長期間の自粛・在宅ワークでコロナ太りが本格化!
コロナ離婚やコロナ鬱……。この頃なにかと「コロナ○○」という言葉を耳にしますが、女性の場合は特に気になるのが体型のこと。「コロナ太り」というワードも最近になってチラホラ耳にすることが増えました。
テレワークに切り替えた会社も多く、休みの日もお家で過ごすことが多い今だからこそ、食べ過ぎや体重増加には気をつけたいところ。これからもこの状況が続くとしたら、太りにくい体をつくりたい! と思うものですよね。そのためにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか? 今回は、日本肥満予防健康協会 理事長の藤田 賢史さんに、新しい生活様式に合わせた、体型キープ方法を聞いてみました。
コロナ太りを防ぐ食事のコツ
香辛料を活用して! 調理法は「煮る・炊く」がベスト
自宅で料理をせず、コンビニなどのお弁当など中食を食べることが増えるため、太ってしまうケースも多くあります。そこでおすすめしたいことが、自分で何かをつくることです。
自分でつくることで、作り方を工夫できるようになります。調理方法としてのおすすめは、塩を使わずに香辛料を使うことや、油を使わず煮たり炊いたりすることです。
食べる「順番」より、食べる「スピード」に気を配って
よく「野菜から食べた方が良い」などと、順番を気にされる人もいますが、実際にはそれより、「食べるスピード」が重要になっていきます。満腹を感じるにはタイムラグがあるからです。本当は満腹になっているはずなのに、ラグがあることによってそれを感じることができず、つい食べ過ぎてしまう……これも食べ過ぎの原因になります。総食事の時間を意識しながら、20~30分かけてゆっくり食べるようにすると良いでしょう。
食べ過ぎ、間食しすぎを防ぐためには「意識の置き換え」を
間食をしたいと思った時に、「5分間我慢できるかどうか」がポイントです。お腹が減った感覚は長続きするものではないので、自分の趣味であったりとか、音楽を聴くでもいいですし、読書するでもいいですし、お腹が減ったとき食べるものに置き換えるんじゃなくて、何か他のものに置き換えて他に意識が集中しているものが2つや3つあると、実は空腹感はやり過ごすことができます。
もし、どうしても食べたくなってしまった場合は、ダイエット用のおやつなど低カロリーのものを用意しておくと良いでしょう。
有酸素運動は少しの時間でも脂肪燃焼が出来る
運動は、大きくわけて有酸素運動と無酸素運動の2種類がありますが、脂肪を効率的に落としたい方には有酸素運動がおすすめ。
またダイエットで合わせて飲んで欲しいのが
これまでは「何分以上歩かなければ意味がない」と言われることもありましたが、実は最低時間は存在せず、歩く時間はたったの5分でも消費されると最近では判明しています。例えば、30分歩くのと10分を3回歩くのであれば、消費するカロリーは一緒になります。
また、筋トレなどの無酸素運動は代謝を上げる効果もあるので、時間が取れる人はどちらも合わせて行う方が良いでしょう。
コロナ太り・テレワークによって起こりうる病気のリスクって
血管系の疾患
これはコロナ太りに限らずですが、太ってしまうと、血管性の疾患リスクがすごく高まります。また、太っている人の方が新型コロナウイルスが重症化しやすい・感染の予後を悪化させるというデータも最近ではあがってきています。
WHO(世界保健機関)はCOVID-19の感染や重症化の危険因子を挙げて、それに該当する方の注意を促しています。
その危険因子として、1)65歳以上、2)慢性肺疾患、3)喘息、4)糖尿病、5)重症心疾患、6)透析中の腎疾患、7)免疫能の低下、8)肝疾患などが示されていますが、これらのほかにも重要な危険因子として「肥満」が報告されています。http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/opinion/003.php
モナリザ症候群
モナリザ症候群とは痩せにくい、肥満を引き起こしやすい状態になることを指しています。肥満の原因というと、多くの人が食べ過ぎや運動不足を連想しますが実はそれだけではありません。
昼と夜のメリハリがなくなってしまうことで、交感神経と副交感神経の活動が乱れてしまい、体が脂肪を溜め込もうとしてしまう状態になります。対策としては、昼と夜のメリハリをつけること。昼は仕事や家事などでしっかり動き、夜は十分な睡眠を取るといった生活を続けることです。自律神経の乱れを調整して脂肪を溜め込まない体にしていきましょう。
ダイエットはオーダーメイドが重要であるため、自分にあった規則正しいプログラムや自身の体の特徴を把握しておくことが大事です。プロに相談して自分の体の特性を理解しておくことをおすすめします。
教えてくれたのはこの人!
日本肥満予防健康協会 理事長
藤田 賢史
日本肥満予防健康協会の設立時より理事、講師として活動し、年間60回以上の講演、セミナーを開催。アドバイザー育成にも力を注ぎ、全国で5000人以上のダイエット指導者を育成。「肥満と健康に関する知識の普及」を目的に、独自の検定事業「スマートスタイル検定(肥満予防健康検定)」の運営なども行なっている。