その時は、頭に入った“つもり”。
この連載でも、多く取り上げている「資格」の教本も含めてですが、仕事では多くの本を読む機会があると思います。もともと本を読む習慣があまりなかった私は、活字を読むことに苦手意識があったのです。
しかし、仕事をする中で分からないジャンルを学ぶことや、予備知識をつけて挑むことは必要不可欠。そこで、「ただ読むだけ」ではなく、効率よく頭に残しながら知識を入れるには、どのような工夫をしたら良いのでしょうか。
ポイント① マーカーやペンで、直接書き込む
まず、私のオススメ方法の一つが、直接書き込む方法です。本を綺麗に読みたい、折り線をつけるのも苦手という方がいたり、わざわざ買うまでは……と、知人に本を借りたりするケースもあると思いますが、個人的には「本は、自分で購入する」がルールです。
お金を支払って購入するからこそ、得られる知識を回収したい!という熱意が生まれるのと同時に、直接書き込むことができるからです。「本は汚くしながら読んでOK」。HowTo系の本であれば、重要だと思ったフレーズやコツにマーカーを引いたり、恋愛小説でも好きなセリフには線を引いたり。
視覚的に読んで、さらに書き込みをすることで、本の内容と向き合うことができると思います。
ポイント② 疑問に感じたことは、別ノートに残す
そして、新しい単語やフレーズなど「これはどんな意味だろう?」と疑問に感じることが出てきたら、別のノートにまとめて書き出してみます。私は、日頃から疑問に感じたことを常にメモすることを心がけていて、小さめのノートを持ち歩いています。また、パソコンやスマホのノート機能を活用しても良いでしょう。
少しずつ知識が増えていく中で、分からないことをそのまま流してしまうのは、非常にもったいないので、一つ一つゆっくりでも調べて解決することが大切。手間はかかりますが、自分のボキャブラリーが増えるのと同時に、ワンクッション頭を使って新しいことを考えることで、頭の体操になります。また、過去にどうしても分からなかったことが、新しい本を読んだことで解決する時があるのが面白いところで、全く関係ないジャンルでも、解決策が潜んでいる時がありますよ。
ポイント③ まとめノートを定期的に見直す
最後は、時間差で成長する「自分を試す」という作業。人は、意識して知識をつけようとしていなくても、毎日たくさんの情報や人の価値観に触れることで、新しい角度から物を見ることができるようになっています。
久しぶりに、疑問ノートを振り返って見て見るだけで「こんなことを難しく考えていたのか!」と自分で驚いたり、「あの時は気ずかなったけど、今なら理解できる」と思えるようになっていたり。
過去の自分が、自己成長の軌跡を教えてくれることもあるのです。
過去の知識に上書き保存
ここで私がお伝えしたいのは、「新しい知識=新規保存」ではなく「新しい知識=上書き保存」という考え方です。恋愛小説を読んでいて、美容の知識が解決したり、心理学HowTo本を読んでいて、フリーランスの営業ツールを思いついたり。
疑問だと感じている壁は、全くの異業種の知識を得ることで、解決することがあります。ぜひ、本を読むときにジャンルを切り離さずに、自分の情報データとして蓄積させてみてくださいね!