学生と社会人の違い
楽しかった学生時代もあっという間に終わり。
学校を卒業し、会社員として働くことになると、自分の考えや感じかたが「学生感覚だ」と指摘されることがあります。組織の一員として行動していくためには、学生と社会人の違いをしっかりと理解しておくことが大切。
ビジネスの感覚をつかめる人と、「あの人はまだ学生感覚が抜けていないから……」と言われる人には随分と差が出てきます。では、学生と社会人の違いとは一体なんなのでしょうか?
学びを蓄える「学生時代」
受動的に学びが得られる
「学び」のために、学生は学校に授業料を払っています。
つまり学校側からすると、学生はある意味「お客様」にあたります。両親が頑張って高額な教育費を払い、子どもの将来のためにと学校に通わせてくれたはずです。必要な知識を教員から教えてもらい、授業を受けて知識を得るという受動的な体制が整えられていました。
時間に自由がある
学生の頃は、多少授業を休んでも、周囲の人に迷惑をかけることはありません。自分の学びに少しの遅れがでるくらいなもの。ノートの貸し借りをしたり先生に相談をすることで、その遅れも取り戻すことができました。
ミスは自己責任、評価の基準が定められている
やる気が出ない日に授業をサボったり、レポートの提出を忘れたり。このようなミスに対する責任は、全て自分に与えられて評価に反映される、「自己責任」でした。
多少のミスをしたところで、怒られることや成績が下がることがあっても周囲に迷惑をかけることはありません。テストの点数やレポートの成績など、評価の基準もわかりやすいことが特徴です。
成果を求められる「社会人」
それが社会人になると、一体どう変わるのでしょうか?
能動的な姿勢が求められる
会社の利益を考え、チームで仕事をこなす社会人は、仕事の報酬として給料をもらうことになります。学生と違うのは、受動的ではないということ。自ら積極的に行動にうつしていく能動的な姿勢が求められるようになります。また、日常での勤務(規則や態度など)とは別に、売上や貢献度など、個人としての結果をみられることが基本になります。
時間と人間関係がある程度決められている
最近ではリモートワークという働き方もずいぶん増えてきましたが、それでもまだ日本に多いのは定時出社、定時退社が義務付けられている会社です。
欠勤や遅刻があると業務に遅れが生じたり、クライアントとのやりとりで迷惑をかけてしまうこともあります。会社には幅広い年齢層の人間がいて、役職もさまざま。縦型の人間関係ができています。その枠の中で、自分がどう行動していくのか? が大切になります。
責任と評価は役職によってさまざま
自分のミスが上司に影響することもある社会人には、責任感が必須。
自分だけで解決できる問題とそうでない場合があります。会社に損失を出したり、周囲の人へ迷惑をかけてしまうことがあるため、責任感のある行動を日々積み重ねていく必要があります。上司や先輩という社内の人間関係だけでなく、お客様との付き合いもある程度必要になります。
「人財」になる
社会人となると、組織に重宝される「人財」になる意識が必要です。
仕事をサボることはもちろん、「言われたことしかやらない」といったやる気のない態度、向上心のなさは会社では評価に繋げられません。転職時にも「学べると思った」という理由は、学生感覚のままであると認識されて断られることもあるほどです。
求められる作業プラスαの仕事ができるように意識を変えていきましょう。突然のやってくる社会人としての立場に戸惑うこともあるかもしれませんが、この感覚の違いを理解しておくことが何よりも大切です。