花粉は「持ちこない・排除する・まき散らさない」。お家でできる花粉対策



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今年の花粉は少し控えめ。でも油断は禁物!

少しずつ暖かくなり、春がもうすぐ来る! と浮足立つ季節ですが、春といえばいいことばかりではありません。花粉症の人にとってはちょっぴり憂鬱な季節でもあります。

先日都内で行われたダイソン花粉対策セミナーでゲスト出演された日本医科大学の大久保公裕さんによると、花粉の飛散時期は年々早まる傾向にあるようで、スギ花粉の飛散のピークは2月~3月下旬まで。また、ヒノキ花粉は4月下旬まで飛散する見込みがなのだそう。

今年の飛散量(関東付近)については例年の50%ほどにとどまるようで、去年の夏は曇りや雨の日が多かったため、雄花の生育に不向きで、花粉量としては、谷の時期にあたります。ですが、例年の50%でも発症には充分に足る数値とのことで、油断はできません。

対策としては、「外出を控え花粉を取り込まないようにする」ことだそうですが、そうは言ってられません。外へは出なくてはいけませんし、花粉は必ず付着してしまうものなので、避けては通れない道なのです。けれど、お家での対策をすれば症状は緩和されます。

ではどのようにお家で花粉対策をすれば良いのでしょうか?

家で出来る花粉対策

花粉を持ち込まない

外から帰ってきたあなたの服や髪、バッグなどには花粉がいっぱい付いています。何もせずにそのまま家の中を歩き回ると、部屋中に花粉を撒き散らすことになってしまうため、玄関で服をやさしくはたくように花粉を払い落としましょう。

花粉を排除する

花粉を排除してくれる空気清浄機があると効果的です。よくリビングの隅っこに設置している人も多いですが、より空気清浄機の力を最大限に発揮するには玄関、リビングの入り口になります。入口付近に設置すれば、家の中まで大量の花粉を持ち込むことはありません。できるだけ早い段階で花粉を落とすように意識しましょう。

花粉をまき散らさない

室内の空気の流れをイメージすることが肝心です。部屋の真ん中にはほこりは落ちておらずテレビの後ろ、部屋の隅に溜まりますが、それと花粉も同様に隅っこに溜まっています。しかし、花粉は乾燥した空気の流れに乗って舞ってしまい、結果的に部屋の中でも花粉症がひどくなってしまうのです。
ですが、空気が加湿されると花粉は舞うことはなく床に落ちていきますので、掃除機で花粉を吸い取ることができるのです。このためリビングは加湿器の使用がおすすめです。

掃除のタイミングは、花粉やハウスダストが舞い上がっていない起床時や帰宅時がベスト。掃除の順番は、上から下にが鉄則なので、まずはホコリがたまっているところから始めていきましょう。

目に見えないからこそイメージをして清潔に

また、帰宅したときの髪やコートには必ず花粉がついています。すぐにお風呂に入ってシャワーで洗い流すことが望ましいのですがこのとき、目の周りに花粉が残っていることもあるので、すぐにこするのではなく顔や頭をお湯で洗い流すのが正解。また、メイクの上にも花粉が乗っているので化粧直しは、花粉を洗い流した後に化粧を落とすようにしましょう。

花粉は目に見えないため、対処法が分かりにくく、これで本当に会っているのか疑問に思うこともありますが、何よりもイメージすることが大事。私たちの体には全身に花粉がついてしまっていることをイメージできていれば、洗い方にも気を使うことが出来ますね。

衣服に花粉がつきにくくなるスプレーや、花粉から髪や肌をバリアできるミストなど様々な花粉対策グッズが販売されていますので、それらを活用しつつ、できるだけ室内に花粉は持ち込まず快適な室内環境を作り出しましょう。

教えてくれたのはこの人!

大久保 公裕

日本医科大学付属病院医師

免疫アレルギー性疾患のエキスパートであり、花粉症治療においては日本を代表する存在。国や企業と共同でアレルギー性鼻炎の新しい免疫療法の開発を積極的に進めている。花粉症の根治治療でもある舌下免疫療法の開発では、厚生労働省や東京都の承認のもと、全国に先駆けて臨床試験を行い、成果を上げている。診療の際は、患者の診療満足度を高めることに重点を置くため、初診の問診は時間をかけて丁寧に行う。バリエーションの多い診療の中から、患者の求める治療法を提案するよう心がけている。