【転職コラム】内定をもらった時にしてはいけないこと/しなくてはいけないこと



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内定をもらった時にしてはいけないこと/しなくてはならないこと

おはようございます!キャリアアドバイザーAです。

Cinq読者の皆さん、ご機嫌いかがですか?
連休で地元の友達と情報交換してきて、「やっぱり転職を考えたほうが良いのかなぁ…」と思っている人もいらっしゃるかもしれません。そんな方への転職活動のヒントになるような情報を日々お伝えできたら良いなという思いで発信しています。

これまでに書類作成、企業の情報収集、面接対策、筆記テスト対策などなどをお伝えして来ましたが、今回のテーマはずばり【内定を貰った時に「してはいけないこと」/「しなくてはいけないこと」】!
これまでのステップもかなり大変なことが多かったと思いますが、実は内定を貰ってからのほうがいろいろ気配りしなくてはいけないことが多いのです。

【内定証明書をもらった人がしてはいけないこと】年収交渉

転職活動をはじめて3ヵ月。待ちに待った内定通知書を目の前に、転職者Tさんはこう切り出しました。

「内定してからがエージェントの腕の見せ所なんですよね? 年収交渉をしていただけないでしょうか。少なくとも600万円台の年収でないと内定受諾できません。」

Tさんには、選考中何度も希望年収をお聞きしていましたが、その都度
「企業が私をどのように評価するのかが知りたい。現職年収と極端にかけ離れていなければ問題ないです」と仰っていたのでした。

現職年収は560万円。内定通知書には“550万円+業績賞与”と書かれてありました。

この場合、年収交渉自体をしてはいけない、というわけではありません。Tさんは年収交渉のタイミングを間違えたのです。

年収交渉は、外してはいけないタイミングというものがあります。これまでもお伝えしてきたように「企業があなたを採用したい」という意思を見せて来てから、です。

二次面接が終わって、転職エージェントが希望年収を質問してきた時がベストなタイミングでした。
企業が採用意欲をみせ「希望年収はいくらと言っているか」を転職エージェントに最終確認しているタイミングです。これを逃してしまい、「内定通知書」に社印を捺印している正式な書類を前に「年収交渉したい」というのでは遅すぎるのです。

特に、受験した企業がある程度の規模感のある企業であったり、上場している企業である場合、つまり「組織」としてきちんと形が出来ている企業の場合は、社判まで押印された「内定通知書」の内容が覆ることはほぼ無い。と考えましょう。
これは、皆さんの会社で社長決裁した書類の内容が覆ることがないのと同じこと。そういった書類が覆る場合、それは交渉決裂を意味するというくらいの重みがあるということは、皆さんもご存知のことかと思います。

稀なケースで、スタートアップのベンチャー企業で、比較的柔軟に年収交渉に応じて貰えたという話もあります。ですが「年収交渉して入社してきた人材」として、期待値もハードルも高くなることを覚悟しておいた方が良いと思います。
きちんと人事が機能し組織が成熟している会社であれば、「年収交渉した」というセンシティブな事実が社内に漏れ伝わるなんていうことは起こり得ないのですが、そこはスタートアップ直後の少人数の企業の悲しさ。「年収交渉して来たということは、相当自信があるのだろう。お手並み拝見」とばかりに周囲の目が厳しくなってしまいました。入社してから結果を出すまでのスピード感が求められプレッシャーがかなりかかってしまい、再度転職活動を始める……そんな例も見てきました。

Tさんには、業績賞与の過去2年の実績値を確認し、概ね月収3か月分になると報告しましたが、「それは約束される金額ではないので、考えさせてほしい」という返答でした。

「あなたに代わってエージェントが年収交渉! 100万円アップして転職!」というような人材会社の広告が以前ありましたが、Tさんのような方は多いのかもしれません。

こう言っては身も蓋もないのですが、皆さんの年収を決める要素は、転職エージェントの魔法のような交渉術ではないのです。

年収が決定するのは、面接での評価と受験企業の給与水準

面接での評価と、受験企業の給与水準

これで年収が決定していきます。
転職で100万円年収がアップしたのは、今より給与水準の高い会社で評価を受けたから。転職エージェントが調整できるのはせいぜい10~20万円程度の微調整です。

無茶な年収交渉の結果、「優秀な人材ではあるけれど、希望年収がうちの給与レンジから極端にかけ離れてしまっているので採用は難しい」という結末もあり得ます。

内定を貰うまでは謙虚な気持ちで活動していても、いざ内定が出ると気持ちが大きくなって「もっと、もっと」「あわよくば…」と欲が出て来る人は意外と多いものです。
そんな時は、もう一度初心に戻って、何故転職したかったのか、何故その会社を受けようと思ったのか思い出してみてくださいね。

【内定通知書をもらった人がしてもいいこと】実際に働くメンバーに会わせてもらう

内定通知書を貰っても、すぐに意思決定するのが難しい方にお勧めしているのは、「実際に一緒に働くメンバーに会わせてもらう」ことです。
面接では人事や役員と30分~1時間会話していますが、実際入社後に長時間一緒に働くのは、人事や役員ではなく同じ部署の社員です。
最近は面接時に同じ部署の社員と会話してもらうタイプの面接も増えましたが、もしも、どのステップでも一緒に働くメンバーとの接点がなかったら、必ずそういった場を作ってもらうように転職エージェントにお願いしてみてください。

忙しいのに無理なお願いじゃないかしら。なんて遠慮は要りません。
「そんな交渉はできない」という転職エージェントはいませんし、対応してくれない会社もありません。もし、断られたとしたら、その会社は現場の社員との間に何等かの問題を抱えている可能性があります。
どんな表情で働いている社員と一緒に過ごすことになるのか、しっかり確認しましょう。出社日が楽しみになるメンバーとの出会いだとベストですね!

【内定通知書をもらった人がした方がいいこと】就業時間のタイミングで会社に行ってみる

内定後にするべきこととして、もう一つお勧めしているのは、「終業時間のタイミングでその会社に実際に行ってみる」ことです。
特に、現職を「残業過多で辞めたい」という気持ちから転職活動を始めた方にお勧めしています。

「残業は殆どないです」と面接で聞いていたとしても、事実は違う…入社してみてからでないとわからなかった。残念ながらそういった事例はあります。
5ちゃんねるの情報を覗いて不安になるよりも、実際に足を運んで確認してみましょう。これはあなただけの「独自情報」になります。

実践してみたというある転職者が、「20時頃行ってみたら、オフィスの電気が消えていました。水曜日は定時退社日というのは、本当にちゃんと実践しているんですね」「社員の服装の傾向がわかって、どんな格好で出社すれば良いかイメージできました。行ってみて良かったです」と仰っていました。

それでは、またお目にかかりましょう!

キャリアアドバイザーA