産休・育休復帰率が100%の会社の取り組みって?【株式会社エグゼクティブ】

産休・育休復帰率が100%の会社の取り組みって?【株式会社エグゼクティブ】

結婚や出産のタイミングで退職を決意する女性も多い中、株式会社エグゼクティブは、社内の職場復帰率が100%という結果を出しています。その秘密は、ライフステージに合わせて、 社員自身が働き方・働く場所を選べる「社内制度」にあるそう! 具体的にどんな制度が備わっているのか、ズバリ聞いてみました。


結婚や出産といったライフイベントは、人生に大きな影響を与えます。もちろん仕事も例外ではありません。例えば「キャリアアップしたい」「時短勤務だけど、責任のある仕事をしたい」などの理想を持った女性は多いですが、実際には自分が理想とするような働き方ができず、転職や退職を選択ぶケースも多いもの。

2015年の国立社会保障・人口問題研究所の調査結果によると、約4割近くの女性が第一子の妊娠を機に退職して、子育てが落ち着いたタイミングで新しい会社へと再就職しています。セカンドキャリアとして、純粋に転職を望んだ女性もいれば、これまでと同じ会社で職場復帰をしたかった、けれどそれができる環境ではなかった……となくなく転職を選んだ人もいるはず。

そんな、ライフステージが変わった後の女性の働き方に注目が集まる昨今ですが、法人営業専門の営業アウトソーシングをする株式会社エグゼクティブは、社内の職場復帰率が100%という驚きの実績を発表しています。
どうやら、職場復帰率が高いその秘密は社内制度にあるらしい……?! ということで、Cinq取材班が直接、その理由について聞いてきました。

ライフステージに合わせて、 働き方・働く場所・職種が選べる

株式会社エグゼクティブ
パブリックリレーション部 鈴木 はるなさん

職場復帰率の高い秘密は制度にあると伺いました。どんな制度があるのか教えてください

“自分の働き方”を実現するために環境を選べる制度がいくつかあるのですが、働きやすい環境づくりの面では、「勤務時間自由選択制度」「勤務地自由選択制度」「職種自由選択制度」といった3つの制度を採用している所にあります。

「勤務時間自由選択制度」「勤務地自由選択制度」は、社員のライフステージに合わせていつでも変更が可能です。フルタイムで働くことが難しくなったら、時短勤務として働くことができ、さらに3拠点ある支店、または在宅ワークにも変更することができます。

「職種自由選択制度」は、自分の身につけたい事を職種を選ぶことができるという制度です。例えば、一般的には勤続年数が長い人が「リーダー」に選ばれ、部下の指導を行うことが多いですが、うちの場合は、本人がマネジメント業を学びたいと希望するのであれば、例えそれが入社して1ヶ月の社員であっても、リーダーに挑戦することができるんです。

自分が望む働き方に合わせられるのですね。ここまで融通が利くようになったのはどうしてなんですか?

「勤務地自由選択制度」ができるまでは、東京・人形町にある本社と、山梨県にある支社の2拠点で仕事を行っていました。2017年頃から、立て続けに産休・育休に入る社員が増えて、40人中10人が同時に休暇、または時短勤務をすることになったんです。
その中には、本社に来るまで1時間以上の時間をかけて通勤する社員もいました。
毎日通勤するのも大変ですし、大切な時間を通勤時間が占めているのは“もったいない”と思い、社員の自宅に近づく形で立川に支社を作ることになりました。偶然、そのエリアには他にも社員が住んでいたのが理由のひとつです。

ひとりひとりの負担をなるべく無くそう、ということで3拠点になり、そのあとにこの制度ができました。

「勤務時間自由選択制度」は、7年前頃からある制度で、そこから子育て世代の女性の入社も増えました。お子さんが未就学児だったり、小学生だったり。同じ子育てといえど、環境はみんな違っています。勤務日数が週4日の人もいれば週3日の人も居るし、そのうちの1日だけを在宅にすることもできる、と社員が働きやすいと感じる環境を用意しました。

勤務場所や勤務時間などのさまざまな不自由をとりのぞいて、生活の基盤を会社側がつくってあげることで、必要のないストレスを持つことがなく仕事に取り組める、自分らしい働き方が叶えられる。エグゼクティブでは、そんな働き方を意識しています。

鈴木さん自身も何か制度を活用しているのでしょうか?

私は2人目を妊娠し、週5勤務から週4日勤務に変更したタイミングで、昨年秋に立ち上がった広報へと異動しました。

経験がない職種に、不安は感じていましたが、今までやってきた自分の持ち味だったり強みをいろんな場面で活かせるということがわかりました。今は、メンバーと試行錯誤しながら業務をこなしています。

制度を組み合わせられるのは嬉しいと思うのですが、実際に利用する時に、周囲の人に後ろめたさを感じる……ということはないのでしょうか?

みんなが制度を利用しているのも理由のひとつですが、生活状況や環境はいつ変わるのかわからない、ということから、ひと月単位で変更が可能なこともあり、気まずさはないように感じます。実際に、誰が週3日勤務で、誰が5時間勤務なのもわからないほどの自由度があります。

また、プロジェクトごとの目標を月単位で決めて、最適なパフォーマンスができるように環境を整えているので、仕事によって日数を増やさなくちゃいけない、という空気も全くないですね。

2ヶ月以上のお休みとなると上長と調整が必要になりますが、勤務日数や時短勤務などの変更に関しては、とくに引継ぎもありません。子どもが熱を出したときなどの急なお休みの場合だけ、プロジェクトメンバー内で調整ができるようにルールを決めてあるので、慌てることなく進めることができます。

<勤続年数>、<勤務時間>、<役職>にとらわれない評価制度

評価制度に関しても、一般の企業とは少し違っていると伺いました。どのようにして評価基準を設けているのでしょうか?

勤続年数や勤務時間、役職などの肩書きで判断をするのではなく、今まで数字化できなかったものまでしっかりと評価していこうということで、評価項目が細かくなりました。

例えば、クライアントが喜んでくれて「ありがとう」と言ってもらえたら、それもひとつの評価に繋がります。

受注数や売り上げの金額など、数字でしか評価できなかったものを変え、みんながやってもらったことを数字に表し、報酬として得られるようにしています。例えば、入社1ヶ月でもマネジメントをしたいという希望があるのであれば、それに応じて教育し、プロジェクトの責任者を任せることもあります。その場合はもちろん、評価の対象になります。意欲的に行動を起こしてくれたことに対して、ありがとうという気持ちが対価となって戻ってきます。

営業職以外の人も評価をしてもらえるのは嬉しいですが、バックオフィスの仕事も数値化するのは難しくないのでしょうか?

評価を単に数値化するだけではなく、楽しく仕事をしてもらえるように、自分で目標を決めることができるシステムを導入しました。
「トレジャーランド」というシステムなのですが、これは目標を達成することで進められるミニゲームで、条件をクリアしたらICカードに報酬がデポジットされるという仕組みです。ゲームの状況は他の社員はわかりません。達成したら、ミニゲームに挑戦することができて、金額も結果によって変わります。毎月それぞれの社員が「先月の自分を越える」という目標を持っています。

「お互いさま精神」があるから、制度も安心して利用できる

(社員のお子さんが、職場見学や体験をできるだけでなく、子連れ面接も可能。本棚にはビジネス書以外にも、絵本や漫画などが取り揃えられていました)

かなり自由度の高い会社であることはわかったのですが、社内の雰囲気はどうでしょうか?

生き生きしていて、刺激をもらうことが多いです。ママでも責任のある仕事ができるので、モチベーションが高く、会社にくると“シャキッ!”とした気持ちになります。
また、代表が「イクメン」なので、未就学児がぶつかる壁を感じていることもあり、困ったことをすぐ制度にして解消してくれるのが良いところだなと感じます。

個人では、気遣いや感謝の心をみんな大切にしていますね。
これも制度のひとつなのですが、「エグゼダイヤモンド」というシステムがあります。ゴミを拾ってくれて「ありがとう」、お茶を出してくれて「ありがとう」。些細な感謝を心に留めておくのではなく、きちんと相手に伝えようと導入されました。架空のダイヤモンドが月に10個配布され、それを毎月誰かに贈るというようにしています。

いくら簡単な仕事であっても、“誰か”がすることに当たり前だと思わない。
感謝の気持ちをみんなが持つことができます。「ありがとう」と言ってもらえるのも嬉しいし、誰かに喜んでもらえるようなことをしたい、という気持ちになります。

そういったツールを利用し、コミュニケーションが取れているので、社員みんなに「お互いさま」の精神があります。助け合いが根底にあるから、制度も安心して利用できる。日頃の感謝が積み重なってできていると思います。

まとめ

多くの女性が活躍している、株式会社エグゼクティブ。
これほどに女性とキャリアを取り巻く環境についてが問題視されている中で、働くママが活躍できるのは会社の制度が整っているからこそ。

たとえ社内にロールモデルがいたとしても、生活環境も仕事内容も異なるので、最終的にはオリジナルのキャリアを築いていくしかありません。その中で、ライフステージに合わせて、社員自らが働き方・働く場所を選択できるのは「優しい制度」だと感じられずにいられませんでした。

内閣府は2020年までに女性管理職の割合を30%にするための取り組みを進めています。この取り組みを加速するためには、このような制度を取り入れている会社に注目していくほかないでしょう。

この記事のライター

Cinq(サンク)-よくばり女子のはたらきかた-

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