ワーケーションとは?
リモートワークという働き方が世間に広まりつつありますが、また新しい働き方が生まれ注目を集めているのをご存知でしょうか? それは「ワーケーション」という働き方です。
「ワーケーション」とは仕事(work)と休暇(vacation)を組み合わせた造語のことで、休暇中に旅先などで仕事をする新しい仕事スタイルとして、アメリカを中心に広がりをみせています。これまでは、比較的働く時間を自由に設定できるフリーランサーなどの職種が注目を集めていましたが、日本では2016年に日本マイクロソフト社が導入したのをはじめ、日本航空が2017年に働き方改革の一環として期間限定で導入し、国内だけではなく海外でのワーケーションを認めたのが話題に。
自宅、サテライトオフィスなどでリモートツールを使って仕事をする、一般的には事前申請した場所で行うリモートワークとは違い、ワーケーションは休暇中に旅行先や帰省先などで仕事をするので場所に制限がないのが大きな違いとなっています。
ワーケーションのメリット
ワーケーションのメリットとして上げられるのが、仕事時間以外の早朝や夕方以降の時間を自由に旅先で過ごせること。そのため業務へのモチベーションの上昇や生産性の向上が期待できるというものです。変化のない日常によってマンネリ化した業務にメリハリをつけたり、終業後すぐにプライベートの時間が作れること、仕事を早く終わらせようとすることでモチベーションがアップし仕事のパフォーマンスも向上するといった考えで導入されています。また、自分の好きなロケーションで仕事ができるため、日々の活力につながるでしょう。
また「休暇として」ではなく「仕事として」リゾートなどの休暇先に行けることが、休むハードルを下げるという意味でも魅力的です。
ワーケーションにより得たい価値や体験は、各世代それぞれ違う
世間の働き層は、ワーケーションを取り入れることが出来たらどんなことをしてみたいのでしょうか?
㈱アドリブワークス WORKATORS調べによると、世代によって大きくモチベーションが異なることが分かりました。
20代では「休日を活用し、副業等で収入を増やしたい」という金銭的なニーズが上位に挙がる結果となっています。また、じっくり旅をしたいというニーズは低く、「ワーク&バケーション」のうち、「ワーク」に重きを置いていることが伺える結果に。
また30代では、20代と対象的に「じっくりと旅をして、地域資源やチャンスを見つけたい」というニーズが最も高い結果でした。一方で、こちらも対象的に、収入を増やしたいというニーズは低く、このことより、ワーケーションにより得たい体験や価値を、ある程度長期的な目線で捉えていることが伺えます。
それぞれ取り組みたいことはバラバラですが「多拠点を短期間でめぐり、多くの地域の魅力に触れる」というニーズは各世代ともに高く「起業したい」というニーズも一定数存在していることがわかります。
新しい働き方はどんどん増えている
リモートワーク以上に場所に囚われない新しい働き方「ワーケーション」。旅が好きな人や家族との時間を大切にしたい方にとっては朗報ですが、一方で休暇と仕事を組み合わせるためオンオフがつけづらく、慣れていないとずっと働きっぱなしの状態になりそうで不安だと感じる人もいます。一番大切なのは、自分が望む働き方で仕事に取り組めること。
会社は新しい働き方は積極的に取り入れ、社員に選択肢を与えられるような環境を整えていくことが望ましいところ。今回ご紹介した「ワーケーション」の今後の広がりに注目していきましょう。