リフレーミングという言葉について説明していきましょう。フレーミングとは、メガネフレームと同じように「枠」という意味を表します。私たちが自分で作ってしまった考え方の「枠組み」のことを指しています。フレーミングに「リ」がついていますが、これは、「再度」という意味。つまりリフレーミングとは、フレーミングをやり直すことで、視点を変えること、とも言えます。

急な話になりますが、ここでクイズです。
「上から見ると四角形で、横から見ると三角形。なーんだ?」
この答えは「工事現場にある、コーン」です。このように見る角度を変えるだけで、全く違った形に見えるものが世の中にはたくさんあります。これが視点を変えることによるリフレーミングです。自分がこうだと決めつけているものが、実は違った形をしているかもしれない。そんな風に視点を変えていきましょう。

リフレーミングがあるとピンチもチャンスに変えられる

自分の中で決めつけてしまった考えに囚われて、頭から離れなくなってしまうことがあります。
長い人生、悩むことも多いですが、考え方を少し変えてあげることで、相手の気づきを促進してサポートすることができるのです。

例えばこれは、私の体験談ですが、ユーザー会の再建という重いミッションを任されて悩んでいたことがありました。思いミッションだからこそ、責任やプレッシャーが付きまとい、自分の判断を鈍らせてしまうことがあります。
そんな時に上司から「この仕事は、担当取締役からのミッションで、君が評価されていることだ。この仕事はすごくやりがいのあることだよ」と言われてポジティブになることができました。おかげで、このミッションを放棄することなしにクリアすることができました。このようにリフレーミングには、ピンチをチャンスに変えるパワーがあるのです。

休暇を取って友達と旅行に行くと、旅行が楽しい分、休暇が半分過ぎたあたりで憂鬱になることがありませんか? 「もう半分が過ぎてしまった」と落ち込んでしまった経験もあるハズです。けれど、そういう時こそ「まだ半分も残っている、明日からも楽しもう!」と言うことで気持ちが軽くなり、旅行をさらに充実させることができます。これも、リフレーミングの効果。ものの捉え方を変えていきましょう。

リフレーミングの心理

リフレーミングをすると、相手の心を掴み好感度を上げることができると述べましたが、その効果が発生する理由についても説明していきましょう。
リフレーミングを受けた人は、自分の気持ちを軽くしてくれたことに感謝をします。こうなると、相手を好意的に感じる心理が自然に湧いてくるのです。これを心理学では「返報性の原理」といいます。
私たちは、人から受けた恩に対して感謝をします。そして恩に何とか報いなければならないと考えるもの。この心理こそが、「返報性の原理」なのです。

この「返報性の原理」を醸成した背景を、心理学の立場から説明していきましょう。よく、人間は社会的動物だと言われます。狩猟採集時代や農耕時代において同一グループの人々と協力しなければなりませんでした。他の人々に協力しなければ、自分が困った時に協力してもらえなくなってしまう……。こうして、報恩の心理である返報性の原理が芽生えて、代々引き継がれていき、私たちの行動や思考に影響するようになったというわけなのです。

リフレーミングの使い方

リフレーミングを使うことで、相手から好感を持ってもらうこと、そして信頼を得ることができます。

これ一例ですが、
お客さま「カバンを忘れて警察にとりにいかないと」
営業マン「大変ですね。でも、カバンが見つかって良かったですね」

友人「昨日の帰りに、看板に腕をぶつけちゃって、痛くて…」
自分「それは大変。だけど骨折しないで良かったね」

母「財布を落とした」
娘「それは大変! いくら入っていたの?」
母「3,000円くらいかな」
娘「3000円で良かったね」

このように相手のネガティブをポジティブに変換して上げることで、リフレーミングが成り立つのです。この他にも、こんな考え方を参考にしてみてください。

・大変、忙しい→やりがいがある、楽しい
・気が小さい→慎重な性格
・神経質→よく気がつく人
・あきっぽい→好奇心旺盛
・せっかち→エネルギッシュ
・雑な性格→細かいことにこだわらない

物事には、両面があるものです。ぜひ逆転の発想を身につけてポジティブに変えてみてください。

「イヤな人」や「嫌いなもの」にほどリフレーミングを

私たちも人間である以上、性格的に合わないと感じてしまう人もいます。そのような時に、相手をリフレーミングすると相手を見直して、関係がスムーズになることがあります。相手の嫌な所をリフレーミングするのです。
例えば、落ち着きのない人を「活発な人なんだから仕方がない」とリフレーミングすると、腹もたたなくなります。嫌いだなと感じた人がいた時や、憂鬱になってしまうことが会ったときこそ、リフレーミングはその効果を発揮してくれます。

誰かが悩んでいるときこそリフレーミングを取り入れて

部下や顧客、友人や恋人など、周囲の人が悩んでいるときこそ、リフレーミングを使うチャンスです。相手の気持ちを支え整えて、関係をスムーズにする心理テクニック。日頃から物事の捉え方を変えるリフレーミングの練習をしていきましょう! そうすることで周囲から信頼される素敵な人だと認めてもらえるようになるハズです。