「自分の解釈=本人の意図」ではないかも? 理由を知ることの大切さ|MY WORK ヒント#68



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「ああ、この人は多分……」という思い込み

大人になれば経験値も上がり、いろんなタイプの人間関係に遭遇したことがあるのではないでしょうか。そんな中、最近私が注目していることは「人の勝手に解釈する癖」についてです。

例えば、相手に対して深く質問したわけでもない、理由を知っているわけでもないにも関わらず「ああ、この人は多分……」「だから、こうなんだろう」と推測や憶測で相手のことを理解したつもりになり、真実は確かめない。このようなことが多くあることで、本人と意図が異なる情報がりんごゲームのように本来の姿とは違う「噂」や「イメージ」が作られているのではないか?と思ったのです。

それが良い解釈であればまだ良いのですが、悪く捉えた場合には本人が知らないところでイメージダウンなんてことにもなりかねません。SNSやブログなど、本人と直接会わなくても相手の私生活が気軽に見えてしまう現代だからこそ、推測や憶測で判断するのは注意する必要があると思います。

人は、肩書きと見た目で多くを判断する

このトピックに気づいたのは、「ああ、そんなつもりじゃないのにな」「理由を聞かれていないのに、勝手に判断されてしまった」と感じた経験からでした。

今の仕事につく前、歯医者で歯科助手をしていた時期があるのですが、「ああ、やっぱり歯医者で働いているから歯並びが綺麗なんですね」と患者さんによく言われていました(笑)。しかし、私は小さい頃から歯並びがよかったですし、歯を大切にしてきました。その理由は、両親に歯を大切にしなさいと教えてもらったから。歯科助手をしているから、歯が綺麗ではないのです。

また、ライターになってからは「ああ、ライターさんだから理論立てることが上手なんですね」と言われることも多いです。しかし、結論はNOです。私は元々、理論立てて話すことや考えることが苦手でした。ライターの仕事をするには、理論立てて考える必要があったから、適応できるように練習した。これが正解です。

しかし、多くの人は理由を聞かずに、私の肩書きと仕事、見た目で判断するのです。もちろん、現場を見ていて学んだことは多いですが、本質は“そこ”ではありません。

このように、「本当は違うのになあ……」と心のどこかにあるむず痒い気持ちになったことは、誰しも感じたことがあるのではないでしょうか?

結論で判断せず、理由を知るメリット

自分がされて感じるように、相手に対しても同じことが言えます。理由を聞かずに、「ああ、やっぱりこの人は器用だから仕事も恋愛もうまくいくんだ」「きっと裕福な家庭に育ったんだろう、苦労していなさそう」など、相手の今の状況だけで勝手に判断してしまえば、本質を理解しているとは思いにくいです。

本当は、表に出さないだけで見えない努力をしているのかもしれない。普段は明るいけれど、悩みを見せないのには理由があるかもしれない……。それらを今一度考えた上で、コミュニケーションをすれば、より深く相手のことを知ることができて、新しい発見が生まれるかもしれません。

ぜひ、推測や憶測を捨てて、理由に注目してみましょう。